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ひとりで老いるということ|松原 惇子|不安を吹き飛ばし、「いまを元気に生きよう!」と勇気をもらえる1冊

多くの90歳を取材し続けてきた著者の結論は未来の(90歳の)自分は今の生き方で決まるというもの。未来の自分の姿を知るのはちょっと怖かったり、案外希望に満ちていたり様々だと思うが、不安を吹き飛ばし勇気をもらえる一冊です。

養子縁組するのはいいけれど

今までの例からみると、ひとりの人の場合、遺言執行人を司法書士などの専門家に頼むことが多い。わたし個人の意見だが、それは賢明な選択だと思う。なぜなら、仕事としてきちんとやってもらえるからだ。

彼女の遺言執行人は、子供ほど年の離れた女友達だという。

そこで、名探偵コナンは「これは事件だ」と直感した。さらに話を聞いていくと、なんとその女友達と養子縁組したというではないか。元気で自由に暮らしていた彼女だが、年齢からくる不安があり、養子縁組することで、安心を得たかったのではないかと推測される。

断っておくがひとりの人が、高齢になり養子縁組するのを否定する気はない。本人がそれで安心するならいいことだからだ。高齢ひとり暮らしで財産のある女優や作家の中には、人生の最終章で、養子縁組する人はとても多い。つまり、死んだら自分の財産を養子にあげるかわりに、自分の最後の面倒をみてもらえるからだ。

しかし、問題は養子縁組したからといって、自分の子供ではない点だ。紙の上では親子だが、子供としての役割を担わないケースはよくある。

銀幕のスターだったある大女優さんの場合だが、子供のいなかった彼女は、夫に先立たれ孤独に打ちひしがれていたとき、仕事で付き合いのあった 40 代のシングル女性と養子縁組した。しかし、戸籍上の子供になったとたんに、二人の関係は逆転し、養女は大女優を支配するようになったという。大女優の古くからの友人から聞いた話なので本当だ。

1人になって不安なのはわかるが、僕も赤の他人を養子に迎えるならお金を払ってそれに近しいサービスを受けた方が賢いと思う。養子縁組が決まった瞬間から態度が変わるなんていうのはよくあることらしいので信用できる人物か否かをきちんと見分けなければ失敗する。

子供のいない人は、財産を狙われやすい

以前通っていたスポーツクラブで、 80 代後半とみられる笑顔が素敵な女性とよく出くわし、話をするようになった。彼女は、運動はしないが、水着で入るジャグジーが好きなようだ。わたしも同じタイプの人間なので、「隣、いいですか」と彼女の顔を覗くと、いつも笑顔で「どうぞ」と言ってくれる。女性がいいのは、知らない人でもすぐに話ができることだ。こちらが 詮索 する気がなくても、自分のことを語りだす人もいる。

富田さん(仮名) はサラリーマンを定年退職した夫との二人暮らし。子供はいない。若いときは看護師として働いていたという。国民年金のわたしは、余裕のある老後を送っている彼女が眩しく見えたが、夫は介護付き有料老人ホームにいるということだった。

次に彼女に出くわしたのが、夫が亡くなった後だった。彼女はあっけらかんとした口調で、 「主人は、わたしより先に死ねてよかったと思うわ。あの人は何もできない人だったから。残ったらかわいそう」

と言い、心からほっとしたという。

「じゃ、ご主人は富田さんがいたからいいけど、富田さんは誰にお願いするの?」。わたしも少しは考えてモノを言えばいいのに、出てしまった言葉は消せない。すると、彼女はさらに明るい声で「大丈夫。もう、予約済みよ」と答えたのには驚いた。

子供のいない彼女は、子供の代わりに自分の身の始末をしてもらうべく、姪を養子に迎えたのだ。高齢になると、入院・手術のときの身元引受人や施設に入居するときの身元保証人、介護になったとき、認知症になったときの手配や金銭管理など、自分ではできないことが出てくる。わたしもそうだが、現役のときはひとりでも何の支障もなく生活できるが、 80 代・90 代になったとき、はたして自分で管理できるのか疑問だ。わたしは、ひとりの人に終活を勧めているが、 紺屋の白袴で、わたしはまだ終活をしていない。ひとりなので、ボケようが遺産がどこに行こうがどうなってもいいと思っているからだ。

しかし、まわりのひとりの人を見ていると、高齢ひとりの不安を訴える人が多いことに気づく。そして、資産のある人の場合は、養子縁組をする人が多いことだ。養子縁組をすれば、遺言書がなくても、財産は養子にいく。また、身元保証人を業者に頼まなくてもすむ。養子にとっても、この縁組は宝くじよりおいしい話なのだ。

財産を持った人にはやはりよからぬ連中がよってくるものだ。身元保証人を業者に頼むほうが案外正解だったりするのも事実。いいようにお金を使われてもいいなら話は別だが、老後蓄えたお金を自分に使えるか否かで人生の最後が決まる。

1人で老いることに恐怖を感じたらこの本を読んでほしい。不安のあまり間違った選択をしないように導いてくれます。孤独はそんなに悪いものでもないし、ましてやお金があれば様々なサービスが充実した世の中では勝ち組です。不安になる必要はありません。

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