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「NEXT WORLD/未来を生きるためのハンドブック」を読んで科学技術・人工知能の未来をかいま見る

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若返りの薬、体内病院、着るロボット、デジタルクローン、光をまとう服、犯罪予測システム、シナプス・チップ、未来予測とプライバシー、宇宙ベンチャー、火星移住計画、ハイパービルディング、人工臓器、テレイグジスタンス、電子皮膚、ネクスト東京。近い将来現実となりうる様々な最先端技術を紹介、解説していく書籍。

ナノマシンによる体内病院

血液中を微小なナノマシンが常に回っていて、病気を検出したら治療を施してくれる。さらに小惑星探査機『はやぶさ』みたいに、体外に情報を持ち帰ってくれるまさに”体内病院”です

病院に行かなくても血液中を動き回るロボットが病気を見つけて、勝手に治療してくれる。SFのような世界だが、現在すでに単純なナノマシンを完成させている。片岡博士の言うナノマシンはロボットではなく、抗がん剤を含んだ一種のカプセルで、血液中に流すと、がん細胞とぶつかった際にだけ、その細胞膜の中に取り込まれる。すると、がん細胞内部で化学反応が起きカプセルが分解抗がん剤が放出されるというもの。がん細胞にしか反応しないため、関係のない細胞を傷つけることがほとんどない。日々更新される最新医療の世界、人間はどこまで寿命を伸ばすこととなるのか注目していきたい。

脳をアンドロイドに移植する

人間の脳の全情報を、アンドロイドやアバターに移植しようというプロジェクト。肉体という「入れ物」を脱出して、意識は永遠の命を持ち続ける。

ジョニー・ディップ主演の映画『トランセンデンス』で死に瀕した科学者が意識をコンピューター上にアップロードするところから始まる物語があるが、現実の世界でも「意識のアップロード」(マインドアップロード)すなわち人間の脳のデータをコンピューター上に移植することを目指すプロジェクトが存在する。「2045イニシアチブ」と名付けられたこのプロジェクトはロシアのIT企業で莫大な財産を築いた若き実業家によるものだ。地位とか名誉、金を手にすると今度は不老不死を求めたりする方向に欲求がいくのだろうか。

ネクスト東京

東京湾の真ん中に超高層ビルを建設し、海上都市を作る構想。年の人口密度を緩和し、クオリティ・オブ・ライフの向上を目指す。

高齢者が地方にいて、主婦は郊外にいて、夫は2時間かけて通勤する。だったらこれらを全部一箇所にまとめればいいという発想。それは1,600mにも及ぶ超高層ビルディングでその内部に一つの「都市」をつくるというもの。ドバイのブルジュ・ハリファが828mで現在一番高いビルなので、その2倍ともなると想像を絶する。上空1,000mにはパーティールーム、300mおきに空中庭園などを設け、本来は都市の平面に展開される、住宅地やオフィス、スーパーマーケットなどのあらゆる商業圏を0mから1,600mまでの全ての階へと垂直方向に展開する。庶民には縁遠い世界だ。

ヒット曲予測システム

2002年2月26日、22歳でデビューアルバム『カム・アウェイ・ウィズ・ミー』をリリースしたノラ・ジョーンズ。彼女のアルバムを「ヒット・ソング・サイエンス」というヒット曲予測システムにかけたところ全14曲中8曲がヒットする要素を備えていると判定された。このアルバムは世界1,800万枚を超える大ヒットとなった。僕もヘビロテしていたので記憶に新しい。

人工知能と未来予測

アメリカでは、弁護士の仕事の一部を人工知能が担うようになった。私たちが現在携わる仕事の中にも、やがて人工知能にとってかわられるものが少なくないと予測されている。

弁護士の仕事の一部もそうで、数年前までは何百万という文書の中から必要な文書を選び出すのが人力だったため、レビュアーと呼ばれる人々が大量に雇用されていましたが現在は人工知能が担っている。

医療・科学の進歩と共にある高寿命化や人口知能による仕事内容の変化(先ほどの弁護士の件においては人間が補佐役に)。私たちが今当たり前のように持っているスマートフォンも過去のコンピューターと比べ10億分の1の値段、性能は10億倍と進化が止まらない。今から25年後ぐらいにはさらなる小型化、性能アップが予測される。現在でも手放せないぐらいスマートフォンに依存していることを考えると、人工知能が僕たち人間を従属させる時代が来るのかもしれない。

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