周りを見渡しても、私たちはサイエンスやテクノロジーに囲まれて生活していることは明らかだ。「人工知能」「ロボット」「自動運転」などという単語は一般の新聞や雑誌でも珍しくなくなっている。そんな今、苦手だから、興味がないから、知らないからと、理数系の話を遠ざけるのはもったいないというか、むしろ危険だ。仕事のみならず、生活全般でもテクノロジーに使われない人間になるための人生戦略を立てよう!
古典よりも現代アートでデザイン戦略
今やアメリカの教育界でSTEMは常識になっているが、これに「A」を加えた「STEAM」と言う言葉も生まれている。Aはアート(芸術)のAだ。一方でビジネス界では「デザイン戦略」という言葉が、当たり前のように使われるようになってきた。平たく言うと〝カッコいい商品を作るにはどうするか〟ということ。過去に言われてきたデザイン戦略とは少し意味合いが違っている。現在のデザイン戦略は、顧客とのコミュニケーションや仕事の進め方そのものをデザインすべきだという考え方に基づいている。そのためフローを再構築することを意味している。
これまでのものづくりは設計や製造場有利なことを優先してきたが、商品やサービスのデザインをよりデザイン優先で見直すという意味合いも含んでいる。この時デザインする側はSTEM(Science、Technology、Engineering、Mathematics)を理解している必要がありSTEMを専門にしている人は、A(Art)を理解しなければならないだろう。このアートを理解するにはSTEMとは違ったアプローチが必要だ。古いものより新しいもの、古典より現代アートに触れるのがより身近に感じるためには良いだろう。現代アートには「インスタレーション」(空間芸術)という表現方法があり1970年代から始まったこの技法は自分の潜在意識にある革新的なアイディアを表面化するのに役立つ。
アメリカのロックバンド、OK GoのMVはまさにテクノロジーの現状をアートとして見せている。知らない見たことないという方は、YouTubeにオフィシャルビデをがアップされているので、ぜひ「I Won't Let You Down」や「Upsaide Down & Inside Out」のMVを見て欲しい。
最近のプロダクトでも機能性はもちろんデザインが美しいものが増えているAppleのiPhone、MacBook Pro、BeatsのSolo3Wirelessなど海外勢はもちろん日本製のものでもSONYのXperia、MAZDAのCX-5なんかは美しいと思う。逆にいうとカッコ悪いものは、機能が充実していても売れない時代に突入しているといえよう。
イノベーターへの第一歩
ここでいうイノベーターとは、故スティーブ・ジョブズのように新しい商品やサービスを生み出す人のことではなく、マーケティングにおける「イノベーター理論」で説かれている消費者分類だ。アメリカの社会学者、エベレット・M・ロジャースが1962年に提唱した理論なので、かなり古いものだが、現代に当てはめて見ても十分に的を射ている。その内容を紹介してみよう。イノベーター理論では、消費者をいかの5つに分けて説明している。
◎イノベーター(innovators)新しいものを進んで採用する人
◎アーリー・アダプター(early adopters)流行に敏感でイノベーター以外の層への影響力が大きい人
◎アーリー・マジョリティ(early majority)平均よりは早く新しいものをとりいれる人
◎レイト・マジョリティ(late majority)アーリー・マジョリティよりは遅れる人
◎ラガード(laggards)流行に無関心で保守的な人
このうちアーリー・アダプターとアーリー・マジョリティの間には深い溝があると言われている。そこからアーリ・マジョリティにも商品やサービスが届けられるようになると「キャズム」を越えたという言い方をする。僕はこのキャズムを越えたあたりで商品やサービスを購入することが多いような気がするが、欲しいものに関しては発売前やサービス開始前から情報を収集し、発売日には手に入れるといたこともあるのでイノベーター的側面もある。
イノベータになりたいからといって、新しいテクノロジーを駆使した製品をなんでもかんでも買う必要はなく、世の中に存在するイノベーターたちの感想などをSNSなどで共有するだけでも十分にイノベーター足り得る。
弁護士の仕事もAIに奪われる
2016年5月、アメリカの王手法律事務所「Baker & Hostetler」が世界初となるAI弁護士「ROSS」を採用したことが話題になった。このAI弁護士は、主にはさんに関する法律のアドバイスを担う。何か質問すると人間では読みきれないほど大量の法律文書や参考文書を読み込み、最適な回答を導き出す。(中略)AI弁護士は今後、多くの〝人間弁護士〟の仕事を奪うことになるだろう。アメリカでは裁判や示談交渉などをするのはひと握りのエリート弁護士であり、その下の弁護士たちは事務所で彼らをサポートするという構図になっている。すでに、そんな〝下級弁護士〟の仕事をAI弁護士が代替しはじめているのだ。
膨大な資料の読み込みや必要文書の選別など弁護士業務の下支えとなっている部分の大半はAIに置き換わる。ただでさえ司法試験に合格したものの高給とは言えない給料で個人事務所などで働く弁護士も多い中これからは大手法律事務所にさえAIによる〝人間弁護士〟の淘汰が始まりそうだ。変わってAIを運用するITのスペシャリストが雇われるようになるかもしれない。
人工知能に使われるか、それとも使う側に回るか、僕なら絶対後者。学校では教えてくれないSTEAMを学ぶことの大切さがわかる。サイエンス系のTVを見たり読書をしたり。広く浅くでもいいから興味のあるSTEAMの知識を増やしていくことが大事なことがわかる書籍だった。サイエンス系のオススメ番組として「サイエンスZERO」「コズミックフロント☆NEXT」「モーガン・フリーマン 時空を超えて」なども紹介されていた。
【サブスク】 Kindle Unlimited
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