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「知らないとバカを見る 中国人の取扱説明書」中国人は一体何を考えているのか?

中国人の伴侶とともに中国で暮らす日本人、上司や部下に中国人を持ち、現地で汗水流している数多くの日本人たち。また日本を良く知る中国人と膝を突き合わせ議論し、彼らへのインタビューを元に驚くべき中国人の実像に迫った、迫真のルポ。行動と考え方の違いとは?新聞・テレビでは決してわからない、中国人のビジネス観、結婚観、人生観とは?

中国のパンダの白い部分は例外なく茶色い!?

上海動物公園で見たパンダを思い出した。昔、初めて中国に来たとき、パンダの群れを間近で見ることができ「さすが中国!」と大いに興奮した。しかしながら、1匹の例外もなく白い部分が土で汚れ、ひどく赤茶けていたのだ。野生動物である以上、これが本来の姿だと言われればその通り。だが、上野動物園で見ることのできる鮮やかなコントラストは、まぎれもなくメイドイン・ジャパンなのだと気がついた。新幹線の白い部分が綺麗に清掃されているのもまた日本ならでは、だ。

パンダ保護区、中国四川省などではパンダと触れ合えたりするみたいだ。そこのパンダと触れ合う様子が個人のブログなどでも多数紹介されているが、特に白い部分が赤茶けているといった印象はない(お尻に部分が少し土で汚れている程度)。これは触れ合うパンダを事前に綺麗にしているからだろうか。このくらいなら日本のパンダとほぼ変わらないと思うのだが‥‥

勝手に他の客を乗せる中国のタクシー

運転席と後部座席を仕切るクリア板には、大きな文字のステッカーが貼られていた。『お客様の許可なく運転手が他人を乗せた場合、運賃の支払いを拒むことができます』もちろん、この表示は完全に無視されている。義烏のタクシーは、本音と建前のダブルスタンダードを載せ、クラクションを鳴らしながら猛スピードで走り続けた。

中国に限らず世界のタクシー事情を見て見ると理不尽なタクシーはまだ多い。走っている途中で家も何もない地域に差し掛かると大金を要求。払わなければここに置き去りにするぞ!と脅迫してくる。そうした場合はここで私を降ろすとここまで走って来た料金も払わないがどうする?と逆にやり込める。それくらいの気概がないと海外での日本人は舐められる(本当に置き去りにされたら不運だがww)。

自分を評価する立場の人以外には不正を知られても良いとする中国人

若い女性社員達は上司のいない間、給料が安く残業が多い日本企業に対して口々に文句を言っている。それを埋め合わせるためか、遅刻が常態化。時間通り出勤してタイムカードを押すのを当番制にするというシステムを編み出した。彼女達は自らを管理・評価する部長には絶対に知られないようにやる。が、他の同僚には知られてもかまわないと思うらしく、かなり大ぴらにやっているというから恐ろしい。中国人は「誰が自分を評価しているか」ということに関しては大変敏感で、そこだけピンポイントでフォローする考えのようだ。非常に合理的ではあるが、大胆不敵と言わざるを得まい。

これも中国に限ったことではなく僕が学生時代もバイト仲間が遅刻しそうになったとき代わりにタイムカードを押しておいてあげたり、またその逆もあったりする。大学の講義なども代返なんてシステムが存在したし、アルバイトや学生といった集団では往々にして起こりうる古典的なサボりの隠蔽方法だ。それも踏まえた上で、中国人は、まだ発覚していない自分の失敗をわざわざ自分から申告するようなことはないと考えた方が良いと著者は言う。

キャリアウーマン風の女性まで道に痰を吐く

近頃はファッションも垢抜け、外見の限りでは美しい場合が多い。だが地下鉄が満員でどうしようもない状況なのに、「押さないでよ!」と理不尽に怒鳴られたことがなんどもあるし、女性同士で殴り合う路上の喧嘩も目撃した。さらに遡れば、道路に痰を吐きまくるのを見たときの衝撃といったら。キャリアウーマン風だろうが、ワンピースのおさげの子だろうが、「カーッ」と喉を鳴らし、気持ちよさそうに「ペッ!」と放出する。

日本でもかつてはあまりにも多くの人が(主におじさん)電車のホームに痰を吐くので痰壷なるものがホームに設置されていた時期があった。今では端を吐くおじさんもだいぶ減って来ている。タバコのポイ捨てなんかも同じで僕の学生時代は道や線路にタバコを捨てるのは当たり前で歩きタバコもマナー違反ではなかった。こうした日常の慣習は徐々に変わっていくものであり、中国もそのうち日本のように変わっていくであろう。

嫉妬深い中国人妻

「毎日これなんですよ。今はまだいいほうで、夜の8時を過ぎると15分に1回ぐらいのペースに増える。電話の用件は、とにかく早く家に帰ってこいということだけ。私が遊びにいくことをシャットアウトしようとするんですね」

交際中は束縛することがなかったのに結婚すると急に束縛がひどくなる。これは結婚するまでは『束縛する権利がない』が結婚すると『妻の座にあるものの当然の権利』として束縛が始まるのだという。マシンガン電話はその最たる例。

後半は「中国人妻の隠れたメリット」「中国人夫の金銭感覚」「中国でモテたければビールは箱で買え」「一人っ子達の狼藉ぶり」「信頼されたければプライベートをさらけ出せ」など中国人のリアルを知ることができる。中国人の取扱説明書として書かれた本書だが日本人にもこういう人いるよなという面もあり楽しく読むことができた。

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