賢さをつくる 頭はよくなる。よくなりたければ。｜谷川 祐基｜ 誰もが簡単に「頭がいい人」になることができる

一時期あれだけあったタピオカ屋も現在定番商品化して売り上げが落ち着いてきたため、かなり店舗数も減っている。皆、次のブームを求めてアンテナを張っているわけだが、タピオカのようなブームはなかなかこない。スタバのフラペチーノのようにシーズン毎に商品開発して継続的に売り上げを伸ばせる体力がないと店舗の経営は難しい。アイデアマンの発想法を得ればみんなから「頭がいい」認定をもらえることだろう。それには莫大な数のアイデアを紡ぎ出す根気が必要でそれを選別する審美眼も必要。

「具体化」と「抽象化」で、自在に働く

スターバックスを成功させたハワード・シュルツは、「スターバックスの店舗は単なるコーヒー屋ではなく、自宅でも職場でもない第三の場所である」というビジョンを打ち出した。

あなたはカフェ業界をどうしたいのだろうか？　社会に何を提供したいのだろうか？　世界にどんな文化を広めたいのだろうか？　これらの質問に答え、実行するには１年や２年の期間では短いはずだ。 10 年、 20 年単位の長期計画が必要になってくる。

カフェの店員としては、目の前のお客さんに香り高いコーヒーを淹れることがいちばん重要な仕事であり、この仕事には集中して成果を出さなければいけない。だが、 もしお店をもっとよくしたい、キャリアアップしたい、あるいは世界を変えたいと思うならば思考を抽象的な《右》に持っていく必要がある ということだ。

仮にあなたがカフェの店員を続けたくて、店長や経営者になるつもりがなくても、優秀で頭がよい店員とは、やっぱり目の前のお客さんを喜ばせるだけの人ではない。お店全体や業界全体、そして世界全体のことを考えることができる人のことだ。あなたが行動することで、お客さんだけでなく、お店のスタッフ全員や社会の人みんなを笑顔にすることができればどんなに素晴らしいだろうか。