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生きるための哲学|白取春彦|古今東西のあらゆる思想を見渡し、その中から「生きる知恵」を!

私たちの日常に哲学や思想と呼ばれるものをインストール。生きるために役立てるべき哲学や思想を古今東西見渡し、その中から生きる知恵をピックアップ。

幸せになる一つの方法

自己の内心を幸福にするためだけにも、人に対して不正な行ないをしないこと ニーチェ

いったい、何を所有すれば幸せだと自他ともに認めることができるのか。家や土地と別荘はもちろん、船まで持つべきなのか。

あるいは、所有と幸せが必ずしも結びつかないというのなら、幸せはたんに心の問題なのか。しかし、心は不安定なものだ。揺れて、定まることがない。それどころか、心と感情の区別さえ難しい。

あるいは、まったくちがうアプローチで幸せに通じる道はあるのか。

ニーチェは「清潔が幸福につながる」と言った 豊かな鼻髭をもっさりとたくわえたニーチェは、イタリアとスイスを行き来していた奇妙な哲学者だし、そんな男の書いた哲学的な事柄など市井に暮らしているふつうの人々になんら関係がないと思われているのかもしれない。

しかし、彼に限らず哲学者はわたしたちと同じように愛したり苦しんだりした人間だし、彼らの考え方や感性が最初から人間離れしているとか、天才的というわけでもない。

ただ、哲学者はわたしたちが言葉に変換できないでいる事柄をなんとか言い表しているということで、わたしたちの生活になんらかの貢献をしているのである。

ニーチェは、アランのような『幸福論』を書いてはいないが、彼の著作のところどころには幸福についてのかなり良いアドヴァイスが見受けられる。たとえば、「さまざまな意見と箴言」にはこんなことが書かれている。

「清潔好き。──子供のうちに清潔好きの感覚を、それが情熱となるほどまでに焚きつけるべきである。後日それは、たえず新しく姿をかえながら高まってゆき、ほとんどすべての美徳にゆきつく。そして最後にはそれは、あらゆる才能の補正として、清潔、節度、温厚、品性のいわば光の面紗のように見えてくる、──幸福をにたずさえ、幸福を身のまわりにひろめるものとして」(中島義生訳)

ここに書かれていることは少しも難しくはない。清潔を好む性向を子供のうちから身につけさせれば、やがてそれは美徳に変質するし、ついには自分にも周囲の人々にも幸福をもたらす、というのである。

なぜ、清潔が美徳や幸福とつながるのか。清潔観念は、手や足を洗うなどの物理的衛生観念にとどまらず、精神と行動についての衛生観念にも何の抵抗もなく直接的にそのまま通じていくからだ。

人に対して不正な行動をすると大抵の人は後ろめたさや後悔などネガティブな感情を心の奥底にしまいながら生きていかなくてはならなくなり、それはそれで辛い。そういったミスは何年経っても覚えているものでその後の人生に影を落とします。なので「人に対して不正な行ないをしないこと」。

相手の見ているものが見えているか

人には理性があるから、本当の世界を見ることができない カント

生活においても仕事上のつながりにおいても、人間関係は難しい。互いによく理解しあっていたと思えていても、実は肝心なところが噛み合っていなかったりする。

価値観は人それぞれというのは頭ではわかっていても、考え方が自分に近いと思っていた人が急に遠く感じられることが多々あるものだ。また、同じ言葉を使って通じあっていたはずなのに、気がつくと意味がまるで異なっていたという場合もある。

これはどういうことなのか。コミュニケーションとは、そんなに難しいものなのか。あるいは、どちらかになんらかの問題があるのか。あるいは、他人というものはいつまでも謎のままの存在なのか。

皆、他人を理解しようとするがそれはなかなかの苦行。どうしても理解しようとする過程で自分の考えやなんかが反映されがちでそこで齟齬が生まれる。他人というのはいつまでも理解できない謎の存在である。

生きるための哲学を古今東西の哲学者や思想家から学ぶ一冊。歴史的偉人の言葉は今でも色褪せることはなく心の刺さります。

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