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物が売れないと嘆くマーケッター必見!

書店に並ぶ関連書籍の表紙に躍る「テレビCMは崩壊する」「テレビはネットに飲み込まれる」「広告代理店は生き残れない」といった扇情的なタイトルを見れば、「根拠なきマスコミいじめ」になっている現状がわかる。こういった主張の根拠の多くは、広告費が減っているとか、某企業がテレビCMをストップした、というような、一方的かつ漂民的な現象に基づいているだけでなぜ崩壊なのか、滅びるのかという結論に至る理論的なバックボーンが極めて薄弱だ。物が売れないと嘆くマーケッター必見の書籍。

マスメディアの本質は「注目=アテンション」の卸売業

テレビ、新聞、雑誌、ラジオの4マスメディアのビジネスモデルの本質は、大衆の注目の卸売りです。英語でいうとアテンションを集めて卸売りしている、アテンション・エコノミー。これが20世紀型マスメディアの本質です。一方、近年騒がれている21世紀メディアとしてのグーグルが依拠する経済は、インタレスト(能動的な興味・関心)です。グーグルは、アテンションではなくインタレストの卸売りをするビジネスモデルです。

Yahoo!とGoogleは両方ともインターネットを介した検索サービスだが、Yahoo!はアテンション・エコノミーだ。なので、人が集まるトップページにはバナー広告やテキスト広告がベタベタ貼り付けられています。そういう意味ではYahoo!は20世紀的なメディアだと言えよう。一方、Googleはというと一番人が集まるトップページになんの広告も出していません。理由は簡単で、彼らはアテンションを売っていないからです。彼らはアテンションの一歩先、インタレストを集めている。インタレストはアテンションよりも一段購買に近いステップにある。そこで、検索結果の上の方に「広告」の文字とともに企業などの広告が載せられている。企業は検索ワードを意識して広告を打てるのでより購買に近づけるわけだ。

世の中の情報を整理し尽くす

グーグルというのは不思議な会社で、何も新しいコンテンツをクリエイションしません。彼らは、自分たちのミッションを「世の中の情報を整理しつくす」と定義していますが、本当にその通り、整理するだけで何も生み出してないのです。そういう会社の時価総額が10兆円を超えていることを、我々はどう考えたらいいのでしょうか?端的に言えば、社会全体が、膨大になりすぎたコンテンツや情報を整理することに対して、高い付加価値を見出している、ということなのです。

確かに玉石混淆のインターネットの世界で、より有用な情報を仕分けてくれるのはありがたい(それでもたまに検索上位に来る情報がいただけない場合もあるがw)。コンテンツを作る側もSEOなどで検索上位になるようグーグルのアルゴリズムを研究したりしていて必死だ。僕もSEO関連の書籍を読んでみたがちょっとだけかじってみた。結果的には記事のストック量が多くなるとともに少しずつ検索上位に食い込むようになったけどやはりニッチな(誰も読まないような本の感想やトラブルシューティングの記事)以外ではまだまだ下位になってしまう。

いまだに高待遇なテレビ局職員

テレビ局の社員ではないが、テレビ局の高待遇ぶりは納得できない、というビジネスパーソンであれば、広告を差し止めればいいし、広告予算を持っていない一般の市民であれば、テレビを消せばいいのです。

テレビ局のビジネスモデルは、集めたアテンションの卸売りである以上、文句があればテレビを見なければいい。視聴者が減れば広告主からの厳しい反応が待っている。そうすると当然、今のビジネスモデルも維持できなくなるだろう。

オンデマンドポイントキャスト事業の提言

米国や日本では、これまで様々な視聴者ニーズに関する調査が行われています。それらを総括してみると、視聴者の映像コンテンツに対するニーズは、①タイムシフト(好きなときに見たい)。②編成権(好きな部分だけ見たい)。の二つに収斂しています。

このような視聴者のニーズを考えるとテレビも面白いところだけ抽出してみるために番組を解体し、コンテンツはメタデータを持ったモジュールに分解され、それを視聴者が検索やリコメンデーションを通じてスキップしながら楽しむという消費形態に変わっていくだろう。事実、現在でも多くのテレビ局がオンデマンド配信を導入しているし、動画配信サービスも多くリリースされている。僕のようなおっさんでもテレビではもっぱらタイムシフト視聴だし、それでも見るものがないときは、AppleMusicで見つけた楽曲を聴きながら、Amazonで書籍を物色といった具合にまだ若かった20年前とはテレビとの向き合い方も変わってきている。そしてもう一つ、広告に対するアレルギーが出始めていること。インターネットを使っているとあなたに対するおすすめということで過去の検索履歴やなんかからレコメンドして来る広告たち。欲しいものがあるときは能動的に情報を取りに行くので広告いらないと思うのは僕だけじゃないはず(GoogleAdSenseやAmazonアソシエイトからお小遣いを頂いてていうのもなんですがww)。

チャンネル数が限られていたテレビから、間口が無限に広がるネットにコンテンツの流通経路がシフトしてきている今、万人受けするコンテンツはテレビ、尖った内容のものはネットという住み分けがなされているようにも思う。マーケットを読むのも難しい時代になってきていて下手な宣伝をテレビやな中で打つよりもInstagram等のSNSとかでブランドイメージを作り上げ情報を発信した方がものが売れる時代になってきている。これからはCMを打ち切る企業も増えるのではないだろうか(実際にテレビCMを打ち切っても売り上げに影響が出なかったという企業もあるようですし)。

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