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コンサル一年目が学ぶこと|大石 哲之

コンサルでなくとも社会人一年目の若者に読んでほしいスキル構築のための書籍。外資系コンサルが新人の時に叩き込まれるベーシックなスキルを30個紹介!

数字というファクトで語る

そもそも、営業社員はどういった顧客を訪れるべきだと思いますか? もちろん売れている顧客、より正確に言うと、「予算をたくさんもっていて、実際に買おうと考えている顧客」ですね。では、そういう顧客のところに、自社の営業社員はちゃんと足を運んでいるのか? 当たり前と思われるかもしれませんが、本当にそうなのか、数字による確認が必要です。 わたしは、その数字の分析を当時のマネジャーに指示されました。作業は地道なものでした。典型的な、新人の仕事です。 まず、営業の日報を取り寄せ、誰がどこに何回訪問したのかを集計しました。そして、実際の売上実績や、マーケティング会社が提供する市場規模のデータとそれらを突き合わせました。 その結果、その会社の営業社員は、自社製品をすでに使ってくれている顧客に足繁く通っていて、結果的に、予算があるものの攻めきれていない顧客には、たいして時間を割けていない傾向があることがわかりました。 部長が知りたかったのは、この事実です。実際に、自社の営業社員がどういう行動をしているのか、部長は感覚的には問題を認識しつつも、実際の数字としては、事実を把握できておらず、人を納得させる「証拠」がありませんでした。ですから、わたしたちはコンサルタントとしてそれを調べあげました。事実は、予想された通り。 営業社員は、予算のあるところにではなく、行きやすいところに行っていた のです。 感覚的に把握している問題を、 実際に「数字」に落とし込み、「証拠」にすることで、人を納得させる。 このデータを見た部長は、薄々感じていたことがデータで裏付けられ、納得した様子でした。もちろん、社内的にもこの事実はショックです。しかし、事実なのだから、誰も文句は言えません。しぶしぶかもしれませんが、納得するしかないのです。

数字は嘘をつきません。数字の分析を誤らなければ、そのファクトは様々な場面で活用できるデータや規範となるでしょう。上司を説得したければまずはデータで雁字搦めにしてしまいましょう。その事実は説得力を生み出す大きな武器となるのです。けれど統計データなどは読み間違えると全く違う結果となることも。信頼できる一次情報にのみアクセスして信用度を高めていきましょう。

相手の期待値を把握する

「ビジネスをするうえでいちばん大事なものは何か?」 こう問われたら、あなたはどう答えますか? やりがいとかお金とか、そんな個人的なことを聞いているのではありません。どうしたら、常に評価と信頼を得られて、次にも仕事がくるようになるのか?ということです。 取材を通して、多くのコンサルタントにこの質問をしてみたところ、なんと全員の答えがずばり一致しました。ひょっとしたら、あまり聞き慣れないことかもしれませんが。 それは、「相手の期待を超え続けること」 です。相手の期待を超え続けることがビジネスの基本。そのためにはまず、相手の期待の中身を把握する必要がある 「ビジネスというのは、突き詰めると、 相手の期待を、常に超え続けていくことにほかならない。 顧客や消費者の期待を超え続けていくこと。上司の期待を超え続けていくこと」 これこそがビジネスにおけるいちばんの秘訣です。

相手の期待値を常に超えていくことができれば仕事はコンスタントに受注できるだろう。一方、自分を売り込みたいあまりに過剰な広告を打つと出来上がってきた仕事の内容が期待に答えることのない残念な結果に。スキルは常に磨き続ける習慣をつけていないと顧客の満足に答え続けることは難しいでしょう。

コンサル流検索式読書術

たとえば、机に 40 センチも 50 センチもある資料の束を渡されて、明日までにざっと読んで要点をまとめておいて、といった作業を振られることがあります。 そういう場合、資料を逐一頭から読んでいては間に合いません。 そこで、効率のよい読書法や勉強法が必要となります。これは、拙書『コンサルタントの読書術』に詳細を書いたのですが、ここではそのエッセンスを紹介します。 基本的には、

・読書の目的を絞る、明確にする

・ウェブを検索するように目次ベースで該当箇所を拾っていき、重要な部分だけ読む

・なるべく多くの文献を広く浅く当たる

というものです。この読書法は、どうやら多くのコンサルタントに共通するようです。本書の取材をとおして、ほかのコンサルタント出身者の方の読書の方法についても聞いてみたところ、みなさん、ほぼ似たような読書法をとりいれていることがわかりました。たとえば、事業開発コンサルタントの秋山ゆかりさんは、もともとエンジニアからの転身で、コンサルティング会社入社時には、経営に関することは、ほとんど知らなかったそうです。日経新聞も読んだことがなければ、会計の初歩の用語である「減価償却」という言葉も知らなかった。経営に関する用語の9割が理解できなかったというのです。

同じテーマの書籍をなるべく多く用意して広く浅くあたり、目的の情報を得る技術は知識を得る方法としては秀逸。勉強方法としても有効かと思います。

できるプロフェッショナルと呼ばれるために必要なスキルを得るために必要な最初のステップを教えてくれる書籍。社会人一年目に読んでほしい一冊です。

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