国債等に投資して国の借金を増やすだけの銀行預金をやめて、本当に成長を見込める投資対象に投資し、成長の果実を得る方法を投資初心者向けに解説。世界ではスタンダードとなっている「コツコツ長期投資」で複利マジックの恩恵を受けましょう。
それでもまだ銀行にお金を預けますか?
預金を引き出して、どこに持っていけばいいのでしょうか。
その候補先のひとつが投資信託です。しかし、投資信託を買うにしても、どのような投資信託を買うべきなのか、あるいはどの金融機関で買うべきなのかという点は、熟考したほうがいいでしょう。というのも、この 20 年、投資信託という金融商品の商品性は着実に劣化の一途をたどっているからです。
まず、コストの問題があります。これは銀行に限った話ではなく、証券会社も法外に高いコストを投資家に 強いています。しかし、証券会社はもともと手数料の徴収を 生業 とする〝手数料中抜き業〟ですから、手数料を取るのはある程度、正当化されます。
これに対して銀行はどうでしょう。銀行はもともとフィービジネス(手数料ビジネス)で成り立っているわけではありません。アセット(資産)を使ってビジネスをするストックビジネスですから、フィービジネスとは 相容れないはずなのです。
それが、1998年に投資信託の銀行窓口販売を解禁したことから、徐々にフィービジネスとストックビジネスの境界線があいまいになってきました。
いまでは手数料収入が予算化され、それを達成するためのノルマが設けられて、営業店舗はそれを消化することに 躍起 になっています。しかも、銀行ではへたに預金が余っているものだから、その預金を投資信託に乗り換えさせるということも日常茶飯に行われているわけです。預金を集めて貸し出しに回して 利ザヤを 頂戴 するという、従来の銀行のビジネスモデルが崩壊していると言ってもいいでしょう。
その 挙げ句、銀行が投資信託を販売することによって、預金者から中抜きしている手数料がウナギ登りに上がっています。かつては、購入金額に対して2%程度だった購入手数料の料率は、いまでは3%程度まで上昇しています。デフレが進む中で、投資信託のコストはむしろインフレの一途をたどってきたのです。
銀行などが販売している投資信託の問題点は、高額なコストだけではありません。販売している投資信託の仕組みそのものが劣化しています。
たとえば通貨選択型ファンドのような、もっぱら為替差益を狙うものや、通称「トリプルデッカー(三階建て)ファンド」と呼ばれる、オプションなどのデリバティブ(金融派生商品)を用いて、そのオプション料を収益にするものなどが増えています。簡単に言えば、経済活動を活性化させるための資金を供給するという投資信託本来の役割から大きく外れた、「ギャンブルファンド」ばかり販売しているのです。
最近では退職金狙いのファンドラップなるものも一般化してきておりどれだけ手数料が欲しいんだよとツッコミを入れたくなるサービスが横行しています。投資信託を買う場合も銀行に行くのではなくちゃんと勉強してネット証券などを利用して買う方がお得。面倒くさがった結果手数料と相殺して利益を得られなかったなんてことも。
「勉強」しなくても投資はできる
前章までで説明したように、私たちはいま、生きていくうえでなかなか厳しい環境に直面しています。
アベノミクスによってデフレ時代は終わり、これから本格的なインフレ時代が到来するでしょう。
超高齢社会と少子化の影響で社会保障費は増大の一途をたどり、年金財政は一段と圧迫されます。消費税増税のみならず、税金負担は重くなる一方、社会保障から受けられる果実はどんどん少なくなります。さらに、企業も終身雇用制がなくなり、退職金を受け取れるかどうかも定かではない労働環境になってきました。
それでも私たちは生活し、人生を 全うしていかなければなりません。
考えるだけで気が重くなります。
しかし、だからといって、いきなり4人家族で月の食費が3万円以下というような超節約生活に踏み切ることができるでしょうか?
デフレ経済が深刻化したこの 20 年、家計には節約の嵐が吹き荒れました。たしかに、デフレ経済の下では収入も増えませんし、物価が下落した分、現金を握っているだけで運用したのと同様の経済効果が得られますから、節約に走りたくなる気持ちもわからないわけではありません。
でも、節約には大きな落とし穴があります。
それは、「収入以上に節約することはできない」という点です。月給 30 万円の家計でいくら必死に節約しても、 30 万円を超える経済価値を生み出すことは絶対にできません。そう考えれば、節約は結局のところ、なにかをしているようで実はなにもしていないのと同じなのです。
しかも、インフレが進めば進むほど、お金の持つ価値が目減りしてしまいます。結果、必死に節約してわずかに生じた現金を預貯金で積み上げても、その資産価値は簡単に目減りしていきます。
投資に興味はあるけど踏み出せないという方にはインデックス系の投資対象をお勧めします。下手に色気を出して好調そうな個別株に手を出すと素人は痛い目をみます。偶然利益が出たとしてもまぐれなので、調子に乗って行った追加投資でやられます。
インフレでお金の価値が下がる一方の世の中で、成長の果実を得るにはやはり投資しかない。あなたが上昇気流に乗ったすごい会社に勤めているわけでなければ、投資に目を向けるしかない。そんな人のための脱預金本。
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