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目からウロコのコーチング なぜ、あの人には部下がついてくるのか?|播摩 早苗|部下の「心に届く」実践的コーチング術

多くのリーダーたちを蘇らせてきた著者による部下の心に響く実践的コーチング術を紹介。コーチング入門書の決定版。

自発的な行動は一〇〇%の解に勝る

 さて、よく管理職から「部下が出した答は、不完全だ。私がもっている答のほうが明らかに正解だ。その場合はどうしたらいいのか」という質問を受けます。ここでは、仮に「管理職がいうように管理職のもっている答が明らかに正解」ということで考えてみましょう。

上司であるあなたの「命令」が成功への最短の「答」であるとします。つまり、一〇〇%パーフェクトであり、部下の「答」にしたがった場合は五〇%程度の成功率だとします。

部下が自分自身の五〇%の答にしたがって目標達成に取り組んだ場合、自らのモチベーションを上げられ、実力を最大限に発揮できれば、手に入れられる結果はあなたの期待の五〇%くらいには到達すると予測できます。

しかし、部下があなたの一〇〇%の正解にしたがっても、具体的な目標があやふやなまま進み、モチベーションも上がらず、熱意も低いとしたら、手に入れられる成果は、はたしてどのくらいでしょう。二〇%? 三〇%? ひょっとすると〇%かもしれません。

たとえ五〇%の答であっても、部下自身が自分で導いた「答」に向かっていくことで、最終的に得られる成果は、上司が与えた一〇〇%の答にしたがうより高い場合があるのです。

さらに、結果は五〇%だとしても、かけがえのない成果を得られています。それは「五〇%達成した」という自信が手に入ること、そして残りの五〇%が新たな目標となり、熱意が生まれることです。この内側から生まれてくる「熱意」こそが「仕事の喜び」であるのはいうまでもありません。

自分の仕事人としての成長を思い出してください。次の「戦略」を再び自分の中から導き出せたとき、それを具体的アクションへと落とし込むとき、私たちは、「仕事ってなんて面白いのだろう」と、「仕事」からしか得られない「喜び」を実感し、それがステップアップへつながったのではないでしょうか。

部下に自分自身で導いた答えに向かって熱意を持ち取り組んでもらうのが最良ということか。確かに上から押し付けられた100%の答えは必ずしも部下を鼓舞するものではない場合もある。それによりモチベーションが下がりパフォーマンスが落ちるのであれば50%の答えで残りを部下に任せる方が理にかなっているかも。そうやって部下を成長させるのも上司の仕事というわけか。

ペーシングできないのは心が伴わない証拠

ペーシングは、ビジネスマナーや接客マニュアルのように、どういう言葉でどういう作法で、という形が決まっているものではありません。どうすれば相手が安心してコミュニケーションを開始し、本音やクリエイティブな話をすることができるか、相手軸で、つまり相手の心の状態にフォーカスして自分の 挙措 をコントロールできるようになりましょうというスキルです。

「相手の話を聴こう」「相手の前進をサポートしよう」という心があれば、それに伴って自然と身体は相手のほうに向くし、声も相手に合わせるようになるということなのです。「まず、心ありき」を忘れないでください。

さて、ペーシングを行なわないことで得られることもあります。外敵から自分を守る、他人がやたらと自分のテリトリーに入らないようにバリアを築ける、などという効果です。

相手が部下の場合、間の距離を縮める義務は誰が負っているのでしょう。部下だと思っているうちは、距離はなかなか縮まりません。

今あなたが欲しいと思っているもの、「人間関係の改善と人生の成功」は「格好悪さ」の中にあるかもしれないと述べました。パーティーで初めて会ったひとにあなたから自己紹介してみたら、何が起こるでしょう。そんな行為は、やはりまだ、恥ずかしくて、照れくさくて、とてもあなたの美学が許さないことでしょうか。

部下とのコミュニケーションではどうでしょう。あなたがぺーシングによって異質ではないという証明をし、部下に関心をもっていることを伝えれば、部下はあなたが想像する以上にあなたに協力的になるでしょう。あるいは、もっと大きな成果が待っているかもしれません。

あなたが「自分にとって格好が悪い」と感じているコミュニケーションを試みて、その反動で大きく遠ざかる振り子の向こうにある成果を手に入れてください。

相手の話を聞こうとする姿勢はペーシングとなって現れます。気にしていなくても相手を尊重していれば自然とそのうような行動が見られるのではないでしょうか。コーチングでもペーシングは大事。相手に寄り添うようでなければうまくいかなくなることでしょう。

リーダーになってコーチングの知識が必要となったら読む本。そうでない部下が読んでもためになる構成になっています。

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