無駄にある根拠なき自信、相手の気持ちはお構いなしな振る舞い、プライドが高いせいか傷つきやすい、本音で話せる友達がいない、イライラをSNSで爆発させる。そんな自分のことしか考えられない人が増えています。現代の自己愛過剰社会を斬る心理分析の書。
自分大好き人間の困った生態
自分が物足りなく思う仕事を人に押しつけて平気なのは、周囲の連中と自分は違うのだといったある種の特権意識があるからだ。人に雑用を押しつけて何をしているのかと思えば、資料室に行って業界誌に目を通したり、自己啓発本を読んだりしている。自分は雑用をするような人間ではない、もっとクリエイティブな仕事や全社的な課題にかかわる重要な仕事を任されるべき人間だとでも思っているかのような態度なのだ。
これでは周囲の反発を買うのも当然だ。能力や仕事ぶりがべつに突出しているわけではないため、自己愛強すぎのお荷物社員といった位置づけになる。
このタイプの社員を抱える職場では、仕事の分担を決めるときに 揉めることがある。上司が朝礼の場で、このタイプの人物が食いつきたくなるような重要な仕事を他のメンバーに任せると、なぜ自分じゃないのだと言わんばかりのふてくされた態度をとる。上司や任された人物にあからさまに嫌味を言うことさえある。そのたびに職場の雰囲気が悪くなる。そうした自己愛強すぎの人物について、周囲の人たちは、
「あの人は、プライドが高いから不満なんだろう」
と言ったりする。
だが、プライドが「誇り」とか「自尊心」を意味するとしたら、そうした見方は間違いだ。ほんとうのところ自信がなくて、不安でいっぱいなのだ。誇りがもてない、自尊心が保てない。だから周囲の人たちに持ち上げてもらわないと、 惨めな気持ちになって、自分が崩れてしまう。賞賛されたり、特別扱いされたりすることで、少しでも誇りをもてるようになりたいという心理メカニズムが働いているのだ。ほんとうに自信があり、誇りをもっていたら、賞賛や特別扱いみたいなサポートを必要としない。重要な役割に自分が選ばれないときなどに攻撃的な反応を示すのも、自信のなさのあらわれといえる。
確かにこのようなケースの場合、自己愛からの自己肯定感を満たしていく行動になりがち。不安で、誇りが持てないので自尊心を守る形で周囲に持ち上げてほしいという感情で支配される。僕もどちらかというとそうした人間だという自覚がある。だからようもなく発信する行為がやめられない。たまにあるレスポンスで自己肯定感が満たされるからだ。
生きづらさを抱えている自分大好き人間
つい先日、仕事の打ち合わせのついでに大きな書店を 覗いたら、
「おひとり様フェアー」
という文字が目に飛び込んできた。「おひとり様」というのは、このところよく使われるようになった言葉だが、元々「ひとり」という言葉の響きには、寂しさと同時に、人の心を惹きつけるものがある。
そこの「おひとり様フェアー」のコーナーにも、ひとり旅の本、ひとり温泉の本、ひとり居酒屋やひとりバーの本、ひとりグルメの本、ひとり鉄道の旅の本など、ひとりで過ごす楽しみをアピールするさまざまな本が並んでいた。惹きつけられるものを感じつつも、何か違和感があった。
それらの本は、何もことさら「ひとり」を強調する必要はなく、旅の醍醐味、温泉の楽しみ方、居酒屋やバーのいろんな使い方、グルメの楽しみ、鉄道の旅の魅力などを解説してくれればよい。それをひとりで楽しもうと思うも、ふたりで楽しもうと思うも、読む側の自由のはずだ。「ひとり」用に書かれていなくても、ひとりが好きな人間は、そうした旅行本やグルメ本を参考にひとりで楽しんでいたはずだ。
そこには、「おひとり様」という言葉でブームを生み出し、何でも売り物にしてしまおうという商魂がむき出しになっているが、それが成功する背景には、ひとりの気楽さに惹きつけられる病的な自分好きの心理の増殖というものがあるように思われる。 「ひとり旅」というのは、私の青春時代から魅力的な響きをもつ言葉だった。家庭という保護された空間から飛び出し、自立への歩みを強化していくには、一次的な家出に相当するひとり旅で十分に孤独を味わい、その中で自分だけの判断で行動する経験を積んでおく必要がある。そうした意味で、ひとり旅は、自立へと歩み出そうとしている多くの若者にとって、心地よい刺激をもつものだった。
最近ではおひとりさまが浸透して1人で行動する際の抵抗感がなくなっている。しかし、いまだに1人では入りづらいお店や場所はある。おひとり様を商機と捉え積極的に歓迎する向きはソロで行動することが多い人にとっては良い傾向だ。少しばかりの度胸と図太さがいるが。
自分が好きな人の生態を分析解明。世の中の自己愛強めな人を徹底的に観察。どのくらい当てはまるかをカウントしながら読んだが面白い結果に。自分がどれくらい自己愛強めか客観的に見ることができるようになる書籍です。
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