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世界史を動かした脳の病気 偉人たちの脳神経内科|小長谷正明|世界の歴史を大きく変えたリーダーの病を徹底解説

ジャンヌ・ダルクは神の声を聞き戦いに参戦。神の声を聞く神秘体験は側頭葉てんかんの仕業ではないのか?北軍の冷酷な将軍グラント将軍が南軍にに寛大だったのは片頭痛が原因?ナチスドイツの敗因はヒンデンブルクの認知症とヒトラーのパーキンソン病のせい?世界を動かすリーダーたちの脳の病気を徹底解剖。

トールマン

日本がポツダム宣言受諾に向けて意思統一を図りつつある時、帰国したトルーマンは広島と長崎に原子爆弾投下を命じた。戦後の国際情勢を見据えて、政治的にも軍事的にも台頭しつつあるソ連への、威嚇と牽制を意図しての決断だ。

ここで、歴史のイフだが、ルーズヴェルト大統領第4期の副大統領がトルーマンではなく、ウォーレスのままでルーズヴェルトの死後に大統領に昇格していたら、どのような決断を下しただろうか?

ソ連に好意的であった彼は、ソ連抑制を理由に原爆投下はしなかっただろうし、仮に日本に降伏を促すのであったなら、その時のアメリカ政府内にもあった案のような海上投下での示威行動をしただろう。どのみち、日本は継戦意欲を完全に失ったはずだ。そして、日本や世界のその後の歴史の流れは変わったにちがいない。しかし、それでどうなったかは分からない。

トルーマンは、東欧で勢力を伸ばしベルリンを封鎖したソ連に強硬姿勢を取り、やがて両国は冷たい戦争と言われる、戦火こそ交えないが軍事的対立が先鋭化した状態になっていった。ウォーレスは、この流れに批判的であり、次の大統領選挙に出たが完敗した。

ウォーレスと同様にルーズヴェルト政権下でニュー・ディール政策を推進した若手官僚たちの中には、占領下の東京の連合国軍総司令部の民政官となり、本国で果たせなかった急進的改革を日本で試みた人たちもいた。

歴史のイフを考えるのは楽しいものだ。信長が本能寺で生き残っていたらインドネシアまで勢力を伸ばし世界の覇権を握ったのではとか想像するだけで面白い。世界にはそれだけ力があったのに脳の病気であえなく歴史の表舞台から姿を消した人がお大勢いる。そんな人たちにスポットを当てるという面白い試み。

リタ・ヘイワース

リタ・ヘイワースは1918年生まれ。170センチに 50 キログラムとスリムな体型、目鼻立ちがくっきりとした美人で、微笑が魅力的だった。マリリン・モンローが現れるまでは、ハリウッド女優のナンバーワンであり、当時のベストセラーのグラビア雑誌であった『ライフ』の表紙を4回も飾っている。彼女を上回るのは、フランクリン・D・ルーズヴェルト大統領だけだったという。

第二次世界大戦中は、アメリカ軍兵士たちに最も人気があるピンナップ・ガールで、赤毛の彼女の水着やネグリジェ姿が人気だった。広島に飛んだエノラ・ゲイ号の操縦桿には彼女のピンナップが貼りつけられ、戦後最初のビキニ環礁の核実験で使われた原爆にも貼られたという。日本人としては、複雑な思いがするエピソードだし、リタ自身もいい顔をしなかった。

1941年に映画『血と砂』に出演し、タイロン・パワーが扮する若い闘牛士を翻弄する妖艶な公爵夫人を演じたことで、一躍スターダムに登った。1946年の『ギルダ』では、黒いサックドレスで魅惑的な仕草で踊りながら、黒いロング・グローブを脱いだ腕の白さがまぶしく目に残る演技であった。悪女ぶった彼女が一転したラストによって人気が沸騰した。それにしても、抜群のダンスの上手さである。スペインのダンス芸人の家に生まれ、幼い頃からステージでステップを踏んでいたという。

俳優や大富豪と5度結婚

『ギルダ』のスレンダーな彼女のポスターは、半世紀も後の映画『ショーシャンクの空に』(原作小説『刑務所のリタ・ヘイワース』)では、えん罪で終身刑となった主人公の監房に貼られ、脱獄の小道具として使われている。1950年代になって、トップ・スターの座はマリリン・モンローに移り、ショーシャンク刑務所のポスターもマリリン・モンロー、ラクウェル・ウェルチへと替わっていった。

リタ・ヘイワースとゆう女優の存在はマルホランド・ドライブという映画の中で主人公が記憶障害から自分の名前をそう名乗るシーンではじめて知った。それくらいの大女優もこの書籍によればアルツハイマー病を患っていたという。その様子もこの映画では描かれているのでそんな事情を知っている映画ファンはちょっと深いところの演出に唸ったことだろう。

世界を牽引する大物たちも病には勝てないということだ。どれだけの大物が病によって最前線から撤退したことか。それを思うと病気は最新の医療でだいぶ症状が緩和されたり回復したりするものもあるので医学の進歩ってすごいなと。もちろん依然として治らぬ難病もありますが。

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