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独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」|山野弘樹|考える技術を身につけ独学で知識を深めるための方法論

考える技術を身につけ独学で知識を深めるための方法論。自分の頭で考える力が身につくので読後は独学が捗ります。学びを独学で深める力「独学力」で学びのスタイルを確立!

何が重要な情報なのか?

論理的な思考を展開するために、私たちは何から始めれば良いのでしょうか?

意外にも、その答えは「まず自分の頭で考える」ではありません。いきなり自分の考えだけで走り出してしまっても、それは独断的・独善的な思考に陥るだけだからです。

論証を行う際にまず必要なのは、「他者の話に耳を傾けること」です。論証のプロセスの最初の段階で、私たちは「今、世の中ではどのようなことが言われているのか?」という情報(データ) をしっかり収集しなければなりません。論証するということは、「あなたの意見の根拠は何なの?」という質問に漏れなく答えていくということを意味します。こうした根拠は、自分の頭で勝手に作り出せるものではありません。根拠を問われたならば、私たちはまず、例えば「この分野の権威の研究者が昨年こうした論文を発表していて~」とか、「一九九〇年代に収集されたこのデータによりますと~」といったように、すでに社会的に蓄積された信頼できる情報を相手に提示しなければならないのです。

もちろん、様々な情報を網羅的に収集し、それをすべて根拠として提示すれば良いというわけではありません。思い切って単純化して述べてしまいますが、物事は、重要な情報とそうでない情報の二つに分かれています。ここで大切なのは、「何が重要な情報なのか?」ということを見極めることです。今、インターネットには信じられないほど不確かな情報が溢れています。無責任に発信されるブログやSNSでの投稿はその最たるものです。多種多様な情報が 氾濫 する中で、 情報の質や重要性を節目に応じて分けていく力 ──それこそが、私たちがこれから訓練しなければならない 分節力 なのです。

情報を精査する際に肝となってくる他人の意見、広く聞くことで物事の芯の部分が鮮明になる。何が重要な情報なのかを見極めること。SNS社会では多種多様な情報が乱れ飛ぶのでブレない芯のようなものも必要だ。

対話とは負荷のかかるもの

他者とコミュニケーションを取るときに、私たちが必ず経験することがあります。それは、「自分とは異なる他者の意見と出会う」という経験です。私たち人間は有限な存在であり、それゆえ文化的・歴史的な制約を受けた観点をそのつど選択することでしか、私たちは何かを思考することはできません。そして、各人に背負わされた文化や歴史が異なるのであれば、それによって影響を受けるものの見方も、当然異なるものになります。

例えば、「暴力はいけない」という主張については同意する人々の中でも、「どこまでが正当化されえる暴力なのか?」というテーマにおいては、意見がきっぱり割れることもあるのです。このように、自分とは異なる他者の意見と出会ったときに、私たちはどのように振る舞うべきなのでしょうか?

自分とは異なる意見に遭遇するとき、私たちは相手に対してまず違和感を覚えることでしょう。「なぜそのように思うのか?」という疑問が自分の中で膨らみ、自分の意見と違う人の話を聞くことにだんだんストレスを感じてきます。これは理性ではなく、感情の方が私たちの精神を満たしている状態です。そして、よほど同質性の高い環境で過ごしていない限り、この種のストレスには頻繁に遭遇することになります。問題は、こうした負荷がしばしばかかる対話の場面において、私たちはどのように振る舞うべきなのかということです。

自分とこ他なる意見に触れた時どのように振る舞うか。相手に違和感を覚えるだろうがなぜそのように思うのかをきちんと消化しないと判断ミスにつながる。こうした負荷にも耐えうる芯の強さが必要だ。

独学に必要な「考える力」が身につく地頭の鍛え方。独学の質を高める哲学メソッドがここに。

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