業界5位のビール会社が〇〇を売って「業界1位」に。そんな、商品に物語を付け加えることで売れた事例を見ながら、付加価値の発生するケースを学んでいきます。
カフェを選ぶ理由
私が住んでいる街の駅ビルには、世界的に有名なカフェチェーンが入っています。私はそこで時々、コーヒーを飲むのですが、店に入ろうと思って前まで行ったのに店内を見て入らないこともよくあります。
席がないからではありません。カウンター席ならば空いています。でもソファ席が空いていないのです。その場合は入らず別の店に行きます。
私がカフェに入るのは、買ったばかりの本をソファでゆったり読もうと思う時なのです。だからソファ席が空いていない場合、カウンターで狭い思いをしてまでその店でコーヒーを飲もうと思わない。私は、その店ではコーヒーという商品を買っているのではなく、気持ちよく読書できる空間や時間を買っているのです。
人気のカフェチェーンだといつも良さげな席は埋まっていますよね。僕は朝活でしか使わないので昼間はほとんどそうしたカフェチェーンでコーヒーを飲むことはありません。前を通っても素通りです。朝一の時間帯だと忙しい人たちがテイクアウトでコーヒーを求める場合も多く、ソファー席も空いています。それでゆっくり1時間、読書をしていられるわけです。ちょっと前になぜか僕の座るソファー席のテーブルがひとまわり小さいものになったせいで、MacBook Pro16インチが開きづらくなったので、最近はもっぱら読書する場所に。
そうしたコーヒー以外の体験をうることでそのコーヒーチェーンは人気なのだと思います。コーヒーの値段を見ると決して安くはありません。しかし、コーヒー豆の生産者のことをきちんと考えている取り組みなどが優しく、とにかく仕入れ値段を下げることしか考えていない会社とは一線を画します。
スーパーより高い野菜が通販で売れる謎
この本を読んでくれている、あなた。野菜の「かぶ」に興味ありますか?
かぶ農家の方々には失礼ですが、野菜の中でも地味な存在なので、特に興味があるという人は少ないのではないでしょうか?
そんな「かぶ」の中に「はくれい」という品種があります。皮が薄くて小ぶりなのが特徴で、サラダなどの生食用として主に使われてきました。
どうでしょう?
この情報だけであなたはこのかぶを「買いたい」と思いましたか?
この「はくれい」を「ピーチかぶ」と名付け、その物語とともに大々的に売り出して大ヒット商品にした会社があります。それが、 Oisix です。
オイシックスは、2000年に創業された生鮮食品を中心に扱うECサイト。それまで物流が難しいということで、誰も手をつけていなかった野菜の通販を軌道にのせたパイオニア的な会社です。
このピーチかぶは、まだ創業して数年だったオイシックスが最初に出したヒット商品としても知られています。もともと千葉県の農家田中一仁さんの畑で細々と育てられていたものを、当時オイシックスの新人バイヤーであった 小堀 夏佳 さんが、発掘して売り出したものです。
他の農産物の生育状況を見学にいった小堀さんが田中さんの畑で見つけたのは、地面の上にぽこっと実が出ている「かぶ」の列でした。かぶは土の中に完全に埋まっているのではなく、土から半分くらい実が上に出るように育ちます。当時、そのことも知らなかった小堀さんは「かぶが兵隊さんみたいに並んでいる!」とビジュアルのかわいさに心を奪われたといいます。 「これがまたうまいんだよ」と田中さんがその場でかぶの土を洗って差し出してくれました。それを食べた小堀さんは衝撃を受けます。びっくりするほど甘くてジューシーだったからです。小堀さんは「まるで桃みたい」と思わず口にしていました。
最近ではブランド野菜的なものも数多く出回るようになって味が良ければ色や形が悪くてもその商品の背景や説明を聞いて売れるようになってきた。通販でも新鮮な野菜を提供できる物流網が確立されてからはこうしたブランド野菜が一部の意識の高い人たちの間で人気に。美味しいものであればクチコミで徐々に存在を認知され新たな顧客獲得に繋がったりする時代。今は消費者によるSNSでの拡散などで一気に広まるケースもありそれを意識した上手なセールスができれば地方でも売れる。
商品を売る際に気をつけるのは付加価値やその商品の魅力をきちんと伝えきれているか?今は生産者が発信できる時代。より効果的なプロモーションができれば、きちんと評価される。いわゆる儲かる農家が出現してきたいりして、今若い人たちの熱い視線が注がれている。そんな商品にまつわる物語を語る方法を指南。
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