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成功する人ほどよく寝ている 最強の睡眠に変える食習慣|前野博之|20歳以上の日本人の7割は睡眠不足

睡眠の効能が次々と判明してきている現在。免疫力向上やメンタル面、集中力の持続や記憶力など様々な効能があり注目されている。体の調子を整え修復・再生させる成長ホルモンは睡眠中に出るのでより良い睡眠を求めるのは理にかなっている。睡眠不足改善に!!

驚くほど持続する「集中力」

睡眠不足と集中力の関係について、ペンシルベニア大学で一般の男女 48 人を対象に調査したデータが発表された(前述のカリフォルニア大教授ウォーカー博士の同掲書から、デーヴィッド・ディンゲス博士の論文にあたった)。

8時間睡眠、6時間睡眠、4時間睡眠をそれぞれ 14 日間続ける3つのグループと、3日間で睡眠時間なしのグループで、パソコンの簡単な作業をしてもらい、集中力が途切れて起きたミスの回数を計測した。

結果は、8時間睡眠のグループはミスが少なく、 14 日間にわたりほぼ完璧だったのに対し、睡眠時間なしのグループは 24 時間時点でミスの回数が400%増加した。その後、4時間睡眠グループは6日後にミスが400%増加し、6時間睡眠グループは 10 日後にミスが400%増加した。

ビジネスパーソンにとって、6時間睡眠は普通だと思っている人が多いと思う。しかし、 10 日間続けるだけで 24 時間眠っていないグループと同じレベルに集中力が低下してしまう。さらに問題は、 24 時間眠っていないと強い眠気を感じるが、6時間睡眠グループは眠気をあまり感じず、自らの集中力の低下にもほとんど気づいていなかったということだ。

これほど集中力が下がっているのに、それに気づかず仕事をこなしている現状を知ってほしい。逆に、6時間睡眠を8時間睡眠に改善するだけで、驚くような集中力の向上が期待できるのだ。

睡眠6時間は酒気帯び認知レベル  

睡眠をとらないと認知能力がどのくらい影響を受けるのかを調べたところ、 24 時間寝ていないと、血中アルコール濃度0・1%と同程度まで認知能力が低下するという結果がオーストラリアの研究機関から報告された。日本の酒気帯び運転の取り締まりは0・03%以上からで、徹夜をすると酒気帯び運転取り締まりの3倍以上の濃度で認知能力が低下してしまうのである。

ペンシルベニア大学の別の研究でも、6時間睡眠を2週間続けると24時間寝ていないのと同じレベルにミスが増加していた。ということは、第1章で述べたとおり、慢性的に睡眠時間が6時間の人は、血中アルコール濃度が0・1%程度の認知能力に低下している可能性があり、それは体重60㎏の人がウイスキーをショットグラスに4杯飲んだのと同じレベルなのだ。6時間睡眠が常態化している人は、早急に睡眠時間を確保し、本来のパフォーマンスを取り戻していただきたい。

短い睡眠時間による集中力の低下は気づかないうちにあなたを襲ってきている。6時間睡眠でも続けると眠気を感じていないにもかかわらず、集中力低下は忍び寄ることに。睡眠時間をあと少し伸ばし8時間睡眠にするだけで驚くほど集中力が向上するので嘘だと思ったら試してほしい。6時間睡眠を10日間続けると完徹した時と同じ状態になるというのは覚えておくべきだ。

なぜ人は眠るのか?

近年の目覚ましい研究の進展により、これまで不明だった睡眠についてのメカニズムが次々に解明されてきている。しかしながら、人が眠る理由については、まだ不明な点が多い。はっきり言えるのは、 24 時間以上の寿命がある生物は、たとえバクテリアでも活動期と休止期(眠り) があるということだけらしい。

私のリビングではネムノキの一種でマメ科のエバーフレッシュという観葉植物を育てている。夜になると葉を閉じて眠るので、以前は光の強さに反応しているだけだと思っていた。しかしネムノキでさえも体内時計で葉を閉じているのだ!(睡眠学を学び、冷静な目で観察すると、確かにリビングの明かりはつけているのに夜9時すぎには葉を閉じて寝ている。そのことに気づいて以降、私はリビングのネムノキに敬意を払っている)

ただ、眠りの質に関しては生物によって異なる。眠りにはノンレム睡眠とレム睡眠があると説明したが、昆虫や両生類にはノンレム睡眠はあるものの、レム睡眠は確認されていないとのことだ。レム睡眠が完全に確認されているのは、魚類、爬虫類、鳥類、哺乳類である(ただし、クジラ、イルカ、シャチなどの水生哺乳類ではレム睡眠は今のところ確認されていないらしい)。

第1章で「ノンレム睡眠で記憶を整理し、レム睡眠で記憶の処理と統合を行う」と書いたが、レム睡眠中に夢を見て記憶を処理・統合し、新しい発想を生み出すという能力は、進化の過程で得ることができたのであろう。

人が眠る理由はわかっていないが、睡眠と進化には何らかの関係がありそうだ。今後、さらなる研究の進展に期待したい。

24時間以上の寿命がある生物には眠りのサイクルがあるという事実。バクテリアでもそうだというのは豆知識。睡眠と進化を研究していけば寝る理由の詳細もわかってくるかも。

睡眠によって回復する機能がたくさんあるので、その回復機能を最大化するために睡眠はあると覚えておけば睡眠時間を削って仕事しているのを誇らしげに語る輩は減るだろう。

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