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学び続ける理由 99の金言と考えるベンガク論。|戸田 智弘|「学ぶことの意味」を今こそ考えよう!

学生時代勉強しなかった人も社会に出て勉強の重要性を思い知るなんてことはよくある話。学び続ける意志こそ成長の原動力。古今東西の名言とともに、「学ぶことの意味」を今こそ考えよう!

内田樹(思想家)

私の場合、これまでの学びのすべてが自分の栄養素になっているとはいえない。そのまま身体の中を通り抜けて排泄されてしまったものもある。しかし、「学び続けてきた」というのは紛れもない事実である。そして私は、これからも学び続けていく。

私も含め、 21 世紀の日本で仕事をしている人の多くは、知識労働者の側面を持っている。知識労働者の営みは、ある事柄について調べ尽くし、それについて考え抜き、情報を紡ぎ出すというサイクルを繰り返していく。言いかえれば、情報をインプットし、情報を処理し、情報をアウトプットすることをひたすら続けていく。インプットがあるからアウトプットがある。蚕は桑の葉を食べるから絹糸を吐ける。逆にいうと、インプットなきアウトプットはない。したがって、インプットをやめることは、アウトプットをやめることと同じである。

さて、社会人になってから今に至るまでの学びを振り返ったとき、私が「学んだ理由」は、2つに分類できる。

ひとつは、「今の仕事を続けていくうえで自分に足りない能力を補うため」 である。社会人になって早々に「初級エレクトロニクス講座」を受講したのはこれにあたる。もともと化学が専門だった私には、電気の知識が欠けていた。しかし、会社で配属されたのは電力事業部電力研究所である。「これでは仕事ができない」ということで、電気の知識を基礎から学んだわけだ。

もうひとつの「学んだ理由」は「今いる職場から抜け出し、自分の望む仕事に転職できるような知識や技術を身につけるため」 だった。

一つの会社で長年働いているとスキルアップなどの向上心あふれる人とそうでない人で二極化する。一度、転職を視野に入れてみると自分の無能さに愕然とすることだろう。どこに行ってもやっていけるだけのスキルを身につけることが自身の人生を左右する要素だとすると、学び続ける意義がわかる。

ピーター・F・ドラッカー(経営学者)

第一に、 会社の仕事の中にどれくらい学びの要素が入っているか という問いである。「仕事は仕事、学習は学習」というような区分けがある状態は好ましくない。「仕事は学習、学習は仕事」というように、仕事と学習が渾然一体となっているような状態が望ましいと私は思う。

今から5年ほど前、大学生数名を連れて中小企業の社長にインタビューをするというプロジェクトに関わっていた。とあるIT企業を訪問したおり、社長に「システムエンジニアという仕事の魅力って何ですか?」と聞いたことがある。システムエンジニアとは、コンピュータシステムの設計やシステム開発のプロジェクト管理などをする技術者のことだ。

その社長は、魅力を3つあげた。ひとつめは、仕事を通じていろんな業種のビジネスモデルに触れられること、2つめは自分のつくったプログラムがその会社を陰で動かしていることを実感できること。そして、3つめは「学び続けることができる」ということだった。「学び続ける必要がある仕事だ」と聞いてその仕事に幻滅するのは間違っている。そこに大きな魅力を感じなければならない。

第二に、 会社の中に学びあい、教えあう組織風土があるか という問いである。 駄目な組織は、社員一人ひとりが自分の経験からしか学ばない。良い組織は、社員一人ひとりが自分の経験から学ぶだけでなく、社内外の他人の経験からも学ぶ。悪い組織の従業員は「他人に教えると損をする」と考える。良い組織の社員は「他人に教えると得をする」と考える。

他人に教えると自分の分かっていないところがはっきりしてきて、自分の理解度が高まるので自分は得をする。自分が他人に教えれば、他人も自分に教えてくれる。結局のところ、自分も他人もレベルが上がり、会社の業績が上がる。

仕事の中に継続学習のプロセスが組み込まれていない、会社の中に学びあい、教えあうような組織風土がないのであれば、今の仕事や今いる会社を見直したほうがいい。

仕事と学習をシームレスに行き来して自身の成長を加速する。一体化したそれは社会でやっていく上でアドバンテージになるだろう。飼い殺しにされないためにも是非とも仕事と学習の垣根を取り払って向上心を持つよう努力しよう。

学び続ける意味。会社に入ってから勉強しなくなる人が多い中、意識高い系と揶揄されながらも学習して本当に意識の高い人間になるべく賢人の足跡を辿る。

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