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コンセプチュアル思考 物事の本質を見極め、解釈し、獲得する|村山昇|働き方の哲学

知(頭で考える)・情(五感で考える)・意(肚で考える)。この三つの思考法のうち体系化されてなかった「意の思考」 である 「コンセプチュアル思考」 を学び、正解のない時代の仕事とキャリアに揺るぎない軸を!!

コンセプチュアル思考の系譜

経営の分野でコンセプチュアル能力の重要性を唱えた一人にロバート・L・カッツがいます。

彼は、『ハーバード・ビジネス・レビュー』(1974年9月号) に寄稿した「Skills of an Effective Administrator」のなかで、管理者に求められるスキルとして、「テクニカル・スキル」(方法やプロセスを知り、道具を使いこなす技能)、「ヒューマン・スキル」(人間を扱う技能)、「コンセプチュアル・スキル」(事業を包括的に把握する技能) の3つをあげました。

カッツはこれら3つのスキルをセットで切り出したことで有名になりましたが、それぞれのスキルの中身についてはあまり細かく述べていません。

「コンセプチュアル・スキル」については、おおむね、事業全体を俯瞰し各部門の関係性や構造を把握する力、ある施策がその後どのような影響を各所に与えるかを推測する力、共通の目的を描き関連部署の意識をそこに集中させる力といったような記述をしています。

いずれにせよ、包括的、総合的な認知および想像能力を言っているようです。

ちなみに、カッツが言う「コンセプチュアル・スキル」と、本書で扱う「コンセプチュアル思考」がどう異なるかですが、両者はほぼ同じものとお考えください。マネジメント技能の1つとみるのか、それとも思考法の1つとみるのか、という目線の違いになります。

経営分野で必要となるスキルだが、経営者以外の人には必要ないものだろうか?コンセプチュアル思考を身につけること、俯瞰して事業を見る力は経営サイドでなくても上の意向を読み取るために必要な思考だ。

5人を殺さないために1人を殺してよいか

まず、この思考実験から始めましょう──。

ある鉄道の線路があり、向こうの方からこともあろうに制御不能になった車両が猛スピードで走ってくる。

その先の線路上では5人の作業員が工事をしていて、彼らは近づいてくる車両にまったく気づいていない。このままいけば5人をはねてしまうのは確実な状況である。

しかし、その手前に右側へと逸れる待避線がある。そこにも作業員がいる。だが1人だけだ。

いま、あなたはたまたまその分岐点にいて、切り替えレバーを操作することで列車を待避線に進めることもできる。……このとき、あなたはどうすべきだろう?  倫理・道徳上の葛藤を扱うこの手の問題はたくさんあります。

たとえばほかにも、次のようなものがあります。

あなたは豪華客船を所有する経営者だとしよう。自社の企画する世界一周の船旅に同乗している。この船の定員は200人。この旅では180人が乗り込んでいて、定員まであと20人の余裕がある。

ある島を通りかかったとき、みすぼらしい小舟が近づいてきて、乗っていた島人の1人が「われわれを助けてほしい。海面の上昇で島には住める土地がほとんどなくなった。ここ何週間も満足に食べていないんだ。その船に乗せてもらえないか」と乞うた。その小舟に乗っているのは、12、3人といったところだ。

あなたはこの状況で、小舟に乗った島人を船に乗せてやるべきでしょうか?

もちろん、人道的な立場から、乗せてやることもできるし(その場合、高額な旅費を払って上流階級気分を楽しんでいる乗客の心理に影響が出るでしょう)、これは政治の問題だからと見て見ぬふりをして通り過ぎることもできます。

仮に、その12、3人を乗せようと決断した場合、実は島にはさらに100人超の人が助けを待っていて、1隻の船が客船に助けられたと知るやいなや、残りの島人もこぞって小舟で客船を追いかけてくる状況も起こりえます。

そのときにあなたは、「もうこれ以上はダメです」と後続を追い払うでしょうが、最初の12、3人は助かって、残りの100人超は助からないという、その選別の理由を説明できるでしょうか。単に、「先着順でした」ということでよいのでしょうか……。  この客船のたとえは、先進国と発展途上国との南北格差になぞらえて考えると、とても悩ましい問題です。 「コンセプチュアル思考」を鍛える最後のテーマの一つとして、この章では「モラル・ジレンマ」(道徳的価値の葛藤)を扱います。正義・公正・倫理・道徳の狭間に立たされたとき、いかに自分は思考し、判断するかを見つめていきます。

人の命を天秤にかけるのはあまり好ましくないが実際にこのような場面に遭遇した場合どのような行動を取るのが良いか?正解はないような気がする。合理的に考えればより多くの人を救える選択をすべきだが極限状態でそのような判断を迫られたら。もしかしたら今は近づいてくる車両に気づいていないが、5人のうちの誰かがギリギリで気づく可能性もある。そう考えると1人しかいない方は気づく可能性は少ない。何が正解かわかりませんよね。

正解のない問いに自分なりの答えを出す力。自分軸をしっかり持っていればそんな究極の選択にも答えを出すことができる。

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