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学びとは何か-〈探究人〉になるために|今井 むつみ|自ら学ぶ力を呼び起こす画期的な一冊

認知科学の視点から学びについて考える。単なる知識の習得ではなく新しい知識を生み出す「発見と創造」。自らの学ぶ力を引き出すための画期的な一冊。

知識とは何だろうか?

記憶術を使って「覚えよう」とするとき、私たちは常識的に持っている知識を使っている。日常の生活場面で、私たちは人の言っていることを簡単に理解できる。テレビドラマや映画も理解できる。しかし、考えてみると、人の話もドラマや映画のプロットも、ポーンと飛ぶことが多い。あることを話していたのに突然話題が変わったり、シーンが変わったり。実際には説明されていない、あるいは映像として見せられていないところもたくさんある。

例えば、映画で考えてみよう。黒い服を着た人たちが集まり、何人かが泣いていて、みな暗い顔をしている場面からいきなり始まったとしよう。それがお葬式の場面だとは誰もひと言も言わないし、ナレーションでも語られない。でも、私たちはいちいち説明されなくても話についていける。それは私たちが、「お葬式」というものがどういうものなのかを知っていて、映画のその場面が「お葬式」の場面なのだということがわかるからだ。

私たちは日常で起こっている何かを理解するために、常に「行間を補っている」。実際には直接言われていないことの意味を自分自身で補いながら、文章、映像、あるいは日常的に経験する様々な事象を理解しているのだ。行間を補うために使う常識的な知識、これを心理学では「スキーマ」と呼んでいる。

記憶術や速読術とかは僕は必要ないかと思っていて、それよりも行間を補う技術を習得する方が大事。「スキーマ」心理学用語だが、行間を補うために使う常識的な知識これさえ習得すれば何かを読み取る上でのスキルは及第点かと。

いかに練習するか

ある分野で熟達を目指した人たちが最も油の乗る時期、すなわちピークに達する年齢は、その人が目指す分野の性質によって大きく異なる。では、それぞれの分野で国際的に一流と認められるようになるには、ふつう何年くらいかかるのだろうか?

フロリダ州立大学教授で熟達の認知研究の第一人者であるアンダース・エリクソンによれば、国際的に活躍できる熟達のレベルになるには、どんな分野においても一万時間程度の訓練が必要になるそうだ。

一日二、三時間、毎日訓練をつづけると一〇年くらいになる。これを「一〇年修行の法則」という。チェスや楽器演奏、ある種のスポーツ(とくに身体の肉体的成熟の完成が必須条件でないスポーツ) のように、一〇代半ばに一流になる、いわゆる「天才」と呼ばれる個人が出現することがたしかにある。しかし、そのような「天才」は、ほとんどの場合、非常に年少の頃から音楽やスポーツの道に進むことを決めていて、一〇代半ばにはすでに一〇年間におよぶトレーニングの集中期間を経てそこに至っている。

エリクソンたちは、プロの音楽家たちを四つのレベルにランク付けして、それにアマチュアレベルを加えて計五グループに分類した。そして、彼らの日常の活動を記した詳細な日記を提供してもらい、この人たちが四歳から二〇歳までの間にどのくらいの時間を練習に費やしたか推定した。すると、より達成度の高い熟達者は、達成度の低い熟達者に比べ、二〇歳までに約三倍もの練習時間を費やしていること、アマチュアレベルの人たちの累積練習時間は、最も達成度が高い熟達者グループの一〇分の一でしかないことがわかった。つまり、練習時間と熟達のレベルの間には歴然とした関係があるということだ。

その道のプロになるまで熟達するには10,000時間が必要というもの。有名な話だが勉強やスポーツで頂点を目指すなら若いうちからこのような取り組みを行なっていた方が熟達は早い。きちんとプランを練って勉強できる子はこの法則を理解する親御さんなどの教育でこれを知っている。知っているか否かでモチベーションが変わるので勉強やトレーニングの指針として覚えておいた方が良い。

学びとは何かというと何だか哲学的に聞こえるがそんなことはない。学ぶ意味や効能を知りより身近にしていくための知識を武器に戦おう。

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