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女性社員にまかせたら、ヒット商品できちゃった|中島 隆

社員30人の小さな会社が放ったヒット作。仕掛け人はたった4人の女性社員でした。金、人、コネ、全部なくてもヒットは飛ばせる!

カネはない、コネもない。人材はいても人数がいない

大企業だったら、豊富な資金力を使って、広告宣伝を大々的に展開していけばいいでしょう。女性有名タレントを使って、テレビなどで宣伝すればいいでしょう。 ところが、リベルタは、当時社員 30 人ほど、資金力のない中小企業です。大企業と同じことなど、できるわけがありません。もちろん、佐藤さんは、彼女たちに大企業と同じことをしてほしいなどとは、露にも思っていませんでした。しかも、佐藤さんには、過去にそれなりの予算を投じた広告がまったくきかないという苦い経験がありました。だから広告宣伝費はかけられません。カネはない、コネもない。人材はいても人数がいない。そんなないないづくしの中小企業ですが、だからこそできるやり方があるはず。そのやり方をたぐり寄せて、ベビーフットを大化けさせようというのです。 「足の裏キレイにし隊」がまずしたことは、徹底した調査でした。ふつうの調査ではありません。みずからの足を差し出す、カラダをはった調査でした。 その調査は、フットケアがなぜ必要なのかを、徹底的に調べあげることでした。フットケアの意義を、マスコミや消費者に説明できるよう理論武装をすることでした。 はじめに、ネットなどで、さまざまな資料を集めます。 つぎに、研究機関に出向き、たとえば、こんな実験をしてもらったのでした。 かかとに角質がたまってしまって、かちんかちん。そんな硬い足を冷水に5分ほどつける。足をとりだして、靴下をはく。 つぎに、ベビーフットでかかとの角質をとったので、ぷにゅぷにゅ。そんな柔らかい足を、同じく冷水につけ、靴下をはく。 両方に、サーモグラフィをつけて血行の流れを調べました。 結果はご想像のとおり、ベビーフットをした足の方が、血行がいいわけです。出た結論は、こうです。 「さむい冬をあったかくすごすには、フットケアをした方が冷えない」みなさんのなかには、そんなこと当たり前じゃないか、と思われる方がいるかもしれませんね。

大きな会社ならば自社の製品の優位性をアピールするのに各種検査機関にお金を投じることもできるでしょうが、小さな会社ではそれが難しい。しかしPRのための方法はいくらでもある時代、口コミを狙ってユーザーのサポートをしっかりすることで徐々にその製品の良さが世に知れ渡ることに。こうした手法はSNS世代なら容易にこなすだろう。良いプロダクトは放っておいても口コミで浸透するものです。その初速を決めるのが大事。

ブログ記事の利用

海野さんは、いつものようにパソコンに向かいます。彼女にくだされた指令はネットで利用者とコミュニケーションをとることです。(だれか、ベビーフットを話題にブログに書いてくれてないかな、と) パソコンの「エンター」キーを押します。 「おやっ?」 海野さんは、異変に気づきました。 ベビーフットを使ったという人のブログ記事が増えていたのです。 ずらーっとヒットしたのです。1日 10 件ほどでしょうか。それまでは、1日3件ぐらいしかヒットしなかったのです。 そして、口々に、「驚いた!」「すごい!」と感動してくれています。 海野さんは確信しました。 (やっぱり、使ってもらえればベビーフットのよさがわかってもらえるんだ) 一方で困っている人もいました。 「なかなかむけてこないな」 「やっぱりむけないのかな」 「騙された?」 それを見た海野さんの心に火がつきました。(せっかくベビーフットを使ってくれたのに、あの効果を実感してもらえなかったら意味がない。きっともう少しだから、あきらめないで!) そして、その思いを伝えたい、と思いました。利用者に、ちょくせつ。 (そうだ、わたしもブログを書こう。そうすればこの方たちとやりとりができる) 数日のうちに佐藤さんに許可をとり、ベビーフット公式ブログを開設しました。 ブログサービスはコミュニケーションのとりやすさを考えて、当時、一番多くベビーフットの記事が投稿されていたアメブロにしました。 ブログを開設すると、記事を投稿しながら、海野さんは、「ベビーフット」と検索をしてヒットしたすべてのブログに、ていねいにコメントしていきました。 むけて驚いたり喜んだりしている人には、 「ズルむけですね! すごいです!」 なかなかむけずに悩んでいる人には 「3日目ですよね、まだまだこれからだと思いますよ」 すると、向こうからも反応が返ってきます。また返信、また返信。そして、同じベビーフットの先輩ユーザーとして、とっておきのコツを伝えたりもしました。そうしていくうちに、1日10件ほどだったベビーフットに関するブログ記事は、30件、40件と増えていきました。

僕もレビューを書くことを日常にしているので、たまに出版社のや著者本人のアカウントからブログ記事として取り上げたことに関してお礼のリプをもらうことがある。マーケティングをちゃんとしているところほどきちんとSNSなども巡回している様子。

商品を売りたければきちんとした商品開発は当たり前だが、その後の流通における課題をおざなりにして「なぜうちの商品は売れないんだ?」と嘆くばかりの会社がいまだに多いのが残念なこと。商品に自信があるのに売れないと言う問題を抱える中小企業の担当者にぜひ読んでほしい書籍。

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