全ての物事には最初があり、それって誰が始めたのと疑問に思うことはないだろうか?甲子園の土を持ち帰ったり、カツラの使用理由が威厳のためだったり。そんな物事の起源を探る書籍。
あの習慣のルーツが知りたい!
二〇〇六年に全国を沸かせた高校生と言えば、夏の甲子園の決勝戦で対決した、早稲田実業のエース・斉藤投手と駒大苫小牧のエース・田中投手だろう。引き分け再試合という、史上まれにみる激戦に、普段野球に関心がない人も熱くなっただろう。
さて、そんな甲子園を見ていて、気になったことがないだろうか。
そう、負けたチームがグラウンドの土をかき集める、あのシーンである。大会へ向けて一年間がんばってきた選手たちが、負けた悔しさで顔をくしゃくしゃにしながら土を持ち帰る様子には、心打たれるものがある。
しかし、これはいつ誰が始めて広まったのだろうか? 疑問に思った人も多いはずだ。 「敗退したチームが甲子園の土を持ち帰る」。これはもちろん、高野連でこのような規定があるわけではない。選手たちが「大会に出た証」「記念」として、自発的に始めたのが広まったのだが、最初に始めた人の話には諸説ある。
まず、一九四九年(昭和二十四年)に、当時三連覇がかかっていた小倉北(後の小倉。福岡県)が倉敷工(岡山県)との準々決勝に敗れた際、エースピッチャーだった福島一雄が、マウンドの土をユニフォームにしのばせたのが最初という説。
その様子を見ていた審判が、そのポケットにあるものを大事にしなさいという内容の手紙を寄せたというエピソードも残っている。
そしてもう一つは、一九三七年(昭和十二年)に中京商業(愛知県)との決勝戦に敗れた、熊本県立工業高校のエースピッチャー川上哲治 が、持ち帰った土を母校のグラウンドに撒いたという説。野球好きな人には今更だが、川上哲治は後に巨人の投手として活躍、監督としてはV9の偉業を達成した大人物である。
いずれにせよ、甲子園の土を持ち帰る風習は、五十年以上前から始まっていたのだ。
ちなみに、彼らが持ち帰っている甲子園球場の土。現在では国内の黒土に中国福建省から運んでいる白砂を混ぜたものを使っている。昔は、淡路島の土を混ぜていたという。もともと球場の土が白っぽく、飛んでいくボールが見づらいために、黒土を混ぜるようになったのだそうだ。天候などを考慮して、季節ごとに土の配分も変えているという。
甲子園の名物シーンへの疑問が解消。優勝すれば優勝旗を持ち帰ることができるが負けてしまうと悔しくてたまらないことだろう。ここで戦った証としての甲子園の土。最近では甲子園の模様を録画してデジタルで残せばハードディスクのデータが飛んだりしない限り半永久的にデータを残すことができるのでその意義も少し減ってきてるのだろうけど。
宝くじ
サマージャンボや年末ジャンボなど、毎年大きな宝くじのシーズンになると、ファンが売り場に殺到し、テレビでも大きく取り上げられている。 「当たった試しがないからもう買わない」 「買わなきゃ当たらないから買う」 あなたはどちら派だろうか? どちらにしても、何億円という賞金は、一度は手にしてみたいものである。
さて、そんな宝くじだが、日本ではいつ頃始まったか、知っているだろうか。 「そんなの知らなくても、今買った宝くじが当たればいいよ」という人も多いだろうが、ここはぜひとも読んでほしい。
宝くじの歴史は古く、世界的に見れば、何と古代ローマの時代から行われていたようだ。
現在のように商品や賞金がもらえるくじは「富くじ」と呼ばれ、日本で初めて富くじが行われたのは江戸時代初期、 瀧 安 寺 というお寺が発祥だ。
参拝した人たちの名前を書いた木札を一箇所にまとめ、寺の僧が錐で突いて中から数枚選び出す。選んだ木札に書かれていた名前の人(当選者)にはお守りが渡された。これが、日本で行われた富くじの最初である。富くじは後にギャンブルの様相を呈してきて、禁止令も出たほどだったという。
時が流れて戦後、一九四八年に「当せん金付証票法」にて宝くじが公営ギャンブルに制定され、現在に至っている。戦中から終戦直後の宝くじの副賞はタバコが人気だったのが、時代を反映していると言えよう。
賞金が百万円の大台に乗ったのは、一九四七年。当時国産の乗用車が二十万円程度だったので、車を四台買ってもまだおつりがくるという、夢のような金額だ。その後、一千万円になったのが一九六八年、一億円を突破したのが一九九六年のことである。
現在では、紙に書かれた数字が当たっていれば賞金がもらえる一般的な「開封くじ」のほかに、隠された部分をコインで削る「被封くじ」(スクラッチなど)や、自分で数字を選ぶタイプの「数字選択式宝くじ」(ロト6など)がある。
ところで、宝くじは買うのも楽しいが、やはり一番盛り上がるのは抽選会だろう。
現在の抽選会は、電動のダーツを使用して矢が当たった数字を当選とする方式を採っている。この電動式の抽選マシーンが登場したのは、一九六三年。それまでは箱型の抽選機を手で回すというものだった。
賞金ばかりに目がいきがちな宝くじだが(それでよいのかもしれないが)、その深い歴史を知っていると、よりありがたさも増す……かもしれない。
毎年よく当たりが出る宝くじ売り場に年末ジャンボを買いに来る人たちがいる。なぜどこで買っても確率は同じなのに皆アホみたく人気の売り場に行くんだか(笑)そして誇らしげに「100万円分買いました!」とかインタビューに答えている人がいるが、毎年100万円積み立てて投資に回していたら確実に得られたであろうお金をドブに捨てるようなもんだ。買うならば寄付したと思い、当選はあまり期待せずにいることだ。愚者の税金とはよく言ったものです。
物事の起源を知るとちょっと蘊蓄が増えてなんかの時に役に立つかもしれません。エピソードとして覚えておけば会話に組み込んでみたりもできる初めて物語!!
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