Book

「誰のため?」「何のため?」から考えよう|横田尚哉|GE流・問題解決の技術「ファンクショナル・アプローチ」のすすめ

ファンクショナルアプローチという思考メソッドによって多くの公共事業を成功に導いてきた著者による解説書。〜のためにを意識して物事をシンプルに。

問題をいかに認識するか

「問題の認識」とは、言いかえれば「問題があることに気づくこと」です。問題が起こっていることに気がつかず、いつのまにか、解決できないくらいに問題が肥大化している──そんなことになってはいけません。 問題を認識するには、次の3種類の方法があります。

①短期的に現れる変化から問題を知る

②わずかに現れている兆候から問題を見つける

③事前に問題の発生を察する

「短期的に現れる変化から問題を知る」とは、たとえば、昨日までなんともなかったのに、今日になって急にお腹が痛い……といったものです。普通の人は、この段階になって初めて問題に気づきます。

この問題認識法の欠点は、この段階では問題が深刻になっていて、すでに解決が困難になっている場合が多いということです。

深刻な事態になる前の「わずかに現れている兆候から問題を見つける」ためには、日頃より問題に対する感度を高めるとともに、新たな視点を持っておく必要があります。新たな視点とは、現象にとらわれずに 本質 を捉えることのできる視点です。本書では、その本質のことを「ファンクション(機能、目的、効用、意図)」と呼びます。 ファンクショナルな視点を身につけることで、問題を早期に発見できるようになります。

「事前に問題の発生を察する」方法については、本書では触れていません。なぜなら、高度な管理システムが必要となってくるからです。実際のところ公共事業では、この方法を組織的に取り入れることで、さらなる効果を上げていますが、まずは「わずかに現れている兆候から問題を見つける」方法を身につけていきましょう。

問題を素早く見つけることができれば早くからその問題に着手できます。短期的に現れるその兆候を見つけるため目を光らせることは容易ではありませんが、普段からそのような意識を持って物事に取り組んでいれば比較的早い段階で障壁に気づくことができるでしょう。

ファンクショナル・アプローチ

ローレンス・D・マイルズは、GE社の設計部門に就職しました。周りのエンジニアを見て、「なぜ皆はモノが果たす機能のことばかりで、どれくらいお金がかかっているか気にしないのだろう?」と不思議に思っていたそうです。

数年経ち、彼は購買部門に配属が変わりました。周りの先輩を見て、「なぜ皆はモノのお金ばかりで、果たす機能を考えないのだろう?」と不思議に思っていたそうです。 当時、第二次大戦中の真っただ中であり、国中で資材が不足する中、次々と製造しなければならない状況下で、彼は、早急に必要な材料を調達するために工場を駆けずり回っていました。

ふと彼は、持っている仕様が何の機能を果たしているのかも知らずに、この仕様書を工場へもって行っても仕方ないと考えました。

もし、作る製品が何をするためのものかがわかっていたら、それを実行するための方法を見つけることができ、様々なケースに役立てるのはずだと気がつきました。

彼は、そのことを上司に言うと、数ヶ月後、副社長の下で新しい調達手段を研究する機会を得ました。そして、生まれたのが「ファンクショナル・アプローチ」です。

新製品の開発などではその製品を生み出すのにかかるコストのようなものを考えないで突っ走ると後で不採算になることも。どれくらいお金がかかるかは企業の営利活動の中では必須項目。素材の調達コストや開発にかかるさまざまなコストも計算に入れないと後でツケを払う羽目に。

企業活動で起こるさまざまな問題を解決すべく考えられた「ファンクショナル・アプローチ」。これを頭に叩き込んでおけば、開発会議で後でお荷物になるような提案をしなくて済みます。

※この書籍はKindle Unlimited読み放題書籍です。月額980円で和書12万冊以上、洋書120万冊以上のKindle電子書籍が読み放題になるサービスが初回30日間無料となっております。PCの方はサイドバーのリンクより、スマホの方は下の方へスクロールしていただければリンクが貼ってありますので興味のある方はどうぞ。なお一部の書籍はキャンペーンなどで無料になっていて現在は有料となっている場合もありますのでその場合はあしからず。

【サブスク】 Kindle Unlimited

Kindle Unlimitedの詳細はこちら

僕が利用している読書コミュニティサイト

【本が好き】https://www.honzuki.jp/

【シミルボン】https://shimirubon.jp/

-Book
-, , , , ,

© 2024 51Blog Powered by AFFINGER5