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アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る|藤井 保文 , 尾原 和啓

今、リアル社会がデジタル化によってどのように変わりつつあるか?デジタルで現実世界の顧客情報がリアルタイムに得られる今、デジタル化の明日の世界を鮮やかに描き出す一冊。デジダル化の真の意味とは?

モバイル決済は「すべての購買をIDデータ化する」

中国社会を大きく変えたものの1つに「モバイル決済」があります。主流はアリババ・グループの「アリペイ(Alipay)」とテンセントの「ウィチャットペイ(Wechat Pay)」です。

「アリペイ」は、タオバオをはじめとしたECサイトを中心に2004年から利用されていたエスクローサービス(商取引の際に信頼の置ける第三者を仲介させて取引の安全を担保する第三者預託)に端を発し、中国モバイルペイメント業界で約54%のシェア(2017年第1四半期、アント・フィナンシャル発表)を占める世界最大の第三者決済サービスです。

一方の「ウィチャットペイ」は、ウィチャットというコミュニケーションアプリの中にある決済機能です。ウィチャットの月間アクティブユーザー数(利用者の延べ人数)は2018年3月時点で10億人に達し、ウィチャットペイはリアルの小売店だけでなく、特に個人間送金を中心に利用されています。中国では今、ショッピングからタクシーや電車の交通費、自動販売機、割り勘などの個人間のお金の交換まで、この2つのアプリですべて完結できます。

キャッシュレスがどのくらい普及しているのか、中国で暮らす私(藤井)の経験をお話します。先日、日本でいう「パスモ」のような交通系カードにチャージしようと駅に現金を持っていったところ、現金を入れることのできる発売機がなくて困ってしまいました。また、先日コーヒーショップで現金を使おうとしたら、「おつりがないから待っててくれ」と言われ、隣のお店から小銭を借りてきていました。それほど、中国では現金を使わなくなっています。

クレジットカードや銀行口座が中国全体としてみれば普及していないという現状を踏まえ、キャッシュレス化の波が一気に起こった中国。その普及率はすごく、現金の使えないところも結構あるみたいです。日本でも東京ドームなどは飲み物ひとつ買うのもキャッシュレスで現金が使えないので要注意というツイートが拡散されていました。これからどんどんそういった脱現金の流れは加速するものかと思います。

ボトムアップ型変革とイメージ共有

変革がうまく進んでいる企業は、会社全体に大号令をかけるのではなく、 社長以下、特定の役員・部長・現場が「変革ライン」として1本でつながっています。同じセミナーを全員で受けたり、重要メンバーでデジタル先進国への視察を行ったりして、変革ラインのメンバーで同じイメージを共有します。この目線合わせは非常に重要です。意志を持った部長層が役員クラスのメンバーを連れて中国視察に来て、同じ状況を目の当たりにし、上長自ら変革意志を持つケースもあります。

電通デジタルのリサーチ結果では、デジタル変革において「経営層と実務責任者(部長クラス)の持っている課題意識に大きな差がある」 と指摘しています。図表4-7のグラフから読み取れるように、経営層は投資コストやデータの取り扱いにおけるリスクを気にかけている一方、実務責任を負う部長クラスは、ビジネスラインとITとの溝や、デジタル変革後の業務におけるケイパビリティ不足を懸念しています。

理想は売り切り型からリカーリング(継続収益)型に変更することですが、突然「今日から単月の売上成果は追いません。お客さんが喜んでくれることだけをするために、体験を磨きこみましょう」といっても理解してもらえませんし、机上の空論にしか見えないと思います。「本当にそれでうまくいく」という確証がないと踏み切れないものです。

そのためには、なるべく早く明確な成果を出す必要があります。部長と現場で同じイメージを共有できれば、部長や現場の人たちがどんどんムーブメントとして起こし、行動データを活用したエクスペリエンス型の成功事例を作って成果を出していきます。

社長以下の経営幹部から現場まで意識の共有ができている会社は素早く行動に移すことができて強い。社内で同じセミナーをこの変革ラインで受けたり、海外視察を行ったり会社の隅々まで行き届く共通の意識は重要。昔のように、社長の意思が全てで意識の共有ができておらず経営トップが何を考えているのかわからないというのはこれからの時代マイナスに。

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