なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣｜藤本 梨恵子｜気遣いがその場に合わせて自然にできる方法

よくこんな人は嫌だという項目に店員さんへの態度が高圧的な人というのが言われている。裏を返せば、店員さんに配慮ある言葉をかけられれば好感度も上がるということ。気持ちよく仕事して貰えばまた次につながる。そして他のお客さんにも同じような配慮あるサービスをした場合みんながハッピーになりますよね。連鎖の効果です。そうやってバトンを渡すことで良い世の中になるとは思いませんか？

時刻は早めに

イギリスの海軍軍人ホレーショ・ネルソンは「私の人生における成功のすべては、どんな場合でも必ず 15 分前に到着したおかげである」と言っています。

日本マクドナルドの創始者である藤田田さんも「短時間に大きいことをやろうと焦るよりも、時間をかけて大きなことをなすべきである」と言っています。

時間に余裕がないと大業をなすこともできず、他人を気遣う余裕もなくなります。 　朝の通勤ラッシュの駅で道を聞いても、教えてくれる人はごく僅かです。みんな先を急いでいるからです。これが休日なら、もっと多くの人が親切に道を教えてくれるはずです。

子供の頃、親から「早く、早く」と急かされて育てられた人は、交流分析で言う「急げのドライバー」を持っています。それが一旦起動すれば、焦り、イライラし、物事を冷静に行ったり、他者を気遣うのは不可能です。 　私にはこの急げのドライバーを体験してもらうために、講座で行うワークがあります。

受講生にペアになってもらい、一人は折り紙で鶴を折ってもらいます。ペアの相手にはかけ声をかけてもらいます。制限時間は３分。１回目は「早く、早く、もう時間がないよ！　早く鶴折って！」と急かします。２回目は「ゆっくりやればいいからね。自分のペースでやればいいよ」とはげまします。すると、結果的に、多くの人は１回目は鶴は途中までしか折れず、２回目は鶴が完成します。同じ制限時間でも、心にゆとりがなければ、ことをなすことはできないのです。

人は焦ると心理的圧力を感じ、目の前のことに集中できません。「早くやれ」と急かすのではなく、「落ち着いてやればいいよ」と声をかけた方が結果的に物事が早く完了します。 相手を急かさないのが気遣いです。 　そして、自分自身の「急げのドライバー」を機能させないためには〝時刻は早目に〟を徹底することです。時間の余裕は、気持ちの余裕につながるからです。

時間に余裕を持って行動する！