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「FREE <無料>からお金を生み出す新戦略」で儲けるための無料戦略に迫る

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YouTube上に無断で音楽や映像をあげ問題となったのはもう昔の話、現在はアーティスト自ら自分の楽曲のMVをYouTube上にあげアルバムの認知度を上げ、ライブの興行収入やそれに付随するグッズ販売などで収益を上げるフェーズへと移行してきた。IT関連ではGoogleやLinuxも無料でサービスや技術を提供することで成功した事例だろう。多くのものがタダになり、無料かそれに準ずるものから一国規模の経済ができている。それがどのようなものかを論じた書籍。

替え刃の販売で成功したジレットのビジネスモデル

男性なら一度はお世話になったことのある替え刃式のカミソリ。ジレットはこの替え刃に目をつけた。この刃を薄い鉄板片にし、切れ味が悪くなったら研ぎ直す手間をかけず、捨ててしまえば良い。こうして数年間の実験ののち使い捨て刃の付いたT字カミソリが誕生した。そして大幅な値引きをして陸軍に数百万本売るキャンペーンを打ち、替え刃式カミソリは普及していった。メーカーでは2週間毎の交換を推奨しているが、最近の替え刃は性能が良いので、以前のものと違い1〜2ヶ月ぐらい平気で保つ。貧乏くさいかもしれないが、実際髭が剃れればいい訳で、僕は長いこと交換しない。

こういった戦略は他の業種でも浸透していき、テレビゲームの端末を安く売りソフトで儲けたり、オフィスにコーヒーメーカーを無料でおいてもらい、高いコーヒーパックで儲けを出すなど枚挙にいとまがない。

裕福な層に税金を多く払わせて貧しい層には時には免税する

スマホアプリなんかの世界で顕著なのが基本無料でゲームをプレイできるが、強くなったりレアなアイテムを手に入れるためには課金が必要な場合がでてきたりするものが当たり前となってきていて、一つのビジネスモデルとなっている。これは裕福な層に税金を多く払わせ貧しい人には税金を免除する累進課税とよく似ている。ゲームの世界のハマった人が一人で数十万も課金するといった行動も見受けられアプリ開発会社やAppleなどに莫大な利益を持たらしている。 爆発的な人気を博している任天堂の「Pokemon GO」では今後1〜2年の間に、Appleに30億ドルの売り上げをもたらす可能性があるという試算も出ている。

無料音楽

曲を作るミュージシャンがこれまで以上に増えている。二〇〇八年、アメリカ最大の音楽小売店であるiTunesのカタログには、新しく四〇〇万曲が追加された(アルバム四〇万枚分だ!)。現在では、無料で自作の楽曲を公開できるマイスペースを持っていないミュージシャンを見つけるほうがむずかしい。

時代は刻一刻と時を刻み続け、マイスペースはすでに終わっているような感じだが、この書籍が出た時期からすればまだ盛り上がりを見せていたのであろう。無料で楽曲を多くの人に聞いてもらうには顔も見えるYouTubeの方が主流のような気がする。楽曲や歌詞がよくて顔面偏差値も高ければ人気も出るだろうし、レコード会社の目にも止まるだろうし、自分でオーガナイズしてライブや物販で儲けることもできるだろう。モノから体験へという現在の流れからすると、CDなどをリリースして売上を伸ばす以外にもライブなどマネタイズの手法は色々あるということだろう。

サブスクリプション

AppleMusicやKindleUnlimited、Netflixなどサブスクリプション戦国時代の今、30日無料体験などで、盛んに会員増加を狙い、各社しのぎを削っている。これはスポーツクラブなんかと同じようなビジネスモデルで、会費はサイトの管理や人件費、アーティストなどに割り当てられる報酬などに当てられる。しかし一部で歪みも出てきている。人気作家などのベストセラー作品に人気が集中し報酬がかなりの負担となり、サービスから姿を消すなどの事例が出ている。音楽や本、映像作品など大量消費する側としては、なんとかラインナップを充実してほしいところだ。

万引きはしないが、不正ダウンロードには抵抗がない人々

万引きはしようとは思わないが、ファイル交換サイトから音楽を不正にダウンロードすることについては何のためらいもない。アトム経済とビット経済の違いを直感的に理解していて、アトム経済ではお金を払うべき本物のコストがかかるが、ビット経済はコストがかからないことをわかっている。その観点から言えば、万引きは窃盗だが、ファイル交換は被害者のいない犯罪なのだ。

ファイル交換が被害者のいない犯罪か否かは意見が分かれるだろう。実際に楽曲や映像作品を購入した人から見たら、かなり不公平感が残るし、やはり違法ダウンロードを正当化はできない。最近ではだいぶ下火になってきているのだろうが、本来入ってくる報酬が得られなくなるアーティストにとっては死活問題だ。違法ダウンロードをする側の人はタダじゃなきゃ手に入れなかった言い訳するのだろうが…

7年前の書籍だが、今の世界でも通用する当時の最先端のFREEに関する事例が多く論じられた本だった。KindleUnlimited読み放題書籍なので気軽に読めます。

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