『アタマがみるみるシャープになる!!脳の強化書』加藤俊徳著の続編。今回は日々の生活の中で欲求をしぼませないように、あるいは欲求をうまくコントロールできるよう正しい欲求との付き合い方を提案している。前回と重複する部分も多少ありますが、例によって脳の8つのエリア(思考系、感情系、伝達系、理解系、運動系、聴覚系、視覚系、記憶系脳番地)を刺激する脳のトレーニングメニューも41個載っています。2016年6月のKindle月替りセール対象商品。
欲求の暴走を食い止める方法
例えば、ポテトチップスを食べるのが止められない時、口を使った別の作業をすると良い(風船を膨らませたり、ガムを噛んだりする等)。ポテトチップスをつまんで口に入れるという行為を、手を使った別の作業に置き換えるのも有効だ(足の爪を一つ一つ丁寧に切る、耳かきで左右の耳を掃除する等)。あるいは、別の脳番地を刺激するのもいいだろう。ポテトチップスのパッケージをよく観察する(視覚系脳番地)、「ポテトチップス」を題材にした俳句を考える(伝達系脳番地)、ポテトチップスのCMを思い出してみる(記憶系脳番地)等の「脳番地シフト」が有効だ。加えて、この「脳番地シフト」はうつ病の改善にも役立つという。
グルグル回っている思考を、そのサイクルから外に出してあげる。言い換えれば、別の脳番地を使った活動を用意してあげる。これが、うつを治す作業療法や認知療法のアプローチなのです。
欲求開発(育成)という観点からの3つのカテゴリー
- コミュニケーション系欲求育成(思考系、理解系、伝達系)
- 感覚系欲求育成(視覚系、聴覚系)
- 感情系欲求育成(感情系、思考系、記憶系)
これらのカテゴリーに分類して、それぞれの分野で有効なトレーニングを提案していく。これらのトレーニングの狙いは「脱・自動化」、つまり、普段の習慣を見直し新鮮な経験をすることで、脳に刺激を与え、新しい欲求を生み出すことにある。ここからは欲求発見トレーニングの一部をご紹介。
毎月1日だけ"なんでも許すデー"をつくる
- ランチに一品追加したいけど、懐事情やダイエットのことを考えるとできない…→気にしないで追加する
- 定時に帰りたいけど、残業している人のことを考えるとできない…→「お先に失礼します」と言って断固として帰る
- 前から買いたかった靴が2足。どちらを買うか…→迷わない。両方買う
こんなふうに、可能な限り自分の欲求を認めてあげましょう。
欲求を抑えすぎて脳の働きが低下する前にこのような日を作りガス抜きをしてあげましょう。
朝2時間早く家を出る
いつもより2時間早く起きて通勤・通学する。時間に余裕があるので「ちょっとカフェに寄って、朝食をとってみようか」「公園に咲いている花を観察してみようか」といういつもと同じ時間に家を出ていたら考えもしなかった欲求も生まれます。日常を少し変えて非日常を経験する、これこそ「脱・自動化」だ。
ド派手なパンツをはく
着るものの色を劇的に変えてみる。普段モノトーンの服ばかり着ている人は、思い切って明るい色を身につけてみる。逆に原色系の色を好んで着る人は、落ち着いたシックな色を選んでみる。見た目が大幅に変わるのに抵抗がある人は下着の色を変えてみる。見えない場所に対するこだわりは、単純に外見を変えるのとは違って、内面的な欲求が刺激されるという点で意味がある。
他にも「10分で朝シャンする(10分というデッドラインを設ける)」「利き手と反対の手で体を洗う」など簡単で試してみたくなる脳トレがいくつも載っています。普段の生活習慣や目線を少し変えるだけで、新たな欲求を生み出し脳の活性化につなげることができるという内容の本でした。
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