子どものころ、何になりたかったでしょうか?とにかく絵を描くのが好きだった、こっそり詩を応募したことがある、ミュージシャンに憧れて仲間とバンドを組んでいた……。誰にでもひとつやふたつ、そんな思い出があるのではないでしょうか?でも、たいていの人は、「才能がない」「できっこない」「夢みたいなこと言ってないで、まともな仕事につきなさい」などという世間や親、そしてほかならぬ自分自身の思い込みで、創造的でありたいという夢を捨ててしまいます。わたしたちの内側に秘められた「創造的な子ども」を見出し、育て、「ずっとやりたかったこと」をやって創造的に生きるための具体的方法論です。
自分の中のアーティストを発見
自分の中にアーティストが住んでいることを認め、大切に守ってやることを学べば、痛みを乗り越え、自由に創造の翼をはばたかせることができるようになる。恐怖を解決する方法や心の傷を癒す方法、自信を取り戻す方法などもわかってくるだろう。とはいえ、本書を通して創造性の回復に取り組めば、自分のいろいろな側面との出合いに導かれる。その中には、ずるい面や嫌な面もあるかもしれない。それゆえ、決していい体験ばかりでなく、落ち込んだりすることもあるに違いない。しかし、最終的に、あなたは自由になる。
人には必ずアーティストのような創造性に富んだ一面が潜んでいて、それを引き出していこうというのが本書の趣旨。一週間ごとの課題をクリアしていき、自分の変化を体感するようチェックも忘れないように。12週間のプログラムで自分の中のアーティストを引き出していこう。
基本ツール(モーニング・ページ)
モーニング・ページとはなんだろう?ひと言でいうなら、三ページほどの手書きの文章であり、意識の流れをありのままにつづったものだ。ーーああ、また朝がきた。何も書くことがない。カーテンを洗わなくちゃいけない。昨日、クリーニングに出した服を受け取ったっけ?くだらない‥‥。もっとくだけた言い方をするなら、それは「脳の排水」と呼んでもいいかもしれない。脳の中を掃除することが目的だからである。
モーニング・ページはペンを取り、心に浮かんでくるものをただそのまま書き留めるのが狙い。卑劣なこと、愚かなこと、馬鹿げたこと、奇妙なことなんでも構わない。そして書いた紙は封筒にでもしまい、8週間はそれらを読み返さないようにする。間違った書き方は存在しないし、他人の目に触れるものでもないので自由に書いてみよう。創造性に足かせをしている私たちは、自分自身を容赦無く批判しがち。アーティストとして世の中で認められている人でさえそうなのだから、私たちはなおさらだ。私たちの潜在意識の中にあり、日々の活動を阻害しているものをモーニング・ページに書き出してみよう。自分の中にいる意地悪な批評家であり検閲官は、しばしば、真実を装い、私たちの創作に難癖をつけてくる。「君はそれを左往作と呼ぶのか?冗談はよせよ。」あなたの中の否定的な意見を言う検閲官のことは忘れよう。それは真実ではないのだから。
基本ツール(アーティスト・デート)
アーティスト・デートとは、あなた自身の創造的な心(それを本書では、内なるアーティストと呼ぶ)を育むために特別に確保される、週二時間ほどの時間のかたまりである。基本になるのはそのものずばり、デートだ。とはいっても、連れがいるわけではない。それは、あなたと内なるアーティスト、すなわち自分の内部にいる創造的な子供とのデートなのだ。つまり、恋人も、友人も、伴侶も、子どもたちとも無縁だということである。
内なるアーティストを外に連れ出し、話を聞いてやること。大型雑貨店に行く、ビーチへのひとり旅、ひとりで見る古い映画、水族館やアートギャラリーに足を運んだり、レコード屋でお気に入りの音楽を見つけに行ったり、古本屋を巡ったり‥‥どれも時間はかかるが金はそうかからない。大切なのは時間をかけること。僕のように基本家の中で全て完結する生活をおくっている人にはちょっと億劫に感じるアーティスト・デート。これを週二時間でいいのでやってみる。カフェで人間観察しながら一時間読書するという行動を週二回ならやっているが、この場合、もうちょっと踏み込んだコト体験の方がいいのだろうか?
シンクロニシティ
こんな警句がある。「自分が祈ったものに気をつけていなさい。手に入るかもしれないのだから」。祈りがかなえられるとき、結局、私たちはそれをどう受け止め、どう行動するかを自分で決めなければならない。決して楽なことではないが、それらをシンクロニシティの例として受け止めてみてはどうだろう。
役者になりたいという昔の夢を思い出した翌日、ディナーの席で、演劇の教師の隣になるなどの共時性をシンクロニシティ呼ぶ。こういった経験も週ごとに想起していく。
モーニング・ページとアーティスト・ページの基本ツールをメインにシンクロニシティ体験や創造性の回復にとって重要なことが起こったかなどを週ごとにチェックしていく。眠っているアーティストを呼び覚まし創造性の回復により、ずっとやりたかったことをやってみるというのはいかがでしょうか?
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