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武器になる思想 知の退行に抗う|小林 正弥|「人間として不可欠な知」を考える

人気取りの政策を語る偽物のリーダーと、わかりやすさしか求めない有権者。ポピュリズムが世界を覆っています。歴史を紐解いてみても民主主義は必ず愚衆化する。どんな状況でもよりよく生きるための選択ができるように主体的に考える癖をつけておこう。そう思想が必要なのだ。

日本政治の劣化は思想がないからか?

ギリシャ以来の古典的な政治哲学では、アテネの歴史的経験などに基づいて、民主政は衆愚政治に陥ってしまいがちだという理論的な洞察があったので、民主主義はむしろ理想ではないと考えられていました。このような考え方からすれば、選挙は正しいシステムだとも、絶対不可欠とも言えません。

なぜ民主主義的な選挙が必要だと一般に考えられているかといえば、民意を実現するとともに独裁や専制を避けるためです。

実は、選挙だけで理想的な政治が実現できると考える政治思想はほとんどありません。民主主義や選挙には弱点があるが、最悪の事態を避けるためには必要だと考える人が多いのです。

ひどい政治が行われていれば次の選挙で政権を交代させ、それを回避することが可能になります。選挙は、理想的政治を実現することができなくとも、権力の悪しき行使に対する制約であり牽制になるということです。

選挙によって政権や政策を変更できる制度は、平和で円滑な政治の発展のためにとても有意義です。だからといってそれにより直ちに理想的な政治を達成できるわけではありません。

選挙は投票する人々の意識を反映し、それによって政治は優れたものにも劣ったものにもなります。人々の意識が大幅に向上すれば、選挙によって優れた政治家が選ばれて理想的な政治に近づきますが、有権者の意識が低くなれば衆愚政治に陥る危険は常にあります。

その意味では民主主義の中身を見ることが大事で、選挙が存在することだけに満足せず、その前提のもとで質のいい民主主義をつくるための努力が重要です。

民主主義という概念は、必ずしも自由民主主義だけに限定されているわけではなく、例えば東欧やアジアの社会主義国では、かつて人民民主主義という考え方がありました。

昔ながらの政党支持者が多いうちはなかなか民主主義とはいえうまく国民の意見を反映できないだろう。選挙に行っても古い体質の政党が幅を利かせており、若い力が反映されにくい現状。自由を手に入れるために投票行動をというが選挙に行っても変わらない政治ならば、自己防衛するしかない。例えば格差問題。政治が解決してくれないならば自力で格差の上の方に自分自身を持ってくしかない。成長の果実を得たければ投資をするなどの工夫も必要だ。

税金

税金は、政治思想では最も重要な問題の一つです。もともとアメリカは「代表なくして課税なし」という名文句のように、税の問題をきっかけにしてイギリスから独立したわけですし、日本でも消費税の導入や引き上げなどは政権の命運をしばしば左右します。正義という観点から税金が論じられることもあります。

税金は、国家が税務署などの権力機構を用いて強制的に人々から徴収します。その目的は、国家や行政の活動にかかる経費をまかなうことです。簡単に言えば、国家を維持するためには税金が必要であり、それを人々が払わなければならないのです。

ここが、民間の様々な組織との違いで、民間の組織ならその商品を買ったりサービスを受けたりする時に支払えばいいのですが、国家の税金は本人の自発的な意思とは関係なく、払わなければなりません。日本国憲法でも、国民の数少ない義務の一つとして定められています( 問 80 参照)。

アメリカなどにおいて市場経済を原理主義のように重視する人々は、金持ちが自由意思で寄付や慈善事業をすることで問題を解決したり軽減したりして、より良い社会ができる、と考えます。だから税金は最低限でいいとか、あるいはほとんど払わなくてもいいとします。つまり国家は最小限にしようと主張するのです。

でも現実には、それだけでは社会の問題を解決することは難しいし、まして日本のように寄付の文化が発達していないところではますます無理があります。

市場経済をルールに基づいて運用するためにもお金はかかり、福祉をはじめ様々な領域において国家は活動していますから、個々人の自発的な寄付だけではそれらを遂行することは不可能なのです。

となると、やはり強制的に国家が税金を徴収し、政治の決定に基づいて使う必要が生じます。

アメリカのように寄付の文化が根付いていない日本ではやはり税収は必要。特に富裕層になるにつれ税金が上がる累進課税は大事だというのに、ある一定の額から税金が下がるのが今の日本。株式投資などで得た利益を分配するようにできていないのだ。これでは投資を行なっている人(とりわけ億単位の取引をしている人)とそうでない人の格差は広がるばかり。もっと金持ちからむしり取る政策を希望する。そんな意味からも富裕層のために娯楽カジノなどを作って喜んで還元率の低い勝負にお金をかけるよう仕向けるのもありかと。

格差社会などにより分断された世の中を再び正常化するには何が必要か?考えさせられる書籍。

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