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世界的優良企業の実例に学ぶ「あなたの知らない」マーケティング大原則

世界で成功しているマーケティング事例を「マーケティングの原則」とともに解説。マーケティング実務者になったら読む書籍。

マーケティング戦略

すでに既存の製品やサービスがある場合、まず最初に理解しないといけないのは、どのような顧客がどれくらいいるのか、という顧客の「セグメント」です。まずは、自社の製品やサービスを、誰がどれくらい使っているのか、使っていないのか、それぞれのセグメントはどれくらい人数がいて、どのような特長があり、売り上げ・利益にどう貢献しているのかを知るのは、商売・マーケティングの基本中の基本です。これは第1章の戦略的コンセプトで設定した「①ターゲット」が、実際にどのくらい存在しているのかを確認する作業ともいえます。すでに、自社製品やサービスのユーザーについては、使用・購入頻度に合わせて「ロイヤルユーザー」や「ライト(購売頻度の低い)ユーザー」「離反顧客(過去に使ったことはあるけど、今は使っていない)」などに分類している会社もあるでしょう。ポイントは、今自社の製品を使っている・過去に使っていた顧客だけではなく、「知っているけど、使ったことがない」顧客や、そもそも「知らない」という潜在的な顧客も含めて包括的に理解することです。この「知っている・知らない」「使ったことがある・ない」「現在の使用頻度」という要素に、「次回の購入・使用意向」という要素を加えると、現在のユーザーのブランドロイヤルティーの高さ(離反する危険性)、今の訴求を続けて離反顧客が戻ってくる可能性なども明らかにすることができます。

最近これはうまいなと思ったサービスにスターバックスのStarbucks Rewards2周年記念のモレスキンノートプレゼント企画。一定数(50スター)集めるともれなくモレスキンのノートがもらえるのだが、これが絶妙な購入金額設定でした。毎日スタバでコーヒーを飲むか、週2回程度の来店頻度だがフードも一緒に購入するくらいの常連だと何も考えなくても溜まるレベル。僕はエントリーして普通うにいつも通りスタバ生活を送っていたら期限の半分ぐらいの期間で50スター達成できました。それ以外にも長く通っているとスタバのレシートにCVクーポンがついてきたことがある人も多いのではないだろうか。僕も3年以上同じ店舗に通っているが11回当たりレシートに遭遇しています。

アイデアの創造

キーニーズ法は「コンセプト(C)=アイデア(I)+ベネフィット(B)」という非常にシンプルな公式に基づく手法です。そして、 ベネフィットの裏側には消費者の充足してないニーズ(N)があり、この未充足のニーズをつかまえるものがベネフィットであって、それとアイデアがセットになると新しい商品のコンセプトになる。これが基本的なキーニーズ法の理屈です。事例としてよく紹介されるのは「固めるテンプル」でしょう。あの大ヒット商品が発売される前、多くの家庭では、油をそのまま下水に流せないので、いちいち新聞紙にしみ込ませて袋に入れてゴミ箱に捨てていました。当時の消費者は、それで何の不満も持っていませんでした。ところが、「なぜ、そうしているの?」というのをあらためて調査してみると、「もっと手軽に捨てたい」「手は汚したくない」といった消費者の声が出てきました。つまり、手を汚さないで手軽に油を捨てたいという未充足のニーズが見つかったのです。そのニーズをとらえるための使い道は、「手軽に、手を汚さずに、油が捨てられる」となります。そして、「化学的に油を固める」というのがアイデア。その足し算が「固めるテンプル」のコンセプトというわけです。問題は、キーニーズ法のシンプルな理屈の中にある「未充足のニーズ」は普通、表に出てこないという点でしょう。当たり前ですが、世の中にニーズが顕在化していたら、どの企業もそれを作っているわけです。世の中に現れていないからこそ未充足のニーズであって、潜在的なものを探らない限りわからないわけです。

世の中のニーズを拾い上げるのには多様な視点を持って日々お客の声に耳を傾けるだけでは不十分。キーニーズ法を活用して消費者の充足していないニーズをつかまえることもマーケティングにとって大事なことだ。世の中にまだ顕在化していないニーズを掘り当てる柔軟な頭も必要。

消費者プロモーション

ロイヤルティープログラムとして秀逸だなと思うのは、「いきなり!ステーキ」です。いきなり!ステーキの「肉マイレージカード」は、食べた肉のグラム数がポイントになって、ノーマルからゴールド、プラチナ、ダイヤモンドと、カードのランクが上がる仕組みになっています。つまり、お客様同士の「競争」を促進する仕組みがあるのです。食べた量を競い、「名誉」を得ることで、文字通りのロイヤルティー(愛着)も上がるかもしれません。ランクが上がったときに、3000~1万円のクーポンがもらえるのですが、たとえばプラチナカードになるためには、肉マイレージ2万グラム(1食200グラムなら100回)が必要です。これだけの量・回数を食べなくては達成できないレベルなのにもかかわらず、特典は誕生月にステーキ300グラムのプレゼント、毎回ドリンク1杯無料、だけなのです。大きな割引をすることなく、金より名誉を提供することで、「ファンづくり」につながるロイヤルティープログラムと言えるでしょう。またスターバックスのロイヤルティープログラムも、なかなか秀逸です。アプリにクレジットカードなどを登録しておくことで、アプリで支払いもでき、ポイントがたまると会員だけの特典(多くは割引ではありません)の権利がもらえ、しかもアプリのユーザーインターフェイスもスターバックスのブランドを強化するような優れたデザインになっています。このように、ロイヤルティープログラムは、単に割引や特典を提供するだけでなく、それ以上の価値を提供しないと、大きな効果は期待できない、と考えるべきでしょう。

スターバックスのカードはアプリと連動してスターをためて(¥54あたり1Star)eTicket(700円分のドリンク、フード、コーヒー豆が無料)が発行されます。これが意外とすぐ溜まるので、僕はいつも豆の購入代金の足しにしています。

世界の優良企業の実例に学ぶ意外とみんなが知らないマーケティングの大原則を実例を交えながら解説。すぐに自社でも取り入れられるものから少々導入が難しいものまで。これを読めばマーケティングの今がわかります。

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