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「脅威論」「待望論」みんな間違い!人工知能時代を生きる技術

「あたらしい技術」は脅威か福音か?はっきり言おう、そのどちらも間違っている!――これが未来の見取り図だ!スマホ、スマート家電、スマートカー、スマートスピーカー…。身の回りにある「スマート」なテクノロジー。いつでも・どこでも・何でも・誰でもネットに接続され、膨大な量の情報がやり取りされる。そうした情報の履歴から近未来を予測し適切な対応を講じる「あたらしい技術」の導入が進む。「あたらしい技術」には、生活を豊かにし未来をバラ色のすると期待する「待望論」がある一方で、監視社会の強化や雇用崩壊、人間らしさの喪失など「脅威論」も存在する。しかし、「待望論」と「脅威論」のどちらが正しいかを議論するのは不毛だ。なぜなら、どちらも間違っているのだから。私たちが考えるべきなのは、技術が隅々まで浸透する社会の中で、技術とともに「いかに善く生きるか」ということだ。技術と人間の関係を根本から問い直し、近代が前提としてきた人間中心主義を批判しながら、人工知能時代の<善き生>を追求する!

「自動」運転による事故も起きましたが‥‥

「自動」運転で事故が起こった場合、責任は誰が負うことになるのだろうか。今までであれば、事故も責任を取って処罰されるのは車を運転していた人間、というのが社会のルールだった。なぜなら、主体である運転者には、事故を起こさない選択ができたのにもかかわらず、事故を起こしてしまったからである。しかし、本当の「自動」運転の主体は、もはや車に乗っている人間ではないので、現在の法律では対応できないということになってしまう。

自動運転が普及すればドライバーは運転から解放される。目的地までは運転以外の行動をとることができるように。今までなら、運転手を雇わなければならなかったところ、車が運転を代行してくれるおかげで、少ないコストで自動車に乗ることができるように。もし実現するならば、自動運転車を作るメーカー側に責任がいくよう法改正しなければならないだろう。メーカー側も保険などでリスク回避する必要性ができてくるだろう。自動運転の車の事故率は人が運転するよりもはるかに小さいところまできているようだが、法整備が整わなければ、なかなか行動での実用化は難しいかも。

「意欲しない」消費者

何かを買おうと思って、ネットで検索したり、店に足を運んだりしても、ごく細かな違いしかないし、似たような商品が並んでいるのはよくあることだ。多くの時間とエネルギーを費やして比較検討した挙句、「どれが良いのかわからない」「もう、何でもいい」となってしまい、結局、特に良いとは思っていない商品で妥協したり、あまりに面倒なので買い物自体をやめてしまったりする。これは、「葛藤下の選択理論」と呼ばれるもので、あまりに多くの選択肢があると、人々は選択することを先延ばしにしたり、選択そのものをやめたりするという心理状態だ。つまり、情報とモノが溢れる中で過ごす私たちは、「わがまま化」を経て、どんな情報に対しても比較検討を放棄する「無関心化」に至っていると言えるだろう。何が欲しいということすらわからなくなりつつある私たちは、「意欲しない」消費者になってしまったようである。

確かにファッション通販サイトなどを除くと、アウターやシャツといったカテゴリーと目的の色などで検索をかけると何千もの商品がヒットする。そこから予算に合ったものを選択していくわけだが、これが商品の画像を見るだけでも時間をかなり奪われる。面倒なので、お気に入りのブランドに絞って商品を購入することが多くなってしまう。選択肢が多すぎると、逆に選択できないというジレンマが「意欲しない」消費者を生む。

「フィルターバブル」という問題

「選好」は「フィルターバブル」と呼ばれる問題と関係する。パーソナルデータの分析が細かくなればなるほど、データの持ち主が求めている情報ばかりが送られてくるようになる。その結果、三角形の内側にある好きなモノの情報は完璧に満たされるが、外側にあるモノはその存在すら意識に上ってこなくなってしまうだろう。

このフィルターバブルが起こっている状態を解消するには新聞やテレビ、雑誌なども必要ではないかと思う。これらは自分の求める情報だけアルゴリズムで配信してくるニュースアプリや、検索と違って、様々な情報を多角的に伝えてくる。僕のようにAmazon信仰が強い人間もこのフィルターバブルの洗礼を受けているといえよう。題名で書籍を選んでいくので、自ずと自分好みな内容の本ばかりを読むことに。なのでたまには気分を変えてみようと、新聞の書評欄などで紹介されている書籍を購入したり、Amazonランキング上位に入っているようなものを買うことも。

人工知能時代の到来とともに、人々の生活がこれからかなり変わっていくことだろう。そこで起こる様々な事象にどう向き合っていくかを考えさせられる書籍だった。

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