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『アメリカの大学生が学んでいる「伝え方」の教科書』これは文章を書くときにも参考になりそう

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なぜ日本人は話すのが下手で、テクニックを学んでもうまくいかないのか。ハーバード大学をはじめとする1300校以上のアメリカの大学で20年以上使い続けられているアメリカでもっとも定評のある教科書を初翻訳。プレゼンという伝える場をメインに「伝え方」の基本エッセンスがしっかりつまった教科書でその技法を学んでいきましょう。

パブリック・スピーキングで人生が変わる

雇用主300人を対象とした最近の調査では93%の人が、「社会で成功するためには、大学での専攻よりも、考える力とコミュニケーション力の方が大事だ」と答えていますし、アメリカン・マネジメント協会が768人の企業幹部とマネージャーを対象にした調査でも、「今職場で一番重要なスキル」の1位はコミュニケーション・スキルでした。

どんなにテクノロジーが進化しても、「相手に説明する」「説得する」といったパブリック・スピーキングの需要が減ることはない。InstagramやTwitterでコミュニケーションをとる今の時代、ビジネス界では若者の「話す能力」を懸念する声も(そういう僕もコミュ障気味ですが・・・)。本当に良質な専門スキルと、言語コミュニケーション・スキルを兼ね備えた人はそういません。この両方のスキルを持っていれば頭一つ抜け出すことができるでしょう。

パブリック・スピーキングと会話の違い

①構成を緻密にする(制限時間内に聞き手が理解できるよう、とにかく「わかりやすい」内容にする)

②効果的な言葉を使う(俗語、業界用語、文法的な間違いはNG)

③伝え方を工夫する(「とか」「えー」などの言葉は避け、背筋を伸ばして大きな声で話す)

パブリック・スピーキングで大事なのは考える力。準備から本番に至るまで、考えることでプレゼンの質は向上していきます。僕は会社勤めでも学生でもないのでプレゼンの機会はないが、制限時間を限られた語数と置き換えて考えれば文章を書くときにも応用できそうだ。

「サマリー・センテンス」を書く

ゴールは「話し手がプレゼンで達成したいこと」ですが、サマリー・センテンスは、プレゼンの内容を1文でまとめたものです。プレゼン準備中に、「プレゼンでは絶対にこれを話さなければならない」ということを思い出させてくれる、要でもあります。

プレゼンの要点を短く相手に伝えるものと考えれば、ブログ記事のディスクリプション(Googleなどで検索した際、サイト名や記事タイトルとともに表示される紹介文)と似た感じだろう。僕の場合いつも160字以内で書いているが、実際、表示されるのはもっと短いのでもっと短い方が良いのかどうかを悩んでいます。サマリー・センテンスを書くときのポイントは①1文で表現する ②質問形にしない ③曖昧な言葉は避ける ④大まかになりすぎない。悪い例と手直しした文章をいくつかご紹介。

a 学生アスリートに毎月手当を支払うのは良いことだ

b 短期集中型ダイエットの問題点

c ナノロボットって何?

d アフリカはバケーションにもってこいの場所だ

aは大まかすぎ「良いこと」とはどういう意味かがわからない。書き直すと次のようになります。

大学のアメリカン・フットボールやバスケットボールなどの選手たちは数百万ドルもの収益を学校にもたらすのだから、全米大学体育協会は、このような選手たちが奨学金として月額300ドル受けとることを許可するべきだ

bは大まかすぎな上文になっていない分さらにひどい。実際にどんな「短期集中ダイエットの問題点」をプレゼンで扱うのかがわかる文にするため次のように直します。

短期集中ダイエットをすれば体重はすぐに落ちるが、ビタミンとミネラル不足を引き起こし、脂肪だけでなく筋肉組織も破壊してしまうため、深刻な健康問題につながる可能性がある

cは疑問文になってしまっています。利き手の注意を引く方法としては良いが、プレゼンの論点が要約されていないので、このように直します。

顕微鏡レベルの小ささのナノロボットは、医学、兵器、日常生活での使用を目的として開発されている

dは「もってこい」という曖昧な表現がNG。南アフリカのどんな特徴について話すのかをイメージしやすくするため次のように書き換えます。

アフリカには、美しい景色、めずらしい野生動物、賑やかな街など、休暇を過ごす人たちを引きつけるものがたくさんある

サマリーセンテンスは1文を超えないことが鍵で、もし1文におさまらないのだとしたら論点がまだ定まっていない証拠。しかしやってみるとこれが意外と難しい。ガイドラインに沿った、しっかりとしたサマリー・センテンスが書けるようになるには、諦めずになんども書き直すことが大切だ。

メインポイントの組み立て方ーー5つの型で戦略を練る

時系列型 イベントや歴史など、物事を時系列で語りたいときに使います。

一定方向型 一定方向型は、上から下、左から右、前から後ろ、内側から外側、東から西など、一定方向に沿って話を進めるときに使います。

因果関係型 メインポイントが「原因」と「結果」の場合は因果関係型を使います。どちらを先に持ってくるかは、プレゼンのテーマによります。

問題解決型 何か問題を解決したいときに使うのが、問題解決型です。1つ目のポイントで問題の存在とその深刻さを示し、2つ目のメインポイントで実行可能な解決策を提示します。

サブテーマ型 何か・誰かについて複数の要素を伝えたい、というときにはサブテーマ型がおすすめです。伝えたい要素一つひとつをサブテーマとし、そのサブテーマをメインポイントにします。

それぞれの詳細な例も載っているのでぜひ読んでみてください。準備段階の文章の構成からスピーチの壇上に立ってからの振る舞いにいたるまでプレゼンの基礎から応用が学べる書籍です。

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