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引きこもりが生まれる原因、社会構造を分析、解決方法を提案

      2018/11/26

「引きこもり」の高齢化、長期化が進んでおり、成人した人の引きこもり数は50万人以上といわれている。親は子どもの将来に大きな不安抱え、引きこもってしまった子どもは、長期化すればするほど、社会復帰の道が閉ざされる、という悪循環に陥る。本書は引きこもってしまった人を社会復帰させる支援を行っているワンステップスクール校長による活動記録である。引きこもりが生まれる原因、社会構造を分析、そして、今できる解決方法を提案する。

「引きこもり」とはどんな人か

〝引きこもり〟というと、皆さんはどういう人を想像するだろうか。「自分の部屋に引きこもって、人に会おうとしない。家族とも顔を合わせることも、会話することもなく、食事も部屋の中で。トイレと入浴以外出てくることはない」……そんな、ステレオタイプの引きこもりを想像する人が多いかもしれない。しかしそんな人は、引きこもり全体のわずか4・7%くらいしかいない(内閣府『若者の生活に関する調査報告書』2016年9月)。僕が相談を受けるケースでは、ほとんどの人が自分でコンビニにも行くし、たまには友だちに会ったりもする。厚生労働省は引きこもりを、「仕事や学校に行かず、かつ両親以外の人との交流をほとんどせずに、6カ月以上続けて自宅に引きこもっている状態」と定義している。ちなみにニートの定義は、「総務省が行っている労働力調査における、 15 ~ 34 歳で、非労働力人口のうち家事も通学もしていない人」それほど明確な境はなく、どちらも社会に所属がない状態である点は同じだ。他者を信頼できなくなっていて、自分でシェルターをつくって閉じこもっている人は「引きこもり」と言えるだろう。

僕は外出することもありし、食事はリビングダイニングに出てするので引きこもりではないのかなとか思ったりするが、大きなくくりでいうと引きこもりなのかもと思ってしまった。ちなみにニートの定義は15〜34歳なので僕は入らない一般的に言われている引きこもりとは違うが、電車に乗るのは極力避けたいし、長年かけてやっと滞在しても緊張しなくなったカフェ以外ではちょっと休憩もままならない僕はやはり引きこもり気質が抜けいないのだとも思う。美容院だって、店主が一人で営業している朝一の時間(客は僕以外いない)で、さらに会話しなくても良い環境なので、髪の毛を切る前に一言「いつもどうりで」と言った後は一言も喋らずにカットが進む。終わった後鏡で確認して「大丈夫です」と一言それだけコミュ障の僕にも優しい店舗を家から1分のところに見つけられたので通っている。

不登校の経験がある人が引きこもりに陥りやすいというが、僕の場合、ゲーセンにいくのが日課で授業もよく自主休講していた。家に帰っても何時間もゲームに費やし、部屋から出ずにゲーム三昧。引きこもりの人にはこうしたゲーム中毒の人も多いような気がする。そんな、家ではゲームばかりやっていて人と交わることがない生活を送っていた僕にとってのオアシスがゲーセンだったのだ。

大人の引きこもりはどうやって生まれるのか

そもそも、人はどうやって〝大人の引きこもり〟になるのだろう。きっかけは、人によっていろいろだ。社会とうまくつながれない、人間関係が構築できないといった後天的な理由による場合もあるし、元々持っている性格が原因である場合もある。また、一般的に自我が芽生え始めると、コミュニケーション能力が低い子や、発達障害の子たちは困難を抱え始めるケースがある。そこに「親の不仲」や「いじめ」「虐待」「貧困」といった要因が重なると、うつ病になったり、それがきっかけで引きこもりが始まるケースもあると言われている。家以外のところに居場所を見つけると、家出して、帰ってこなくなる子もいる。仲間とつるんで暴走族になる子もいるが、その場合、まだ人とのつながりはあるから、人を頼ったり甘えたりして、コミュニケーション能力を保つことができる。しかし、人を信用できなくなって、居場所が見つけられない子は、自分だけの世界に閉じこもり、自分を責めるようになってしまうのだ。〝引きこもり〟という言葉がよくないのかもしれないが、体も健康で、心の病気があるわけではないのに引きこもっている人たちは、ただ「怠けている」とみなされることが多い。しかし本人にとっては、外的ストレスから自分の身を守るための最終手段なのだ。人間は誰でも弱いものだから、何かで自分の身を守っている。

世の中は引っ込み思案な人間に対して、昔より厳しい現状があるように感じる。SNSの発達でより多くの「いいね!」を獲得したりできる人間がもてはやされ、キラキラした投稿に人々が一喜一憂する。社会との接点を持てずにいたとしても、今は便利な時代、SNSで人と繋がり、Amazonで買い物すれば次の日には商品が届く。ゲームだって僕らの時代はゲーセンに赴き仲間を探したものだが、今ではネットでいくらでも仲間を探せる。便利になった代償として大人の引きこもりが増えたのだろう。

大人の引きこもりがなぜ発生するのか。原因を考え、引きこもり脱却のための処方箋を提示。親世代が気になる、我が子は引きこもりになりやすい子なのかという疑問にも答えている。コミュニケーションが電子化する現代において時代にあった人との繋がり方、関わり方を考えるよう促す書籍。

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