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あなたの人生を変える語彙力の「教科書」です!

「逃す」ーーあなたは、この言葉をどう読むでしょうか?「にがす」と読むのは間違いで、正しくは「のがす」。「にがす」と読むのは「逃がす」のほう。そのため、「逃がした魚は大きい」ということわざは、「逃がした」が定型であるため、「にがした」と読まなければなりません。日常使っている言葉の誤用から、知っていると「大人度」が上がる言葉、「教養がある人」に〝認定〟される言葉に、「武器」になるカタカナ語まで収録。今すぐ語彙力を上げる旅へと出かけましょう。

間違えても誰も指摘してくれない言葉

逃す ×にがす→○のがす

意外と間違って読んでいる人が多い基本動詞。「逃す」は「にがす」ではなく。「のがす」と読む。「にがす」と読むのは「逃がす」のほう。「逃がした魚は大きい」という成句は、「逃した」ではなく「逃がした」なので注意。

小人数 ×しょうにんずう→○こにんずう

「しょうにんずう」と読むのは「少人数」のほう。なお、「大人数」は「おおにんずう」、多人数は「たにんずう」と読む。

血肉となる ×血肉となる→○けつにくとなる

経験や知識が身につき、役立つようになること。「血となり肉となる」という慣用句につられ。「ちにく」と読まないように。「血肉化する」も「けつにくかする」と読む。

乳離れ ×ちちばなれ→○ちばなれ

これは、あるアンケートで、誤読している人の比率ナンバーワンに〝輝いた〟言葉。

意外と読みを間違えて覚えている言葉が多いことがわかる。っていうか、「小人数」「血肉となる」「乳離れ」あたりは、実際の読み通り読んでいる人を見たことがない。最近の文字変換ソフトでも間違った読みを入力した結果、正しい漢字に変換してくれるものも多く、自分の間違いに気付きにくいという側面もある。

意味の取り違えが思わぬ誤解をまねく言葉

破天荒‥‥本来の意味は「誰もなし得なかったことをすること」。それなのに、「調査」では、64.2%の人が「豪快で大胆な様子」という意味だと思っていた言葉。

敷居が高い‥‥本来の意味は「相手に不義理をして、行きにくい」なのに。45.6%の人が「高級すぎたり、上品すぎたりして、入りにくい」という意味だと思っていた言葉。

檄を飛ばす‥‥本来の意味は「自分の主張や考えを広く世にしれせること」だが、74.1%もの人が「元気のない者に刺激を与えて活気づけること」と思っていた言葉。

姑息‥‥本来の意味は「一時しのぎ」だが。69.8%もの人が「ひきょうな」という意味だと思っていた言葉。「姑息な手段」はひきょうな手段ではなく、一時しのぎの手段。

にやける‥‥本来の意味は「なよなよしている」だが、76.5%もの人が「薄笑いを浮かべている」という意味だと思っていた言葉。

数多くの人が間違った意味のまま使用している単語が多数収録。しかし、70%以上の人が間違えて覚えていたら、それはむしろ、時代の変遷の中意味が変化した言葉として新たに正式な言葉の意味として改変しても良いのではとすら思ってしまう。間違った使い方を指摘する方も毎度毎度だと嫌がられてしまいそう。もしこの本を読んで正しい言葉の用法を学んだとしても、部下や後輩に押し付けるように、バシバシ指摘していくのはちょっと上から目線でどうかと思う。さりげなく教えてあげるぐらいのスタンスが必要かと思う。

この重複表現だけには気をつけよう!

IT技術→○IT

ITは、インフォーメーション・テクノロジーの略。だから、「IT技術」というのは、〝情報技術技術〟というようなもの。ただ、重複表現と気づく人が少ないまま、ほぼ定着している。

×思いがけないハプニング→○ハプニング

ハプニングは思いがけないことという意味なので、「思いがけないハプニング」不要な形容をつけていることになる。

×ポタージュスープ→○ポタージュ

ポタージュは、フランス語でスープという意味。ポタージュスープはわかりやすすぎる重複表現なので、日本でも、単に「ポタージュ」という人が増えてきている。そろそろ、スープをつけるのは×になったといっていいだろう。

チゲ鍋→○チゲ

チゲは、韓国の鍋料理の総称。だから、チゲ鍋というと〝鍋料理鍋〟という意味になってしまう。ただし日本では、重複表現と気づいている人が少なく、文章に書くときはともかく、会話では共用範囲だろう。

重複表現には外来語の用法を間違ったため、そのまま定着したものも多いのがわかる。ポタージュスープなんかはポタージュ味なんだと思って生きてきたので、これを読んで愕然とした。

そのほかにも、語彙力を疑われる「書き間違い」「言い間違い」や大人として一人前に見られる、あらたまった表現。表現力がアップするカタカナ語や経済・政治などで用いられるカタカナ語なども収録。最後に魅力的な言葉の使い方にするための「たとえ」なども紹介しています。最近のワープロソフトでは変換候補の意味を表示できるようになっているものも多いので、そういったものも活用すれば言葉の誤用を防げます。注意したいのは慣用句や四字熟語は途中で変換すると出てこないということぐらいですかね。

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