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「アメリカを見れば世界がわかる」大統領選で日本はどう変わる?

      2016/11/14

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アメリカ大統領選挙で、日米関係はどう変わるのか。日本はどんな姿勢で外交や防衛に挑むべきなのか。超大国アメリカが抱えるシェールオイル、銃、移民問題。これらの問題が世界に及ぼす栄光にはどんなものがあるのか?BSテレビ局「ディーライフ」で放送された「池上彰のワールドニュース深読みスペシャル」をベースに、新たな取材を加えて再構成した書籍。

アメリカは日本を戦争のできない国にした

日本を戦争しない豊かな国にするために、たとえば「農地改革」を行いました。それまでの日本では、大地主が広大な農地を持ち、地主から土地を借りた大勢の小作人が細々と農業を行っていました。農地改革により小作人たちに土地を分け与え、日本中に大勢の自分の農地を持った農民たちが誕生しました。小作農時代と同じ農地であっても、自分が作ったもの全てが自分のものになれば意欲も上がります。農地改革によって農業の生産性は大幅に向上しました。

戦前では少し天候不順が続き凶作になると、東北地方などは米がまっったく取れなくなることがありました。大勢の女性が身売りされるといったことも。生産性が低かったため、土地を受け継ぐのは長男のみで次男・三男は親の農地を引き継ぐことはできません。小作人も同じでその小作兼すら引き継ぐことができなかったといいます。そこで満蒙開拓団として大勢の農民が満州に渡り、これが中国への侵略につながったと考えられる。

他にも日本を豊かにする施策として労働組合の設立や女性に参政権を与えるなどといったことも行われた。これは女性は一般的に自分の息子を戦地に送るような政治を望みまないので、一定のブレーキになるという考え方から導入された。朝鮮戦争が始まるとアメリカは日本に対して7万5000人の「National Police Reserve」の設立を許可し、必要な装備を供給しました日本では「警察予備隊」名付けられ、求めてもいないのに許可されるという奇妙な展開に。のちに「保安隊」となり現在の「自衛隊」に至ります。

思いやり予算

当時の防衛庁長官に金丸信という自民党の実力者がいました。金丸は在日米軍基地で働く日本人従業員の給料の一部を日本が負担することを決めます。当時のお金で六二億円です。アメリカの都合で駐留している米軍の経費を、日本が負担しなければならない根拠をマスコミに問われた金丸は、こう答えました。「思いやりですよ」かくして米軍基地にまつわる日本の負担は「思いやり予算」と呼ばれるようになりました。

今では一般的に使われるようになった「思いやり予算」という言葉。アメリカが駐留経費の日本負担を多くしろと迫り、大統領選を展開するトランプ候補。シェールオイルの採掘で産油量世界一に躍り出たアメリカは中東への影響力を弱め、さらには日本からも撤退となると、この先日本の安全保障はどうなっていくのか心配だ。新しい安保関連法によって日本の自衛隊はPKOによる赴任先で「駆けつけ警護」ができるようになった。日本の自衛隊は他国の基地や部隊、国連職員などが武装勢力に襲撃された時駆けつけて戦闘行為を行うことができるように。南スーダンに展開している国連だが、誤って一般市民を売ってしまった場合なども、南スーダン政府と地位協定を結んでいるので、PKOで派遣されている自衛隊が犯罪には、南スーダンの法律は適用されない。沖縄で散々苦い水を飲まされてきた地位協定に今度は自衛隊員が守られることになる。

安保関連法案が成立・施行されたことにより、南シナ海に7つの人工島を作り不沈空母化している中国への牽制を要請があれば支援できるようになりました。戦争法案と揶揄されるなか中国不穏な動きを牽制しアジアに安定をもたらすための日本の舵取りを注視していかなくてはならない。

度々起こる銃による悲惨な事件

米連邦捜査局(FBI)の報告によると、銃乱射事件は近年、増加する傾向にあります。二〇〇〇年から二〇一三年の十四年間に発生した銃乱射事件は一六〇件でした。平均すれば年間一一・四件、毎月のように乱射事件は起こっていることになります。十四年間に四八六人が命を落としています。この数字には、ギャングによる事件、薬物に関連した事件自殺を目的とした事件は含まれていません。

銃の規制が緩いテキサス州では500ドル程度の銃が売れ筋だという『グロック17』は535ドル(約六万円)でプラスチックを多用しているため700〜800グラム程度と割と軽めだ。護身用ならわかるが、狙撃用ライフル1キロ先にターゲットも狙える、狙撃用ライフル銃(約120万円)まで売っていたり、一見おもちゃのようだがちゃんと実弾を装填できるピンク色の女の子向けのもの(約1万3000円)まで多彩だ。日本でいえばサバイバルゲーム用の銃と同じかそれに毛が生えたような値段で銃が売られていることになる。「銃が人を殺すのではなく、人が人を殺すのだ。だから銃に責任はない。人間の問題なのだ」というがやはり殺傷能力がある以上何らかの規制は必要だと思う。

第四章以降は移民や大統領選について分かりやすく語られており、トランプ候補の躍進は、無党派層がトランプ氏を支持するため大量に共和党員に加わった誤算があるという。言って見れば共和党は無党派層に乗っ取られたのである。相変わらず池上彰氏の著作は分かりやすく大学中退の僕でも身構えずに読める。

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