伸び悩みの壁を乗り越え成長し続ける人材になるために必要なことは何か?多様な人材を超高速で戦力にまで磨き上げる「BCGの特訓法」を紹介。育てる側も、育てられる側も必見の1冊。
スキルは集めるよりも「使い方」が重要
繰り返しになるが、誤解しないでほしいのは、「スキルはまったく不要で役に立たない」と言っているわけではないことだ。スキルは必要ではあるが、個別のスキルを揃えること「だけ」を追求しても、成長し続けられる人にはなれない、と認識していただきたい。
では、スキルマニアを脱して、成長し続けられる人になるには何が必要なのだろうか。
継続的な成長を実現させるためには、個別スキルの習得を超えて、大きく2つの要件が求められる。
1つ目の要件は、スキルの「使い方」を身につけることだ。 ビジネスの現場でもっとも重要なのは、次々に発生するさまざまな課題に対してスピーディに対応していくことだ。1つひとつのスキルを究めることは重要だが、残念ながら、特定のスキルだけで対応できる課題は非常に少ない。また、場合によっては、自分が身につけたスキルを使おうとこだわるあまり、実務対応の障害になることすらある。
中途採用のコンサルタントの場合、入社半年くらい経つと、分析やスライドライティング(プレゼンなどで使用するスライドの作成)のスキルが一定の水準に到達するのが一般的だ。
今までできなかったことができるようになると、自分が新たに身につけたスキルを何かと利用したくなる。ところが、その結果は必ずしもサクセスストーリーになるわけではない。 「非常に精緻な分析アプローチで対応しようとして、意思決定のスピードが犠牲になる」「誠意と情熱で納得してもらうべき話を、理詰めで説明しようとして失敗する」など、冗談のような話が現実に起こるのだ。
どのようなスキルであっても、いつ、どのような形で使うべきかを判断する力がなければ成果にはつながらない。
スキル集めに一生懸命になり武器としてのスキルを宝の持ち腐れにしてはならない。使い所で間違いなく執行できるよう実践訓練が必要。新しくスキルを手に入れたらそれらの使い所も考えられる余裕を身につけましょう。
6割の安心、4割の不安がちょうどいい
感覚的な数値だが、育成のROI(投資対効果)を高めるためには、育成される側には「6割の安心、4割の不安」を持ってもらうのがいい。
まず、〝6割の安心〟とは、「育成者が自分のポテンシャルに期待してくれている」「厳しい言葉も、そうした期待感によるものだ」「失敗したとしても、見放されることはない」という安心感。 そして、「自分は、頑張れば成長できる」「人(クライアントやチーム)の役に立てる」という、自分を信じる気持ちだ。こうした拠り所がないと、自分にとっての厳しい指摘を受け入れられず、大変な状況を乗り越えるためのエネルギーが出てこない。
一方の〝4割の不安〟は、「まだ自分には課題がある、成長が足りない」「人(クライアントやチーム)の役に立てていなくて悔しい」「頑張らないと、できるようにならない」といった気持ちだ。現状の自分に100%満足してしまうと、成長意欲がわかないし、手も足も動かない。
育成者は、この2つのバランスがとれた状態を、意識的に作り出すことが重要だ。たとえば、本人の実力と、任せる業務の難易度をうまくマッチングさせ、安心感や成長実感を持たせながらも、さらに成長したいという気持ちを持ってもらう。
簡単な業務ばかり任せられていては、つまらないので、〝4割の不安〟は保てない。一方、難しい業務ばかりではまったく歯が立たず、クライアントやチームの役に立てるという実感がなくなり、〝6割の安心〟を保てない。不安が安心を上回って、〝4割安心、6割不安〟になると、逆に成長のスピードが落ちてしまう。
また、そもそも論で言うと、安心感のベースとして、育てる相手に対して常に信頼感やリスペクトを持って接していることが重要である。
不安というのは未来への備えのための原動力になるので4割くらいは持っておいたほうが逆に良い。不安だから準備するという現実を利用する。100%の満足は成長の妨げになります。
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