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電子書籍の真実|村瀬 拓男|電子書籍の普及による出版界の変化など将来への課題を探る

最近では電子書籍が一般化していき、僕のようにサブスクリプションで本を楽しむ人も増えているように感じます。依然として紙の本も読んでいますが、それぞれメリット、デメリットがあり共存しているようです。それによる出版界の変化など将来への課題を探ります。

電子書籍の今

新刊を同時に電子書籍としても出すことが難しい理由は多くあり、第4章以降で詳しく分析していきたいと思いますが、これらは乗り越えることができない問題ではなく、むしろ積極的に乗り越えていくべきだという点で、多くの出版社間でコンセンサスが成立している状況であると思われます。このコンセンサスは「電子書籍元年」である2010年に初めて成立したのではなく、本章でたどってきた歴史からも明らかなように、需要があり市場がありそうなところでは常に出版社が参加して取り組んでいたのです。2004年の時点においても、積極性はあったと言えますが、売上が全くついてこなかったのです。ソニーが挙げていない失敗のポイントとしては、配信サイトを新規に設立したことにあるように思います。キンドルは、すでに「本を読む」人を多数囲い込んでいるサイトで事業を開始したのに対し、リブリエは誰もいないところにサイトの看板を掲げるところから始めたことが決定的な敗因であったと思います。ソニーも、また参加した出版社も、非常に知名度の高い会社ではありますが、あくまでメーカーであり、ユーザーと直接取引しているわけではありません。筆者もその中にいましたから自戒を込めて言えば、旗を立てれば読者は集まってくるというように甘く見ていたということでしょう。

Kindle一人勝ちの様相の電子書籍業界。AmazonのKindle以外にも電子書籍は多数存在するが、僕はそのほかのサービスを使っていません。初めに使ったのがKindleで、クーポンなどを使うためにそのほかの電子書籍サービスも利用したことはあるのですが圧倒的にKindleが便利。いまだに新刊などは発売日に同時に電子書籍もリリースというのはあまりありませんが、徐々に増えているような気もします。小説などのジャンルは電子書籍派が少ないようで、発売日に電子書籍もリリースというのはあまりないみたいです。やはり作家さんは血の通った紙の本で読んで欲しいのか、それともシステムの問題か見ていこう。

流通の問題

本や雑誌には「定価」が表示されています。この当たり前の表示は実は販売の世界においては例外なのです。商品の販売価格を決定することができるのは販売者であることが原則であり、商品のメーカーが小売価格を決定することは許されていません。しかし、本、雑誌、新聞、CDなどにおいては、メーカーである出版社、新聞社、レコード会社が最終小売価格を決定し、小売店である書店やレコード店で「定価販売」を行わせることが許されています。これが通称「再販制度(再販売価格維持制度)」と言われるものです。それでは、本や雑誌を電子化して配信する場合、この再販制度は適用されるのでしょうか。結論から言えば、電子書籍は再販制度の対象外であり、配信価格を「定価」として出版社が強制することはできません。つまり、電子書籍においては小売業者である電子書店が配信価格を決定できるのです。出版社が決めることができるのは希望小売価格のみであり、電子書店が配信価格を決めるのに際し、契約上はもちろんのこと、事実上の圧力をかけることも違法と評価されるのです。小売事業者にとって消費者への販売価格というのは、重要なアピール手段であり、それを縛ることは市場での競争を制限することになると考えられているからです。アマゾンがキンドルストアを日本で展開した場合、電子書籍の「定価」を出版社が指定することはできませんから、アマゾンがその販売価格を決めることになります。出版社が価格をコントロールするとしたら、「卸価格」でコントロールするほかありません。

価格が下がるのは消費者にとってはありがたいし、資本主義社会では需要と供給の関係で価格が決まるのはある程度仕方がないこと。Amazonで値崩れさせたくなければ、卸価格をコントロールするしかない。

権利の問題

例えばJASRACは権利者の団体と言えますから、権利者の利益を損なうようなルールは認めないため、利用者から見れば圧力団体のように見える面はあるでしょう。しかし、著作物は利用されなければ利益を生まないのですから、利用のためのルールを作らないわけにはいかないのであり、一旦ルールができればその後の利用はスムーズに進むことになるのです。もっとも、音楽は、昔からCD、レコードなどの媒体によって流通するだけでなく、ライブやカラオケなどさまざまなルートで流通しているため、著作権を集中的に管理する必然性が存在します。一方、出版においては著作物はたいてい出版物として流通しており、電子書籍になったとしてもそれは同じです。つまり、出版社レベルで権利のコントロールが可能であり、出版物流通の分野だけならその必要性があるわけではありません。しかし、国会図書館の蔵書デジタル化のように、図書館が独自に配信データを作成した場合には、当初の出版物の出版社がコントロールできる範囲を離れて著作物が流通するということになります。仮に出版者の権利が認められたとしても、レコード製作者の権利は音の固定後 50 年ですから、最長でも出版後 50 年を経過すれば権利は消滅するということになるでしょう(もっと短いかもしれません)。著作権は著者の死後 50 年間は存続するのですから、著者の権利だけが残っている出版物が多数存在することになるのです。そうすると、配信の権利処理、利用料の配分などを考えると、著作権集中処理機構は必須のものだということができるでしょう。本書では、ホームページやブログは議論の対象外としましたが、そこにも著作権は発生しているのであり、著作権集中処理機構を利用するメリットはあるかもしれません。

著作権の問題は販売の段階ではきちんと管理されるべきだが、一度作者から離れたらそこからは自由にするべき。以前、配信アプリのアイコンにドラえもんの顔を採用している人がいたのですが、運営側から著作権違反になる疑いがあるので変えてくださいと言われていて、アイコンぐらいいいじゃないか、ファンなんだからと思ったことがある。

電子書籍が生まれた時からある世代が出てきて、漫画もスマホで読む時代。電子書籍に関する様々な疑問や今後について書かれていて興味深かった。

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