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99%の新人が3ヶ月で知性と気配りを身につける銀座の教え|日高利美|一流が集う街で受け継がれるプロフェッショナルの習慣

若い頃、誰よりも非常識だった娘が銀座でどんな会社でも通用するスキルや人間性を手に入れたと言ったら?そこにどんな鍛錬の秘密があるのか気になりますよね。一流が集う街で受け継がれるプロフェッショナルの習慣とは。

銀座と言う場所で

私も銀座に出たばかりの頃は、名刺の管理も適当、お客様のお名前なんてろくに覚えていませんでした。それが変わったのは 20 歳のとき、お客様の売上名簿の管理をするようになってからでした。銀座では「売り上げのお姉さん」と言うのですが、自分の担当のお客様を持つことができるようになると、お中元、お歳暮、暑中見舞い、年賀状といった手紙や誕生日のプレゼントなどを自分で送るようになります。それまでお店側が管理してくれていたことを、すべて一人でやるようになるのです。お客様へのご挨拶ですから、すべて手書きで書いていきました。ろくすっぽ人の名前を憶えていなかった私も、毎月毎月書き続けた結果、半年も経つとお客様の名前はもちろん住所まで言えるくらいになっていました。相手の名前は大切にしないとなりません。そもそも、すべての名前には由来があり、つけた人の思いがこもっているものです。それぞれに自分の名前に対する愛着もあります。たとえば私の「日」という苗字は、父のふるさとである鹿児島や宮崎などに多い苗字です。「利美」という名前は、「とし子」さんという祖父の妹さんの名前が由来になっています。とし子さんは残念ながら8月9日の長崎の原爆で亡くなり、その 30 年後、同じ8月9日に生まれた私に、祖父が妹さんとの思い出をこめて名づけたという話を聞きました。そんな「利美」という名前に愛着があるので、私は銀座に出てからずっと本名で働くようにしています。そんなふうに、名前は人の生い立ちに深く関わっているものです。そこでスタッフには、お客様から名刺を頂戴したとき、名前を教えてもらったときにはその場で憶えるようにと伝えています。そして会話の中で「○○さんはどうですか?」などと相手の名前を入れるようにするのです。すると、一気に距離が近くなります。

人は自分の名前が一番頭に響く良い感じの音だと聞いたことがあります。だから名前を呼んであげることは一気に距離を縮めるのに使えるテクニックだ。恋愛なんかでも長く付き合っているのになかなか名前で呼ばない人は距離が縮まりにくいと言います。

靴は大事

私には、「靴を買うならここで」と決めている銀座のある靴屋さんがあります。元々そのブランドが好きだったということもありますが、接客を担当してくれる店員さんが素晴らしいのです。たとえば、名前を憶えてくれているのはもちろんですが、細かい好みを把握していてくれます。新しい靴を薦めるのにも、「日 様、これと同じ型のものをお持ちなんですが、この部分がちょっとだけ新しくなっていまして……」とか、「たまにはこんなものもいかがでしょう?」とか、私の好きなヒールの高さ、色や形などをわかっていて、その上で薦めてくれるのです。お客の立場としてはとても楽で、しかし、決して押しつけがましくありません。そのバランスが絶妙です。こうしたファンがつくような仕事ができる人にはいくつかの共通点があります。 「お客様を大事にしていることを態度で示していること」と、「謙虚であること」。あとは、「社交辞令を言わない」というのも共通しています。私のお店のスタッフを見ていても、人気がある子は「今度ごはん食べに行きましょう」という話になったらそこでうやむやにせず、「いつなら空いてらっしゃいますか?」とお客様の都合を訊いているのです。どうしてそんなことができるかと言うと、仕事を楽しんでいるからだと思います。私自身、仕事をしていて自分に会いにいらしてくれるお客様がいるということが、接客業をしていて一番嬉しいことです。また、そうして会いにきてくださるお客様の喜んだ顔を見るのが何よりも楽しみです。

靴の中でも特に革靴はサイズが合わないと靴ずれしたりするのできちんとサイズの合ったものを薦めてくれるお店は大事。お店で履いた時は大丈夫だったのに家に帰ってしばらく履いていると欠陥が発見される場合もあるので足の形が特殊な方はシューフィッターがいるお店で買うのが良いかも。僕はネットでしか買わないので(実店舗が苦手)よくサイズ感ミスって靴箱の隅に追いやられる靴がたまにある。しばらく履いた後に気付くので返品もできないんですよね。

お金の使い方

お金というのは、それ自体に価値はありません。大切なのは、使い方です。私は、お金を上手に使うためには「軸」や「指針」が必要だと思っています。できることであれば、「本当に自分のためになる」、そして「人のためになる」お金の使い方ができるといいなぁと意識しています。たとえば、秘書になった彼女もそうです。同じ貯金にしても、自分の夢や目標に向かってお金を貯めるのと、やみくもにお金をケチっている人とでは、応援したくなるのは前者でしょう。自分を応援してくれる人が増えていくと、自然と目標も叶いやすくなります。また、人のために使うお金も、人におごったりプレゼントしたりということだけではありません。たとえば女性であれば、身だしなみや持ち物を整えて女を磨くのも人への配慮です。日々のコミュニケーションもそうですが、お金の使い方というのも、実は人への配慮や気配りにつながってきます。

成長できるお金の使い方、自己研鑽はもちろんいろいろな社会を知るための投資は無駄にはならないので沼にはまらない程度にお金を使うのは良いかと思います。高額セミナーとかで悪質なものだとローンでセミナー料金を徴収するなんてところもありますが、手持ちのお金で参加できないセミナーとかには参加しないほうが無難かも。

一流な人たちが集う銀座で日々繰り広げられる接客を通して、成長していった女性のプロフェッショナルの習慣。銀座のみならず、汎用性のあるスキルを身につけることができた彼女のサクセスストーリーと共にその習慣を学びます。

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