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若きアレクサンダー大王にヒントがある 進次郎は総理になれるか

歴史上の人物アレクサンダー大王をヒントに、小泉進次郎は総理になることができるのかという期待も込めた対談を敢行。二人から語られる日本のリーダー像とは?

常識という名の非常識

僕は、アメリカで外国人として暮らしました。母国語でない言葉を学びながら、英語を母国語として使う人たちと一緒に生活をする。すると、日本での常識も、多くの考え方の一つにすぎないこと、当たり前ではないことが分かります。そして、自分自身が「外国人」になることで、日本にいては理解しがたい多様性を実感できる。そして、日本のいいところと変わるべきところが両方見えてくる。だから、皆には、そういう経験をしてもらいたい、と話したんです。 「日本にいたら日本のことは分からないぞ」とは、小さい頃から親父にも言われていました。当時、その意味は分からなかったのですが、不思議と覚えていて、実際に海外に行ってみると、「こういうことか」と分かりました。人口減少は、日本の最大の課題の一つで、全国の市町村が、どうすれば、若者が出て行かずに、地元で生まれ、育ち、学び、働くかを考えています。しかし、僕は「若者はどんどん出て行けばいい」と逆のことを言います。若者が外に出て、外の世界を見よう、というのは、良いことです。そうやって出て行った若者がいずれ帰ってきたい、と思わせる町づくりこそ大事なんです。ただ最近は、日本の若者はあまり海外に行かなくなっています。

僕は海外に全くと言っていいほど興味がない。海外どころか国内でも地元が一番なので、飛行機にも乗ったことがない。海外での経験を自慢げに話す人がいるが、僕はそうした経験を読書によって埋め合わせている。知識偏重と言われようが、腰が重いのだから仕方がない。ネットやSNSには玉石混淆の情報があふれているので、その中から自分の求める物を引き出してくればいいだけだ。同時にインプットした知識をアウトプットすることも簡単にしてくれるのがSNSだ。30年前ならネットなんてオタクのやる物だったが、その頃からすればずいぶん市民権を得た物だ。その頃の常識は今や非常識となっているので世間の常識に縛られずに生きたいものです。

リーダーに求められるもの

塩野  リーダーのやらねばならないことは、部下に苦労はさせても、喜んで苦労させる才能。これがあると、たいていのことがうまくいくんですね。

小泉  つぶされないためには、ペリクレスに学べと。ペリクレスの時代は、毎年選挙があって三十年間勝ち続けたわけですね。日本では大体二年に一度ほどですが。

塩野  それでも、あなたが、ペリクレスのように選挙区の有権者の絶対的信頼を得て、開票直後に「当確」が出るのを続けていけば、日本は民主政の国だから、自民党内もマスコミも、誰も文句は言えなくなります。マスコミだって、日本がよくなってほしい、と思っているんですよ。だから、それがやれそうなあなたに期待をかけている。あなたはそれに応えてあげればよい。ペリクレスは、三十年、その期待に応えたのです。 『ギリシア人の物語 第Ⅰ巻』で取り上げたテミストクレスも、アテネの民主政のなかに生まれたリーダーですが、彼の場合、大国ペルシアが攻めてくるという国難の時期に登場したリーダーでした。反対にペリクレスは、テミストクレスのおかげで国難は去った後に出てきたリーダーです。国をリードしていくやり方も、当然ながらちがってくる。そのペリクレスが三十年間、アテネ政界をリードしたことによって、アテネは黄金期を迎えます。軍事力、経済力、そして外交力で他国と同盟を築きながら、三十年もの平和をもたらしたのだから。人間は、平和が保障されれば、何かやるものです。その結果、経済や文化が発展する。このペリクレスの三十年間によって、アテネは、あらゆる面で最盛期を迎えます。それも彼が、当選を続けていたから。

安倍政権が長期政権になっているが歴史を振り返るともっと長きにわたってリーダーたり得た人間がたくさんいる。歴史に学ぶことも今のリーダーに必須な条件なのだろう。

国家の舵取り

野球の試合ではあるまいし、国家の舵取りという重要きわまる総理大臣の地位に対して、「中継ぎ」という言葉が普通に使われている現象が好きではない。まず、中継ぎの意味で総理になれた人が「中継ぎ」で終わりたいと思うはずはない。そこに、マスコミが甘くささやく。独自性を出してください、とか言いながら。そう言われれば誰でも独自性や新味を出したい。その結果、日本という船はジグザグ航行になってしまう。このような国力の浪費をしている余裕は、今の日本にはないのだ。自民党の三人と民主党の三人による六年間の迷走が、どれほどの弊害を日本にもたらしたかを思い出すだけで充分と思う。政治の安定は、エースが完投し、その後も別のエースが完投してこそ実現できると思っている。小泉進次郎との対談を受けたのも、彼が次のエースになれるかどうかを見極めたいという想いがあったからだった。先に答えを言ってしまえば、なれる。まず、晴れやかで明るい顔がよい。これからの日本は、いずれも自国ファーストを行くアメリカと中国という巨大な船の間でむずかしい舵取りが求められる。アメリカは縮小の方向。反対に中国は拡大だが、求めてくるのはチャイナ・ルールだから、中国もまた自国ファーストでは変わりはないのである。  だから、困難になる一方の時代のリーダーは、晴れやかで明るい顔の人でなければならない。暗くて沈みこんだ顔つきの人では、 従いていくわれわれからして暗い気分になってしまう。暗くなっては、やれることでもやれなくなってしまうのだ。

小泉進次郎は総理になれるかという主題での対談。若き日のアレクサンダー大王そのヒントがあるという。初入閣後もぜひ頑張って欲しいものだ。

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