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知ってそうで知らなかった ほんとうの株のしくみ|山口 揚平|きちんとした投資を行えば株式市場は魅力的

株式投資は9割の人が資金を目減りさせ早々に市場から退場すると聞いてトレードの難しさを知った。しかし残りの1割の人は長期的にプラスで推移した残高を誇っている。その違いは何か?正しく恐れてきちんとした投資(投機ではない)を行えば株式市場は魅力的なところ。そんな知識を得るための書籍。

株式投資はギャンブルではない

胴元がいるかぎり、ギャンブルは長期的には勝てない 生命保険はギャンブルと同じしくみ 利回り、コスト、手間、投資先の有望度を見極められるか、という点から考えると、100万円なら株式投資をするのが効率的 株式投資で儲けるしくみ ・基本は「安く買って高く売る」 ・安く買うためには「価値」を知る必要がある ・株価が上がるのは、割安な株が市場から評価されて、その株本来の「価値」に近づくから 人は、論理ではなく感情で判断し行動するときに、失敗を犯す。

株式市場での胴元は証券会社だろうか。投機や短期売買を行う人にとっては取引手数料がネックになって、勝率は悪くないのに儲からないといった現象が。ネット証券では100万円未満の取引は取引手数料無料のところもあるが、取引する額が多くなるとやはり手数料がネックに。利食いする際は手数料を加味して利益を得なければならないので地味に響いてくるボディーブローのようだ。

企業の価値を暴き出せ!

まずROE(Return On Equity:自己資本利益率)から始めましょう。ROEは資本の「効率」を表しています。 つまり、ROEにはその資本を使ってどのくらいの利益を上げたかという意味があります。一般に「良い会社」とは、ROEが高い会社、つまり資本を効率的に使っている会社をいいます。図では、100億円の純資産を使って年間 10 億円の利益を上げているので、ROEが 10%( 10 億円 ÷ 100億円)ということになります。日本の企業のROEの平均は4~5%程度ですから、この会社のROEは日本ではやや高めですね。 次に、PBR(Price Book-value Ratio:株価純資産倍率)ですが、 ROEが資本の「効率」を意味するのに対し、このPBRは資本の「価格」を表す と考えればよいと思います。図のPBRは1倍ですから、純資産の額と同じ値段ということになります。つまり、この会社の株を買うということは、ROE 10%の効率の資本を、その同等額で買うということになります。 PER(Price Earnings Ratio:株価収益率)は、企業が上げる利益に対する株価の倍率を示しています。先ほど、ROEは資本がもたらす 利益 の割合、PBRはその資本の 価格 と述べましたが、PERは、両者のあいだの資本を飛ばして 利益と価格とを直接結びつけた指標 です。するとこれは、第2章「『価値』ってなに?」 で説明した利回りの考え方と同じだとわかります。利回りは利益を投資額(株価)で割ったものですが、このPERは、投資額(株価)が株価の何倍なのかを示しているだけで、両者は、見方が違うまったく同じ指標なのです。3つの指標の関係がわかると、投資についてもいろいろとわかってきます。たとえば、ROEが高く資本効率が良くても、その資本の価格であるPBRが高ければ投資先としてはあまり良くないことや、PERが高く一見割高に見えても、実はそれは当期の利益が低いだけで、本章で述べたように、企業が内部に貯め込んだ財産がたくさんある場合などは投資先としては有望なこと、などです。投資をする際には、自分で貸借対照表やこのような3つの指標を表す図をメモ帳にでも簡単に描いておくとよいでしょう。

最近ではスクリーニングのツールも進化して多機能なものも多く、こうした指標で割安に感じられる銘柄は少なくなってきているように思う。何故だか割安のまま誰も見向きもしない株があったとしてもそもそも人気がなければずっと割安のままといったこともあるのが不思議なところだ。

サラリーマンに向いている投資法

サラリーマンや一般の人たちが株式投資をするなら、長いあいだ売らずにじっともっておく「長期投資」が良い、という話を雑誌や本でよく目にします。実は私は、「これは本当なのかな?」と思っています。「長期投資が良い」と主張する方たちは、なぜ良いのかをもっとしっかりと説明すべきだと思います。単に、長いあいだもっていたほうがなんとなくリターンが高かった、という各種データだけを根拠に長期投資をすすめるのはおかしいのではないでしょうか? そこで、このコラムで、長期に銘柄を保有するということの本質的な意味合いについて考えてみましょう。それは2つあります。1つは、長期投資は税金や手数料の点で有利だということ。短期で株式売買を繰り返すと、当然ながら売買手数料がかかります。加えて、売却時には儲けを確定することになるので、その儲け分に対してキャピタルゲイン課税(通常 20%、2013年 12 月 31 日までは 10%)が徴収されます。すると、課税分だけ、次に投資する際の投資元本が減ることになるわけです。ところが、株価が上がってもじっくりと待ち、売却をしなければ、その含み益に対しては課税されませんので、税金の繰延べをしていることになるというメリットがあります(これはやや難解な話ですが、まぁそういう税効果もあるんだ、くらいに思っていてください)。2つめは、企業の「価値」と「価格(株価)」のギャップが調整されて両者が一致するまでには、「長期間」を要するという意味です。実はこの2つめのポイントが、長期投資がもつ真の意味です。要するに、長期投資というのは、価値と価格に調整期間がかかるので、ここは じっくり 待ちましょう!ということなのですね。そうなると、長期に投資をする、というのは、べつにそれ自体が目的なのではなく、価格調整のための単なる〝手段〟にすぎないことになります。その意味において、価格調整が早く起こってくれるのであれば、長期に待っていなくてもよいのです。むしろ私たちとしては、安く仕入れた株が、できるだけ早く市場で人気を取り戻し、上昇してくれたほうがいいはずです。

サラリーマンなら板に張り付いていることもできないので長期投資がお勧め。頻繁にトレードを繰り返すことで生じる手数料リスクを回避できるからだ。インディックス系や海外ならS&P500に長期積み立て投資を行うのがストレスも少なくてお勧めです。

知っているつもりでも意外と知らない株式投資の本当を指南。リスクマネジメントがしっかりしていれば株はそんなに怖くない。正しい知識で投機ではなく投資を行えばきっとあなたのポートフォリオは順調に増え続けるだろう。

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