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発達障害|本田 秀夫|生きづらさを抱える少数派の「種族」たち

長い臨床試験の現場から他の発達障害に関する本には書かれていないことを多く解説。発達障害の書籍は多いのでどれを読めばいいかわからないといった人もお多いのでは?本書では発達障害な中では案外多いにも関わらず触れられてこなかったことについて言及します。

「オタク」とASはどう違うのか

ASの特性を具体的に説明すると、「それはオタクとどう違うのか」と聞かれることがあります。ASの特性というのは、たとえば以下のようなものです。

□喜びや悲しみ、興味、達成感などの感情を人と分かち合うのが苦手。

□ひとりでいることを好む場合が多い。人と交流する場合でも、受け身的になったり、自分ばかり積極的で一方的な関わりになったりする。

□独り言が多い、抑揚が不自然、敬語がうまく使えない、皮肉が通じないといった形で、会話がかみ合わないことがある。

□表情や姿勢、身振り、指差し、視線などによる「非言語的なコミュニケーション」が上手にできない。

□ 特定のものごとに強い興味をもつ。 そして、それ以外のことにはほとんど興味や関心をもたない。

□特定の手順や配置、スケジュール、行動パターンなどに強くこだわる。相手や場所に応じて行動パターンを決めている場合もある。

□幾何学的な図形やデジタルな情報、機械的な記憶、 特定分野のマニアックな知識 に強い関心をもつことがある。

□他者の気持ちを動かすことには、基本的に興味をもたない。たとえば、目的もなく人が嫌がるようなことはしない。

□視覚的な情報に注意が引かれやすいなど、特定の感覚に過敏や鈍麻がみられる。特定の音やにおい、触感などを極端に嫌がることなどがある。

こうして列挙してみると、確かにいわゆる「オタク」のイメージに重なる部分があります。たとえば「特定のものごとに強い興味をもつ」「特定分野のマニアックな知識」などは、オタクの特徴 ともいえそうです。

広辞苑の最新第7版では「おたく」を「特定の分野・物事には異常なほど熱中するが、ほかへの関心が薄く世間とのつき合いに疎い人。また広く、特定の趣味に過度にのめりこんでいる人」としています。

この説明をみるかぎりでは、先ほど述べた特性と共通する部分が多く、ASとオタクはある程度、共通するものともいえそうです。

しかし、これはあくまでも辞書的な説明です。精神医学的には、ASとオタクに違いを見出すこともできます。ASの特性には「対人関係」と「こだわり」という大きな2つの柱がありますが、その2つのバランスのとり方に、いわゆる「オタク」とは違いが現れるのです。

これだと僕はただのオタクだな(笑)部分的には同じ要素はあるにせよ、完全に合致はしない。自己診断するには最適な方法かもしれません。ASとオタクの境界線がわかる対人関係とこだわりの部分がその違いの最大の相違点かと。

少数派が暮らしやすい社会を目指して

社会は、一人ひとりの個性的な人の集まりによってできあがるものです。すべてにおいて平均的な人というのは、ほとんどいません。だいたいどの人にも、個性があります。 社会集団には、そうした個性のでこぼこがある程度存在する ものなのです。

その「ある程度」の範囲が広い集団では、少数派の人がそれほど目立たなく なります。それが最近よくいわれている「多様性のある社会」です。個性の許容範囲が広いので、個性的な人が極端に目立たず、ひとつの「ふつう」として受け入れられるのです。

いっぽう、個性のでこぼこが少ない社会では、少数派の人はさまざまな場面で「ふつう」ではない存在として、あぶり出されます。それは「多様性のない社会」です。そのような社会では、発達の特性が目立ち、特性がある人は生きづらさを感じることでしょう。

私は、発達の特性がある人も、そのほかのさまざまな個性がある人も、それぞれが自分のことをよく理解し、それが自分の「ふつう」だと思って生きていけるような社会が、本来あるべき社会だと考えています。この本を通じて、いろいろな「ふつう」があることを多くの方に理解していただければ幸いです。

こういった少数派が暮らしやすい世の中になるように願っています。僕は統合失調症ですがまだまだ世間には理解されない部分もあり、なかなか暮らしずらさを感じる場面もあるので、そういった意味でもこういう障害や病気について理解は深まるのは良いことかと思います。

生きづらさを感じる少数派にスポットを当ててその詳細と健常者との違いをしました書籍。理解が深まれば身近にいるこうした人への対応も変わってくるはず。差別のない社会の構築を望みます。

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