能動的に意見を述べることが得意な東大生。東大の入試では「自分の頭で考えさせる問題」が多く、授業でも「自分の考えを述べる訓練」が行われるのが常。自分の意見を作り素早くアイデアを出せるようになるテクニックとは?
意見の正当性は「事実」によって担保される
さて、いよいよ「自分の意見」を作る具体的な方法に入っていきましょう。
まずはじめは「現状サーチ」から始めます。これは現状を把握し、きちんと事実に基づいた意見を作っていくために必要なものです。
これを説明する前に1つ、みなさんに強調しておかなければならないことがあります。
それは、この世界には、ありとあらゆる情報が氾濫し、ありとあらゆる意見が存在しているということです。
「朝ごはんを食べるべきだ」という人もいれば、「食べなくてよい」という人もいて、「朝早く起きるべきだ」という人もいれば、「早起きに意味はないからぐっすり寝るべきだ」という人もいて、「朝はパンを食べるべきだ」という人もいれば、「ご飯を食べるべきだ」という人もいます。
すべての意見が存在し、自分と同じ意見を持っている人を見つけることも、自分とは異なる意見を持っている人を見つけることも、とても簡単になっていて、そして人は、すべての意見に従うことなんて絶対にできません。
SNSやインターネットが発達した現代において、ダブルスタンダードなんて当たり前で、何を信じていいのかわからない状態が広がっています。これが今の世の中における「意見」を取り巻く現状であり、そしてその流れはきっと、これからどんどん強くなっていくことでしょう。
もっともっと情報が氾濫して「誰の意見を信用すればいいのかわからない状態」になってしまうのです。
その状況において大切になってくるのが、他でもない、方程式の「❶事実」なのです。
これだけ情報が溢れた世の中において、意見の正当性というのは、事実によってしか担保されないのです。
ダブルスタンダード、僕らを取り巻く情報の渦な中において大切なのはファクト。事実のみが優先されるべきでそれが判断材料となります。ここを理解しておかないと騙される羽目に。世の中二枚舌で煙に巻いて真実とは異なる事象を信じさせる輩が多くいます。それには多くの意見に触れてみて決して単眼にならないことが大事。
意見の意味とは何か?
さて、次はいよいよ最後のステップ「意見組み立てパズル」に突入するわけなのですが、ここで一番根本的な質問に立ち戻らせてください。
そもそも、なんで意見を作らなければならないのでしょうか?
意見って、なんの必要性があって生み出されるものなのでしょうか?
究極的に言ってしまえば、人間は意見を生み出さなくても生きていけます。
周りに迎合して、自分の仕事を忠実に行い、自分の考えを一切周りに押し付けることはなく、静かに生きていく……。
そういう生き方も存在しているのだと思います。 みなさんだって、意見を言わない生き方でいい、それで自分は幸せに生きていける、って考えている人もいるかもしれません。
それでも、多くの人が「自分の意見」を作っているのは、「次に繫がるから」なのではないでしょうか。
例えば、僕は「言わぬが花とはいうけど、花を考えるのは物事を理解する一助になる」という話をしましたね。
あれはつまり、「自分がもう一歩踏み出すためのステップ」だったと解釈することができます。
また、「意見」=「ぶつけ合うことで議論できるもの」という定義を何度かお話ししてきましたが、議論というのはより良い結論を導こうと意見同士を戦わせることに他なりません。
つまり、「次」に繫がる・「より良い世界を作る」ためのものが意見なのです。
現状維持のままなら世の中に意見はいりません。
ただすべてを受け入れて、なんの意見も持たずに進んでいけばいいのだと思います。
それでも意見を作るのは、「現状よりもより良いもの」を作るためです。
より良い世界・より良い社会・より良い人になるために、意見というのは存在しているのです。
意見を作るための最後のステップは、方程式の「❹提案」を作るためのもの。
提案というのは、言ってしまえば「より良いものを作るためのもの」であり、これは意見というものの本質でもあります。
すべての意見は、「より良いものを作る」という目的のために作り出されるものであり、それがないものは意見ではない。
その一番大切な部分を担っているものこそが、提案なのです。
世の中、他人の意見に全部乗っかって生きていくことも可能で、意外とそういう人が日本には多いのかなといった印象を受けます。自分の意見を持ちそれを担保するファクトを求める姿勢を大事にしていきたいですね。良いものを作るための提案、それがないものは意見でないと心に留めて。
自分の意見がないと人に言われたり、自覚症状がある人には劇薬となるかもしれない書籍。今までの自分を振り返り考え意見をまとめる手順を一から教えます。
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