Book

日本の分断 私たちの民主主義の未来について|三浦 瑠麗|「分断の時代」に日本政治が取り組むべき真の争点とは?

我々日本人の価値観を覗き込み、独自の価値観を調査で明らかにする。日本人の本音がそこに。分断や格差の時代、日本政治が目指すべきところを皆で考える。その取り組むべき真の争点とは?

日本人の求めている競争と平等

二〇一九年十月二十四日のテレビ放送における萩生田光一文科大臣による「身の丈」発言は方々から批判を浴びた。大学入学共通テストへの英語民間試験の導入をめぐり、地域格差や経済格差が受験に当たって有利・不利を生むという指摘に対し、「自分の身の丈に合わせて頑張ってもらえば」といった発言だ。

炎上というのは興味深い。「英語民間試験」という現在入試や教育にかかわる人びとを除けば、熱した議論が行われるとは考えにくい問題に関して、なぜこれだけ炎上したのだろうか。

一つの原因は、日本における機会格差の現状を赤裸々に指摘してしまったから、というものだろう。文化資本、つまり家に本がふんだんにあるような環境、親が学業や教養を身につけさせてくれるような環境で自然に育った人と、そうではない人の機会格差は大きいからだ。義務教育のあいだにその機会格差をなるべく縮められるよう、公立の小中学校の教育を充実させるべきなのに、日本はここが一番不足している。

日本の小学校から大学相当の高等教育にかかわる公的支出は、先進国の中で著しく低く(二〇一六年の支出はOECD 35 か国中最下位)、その代り家計が他の先進国とのギャップを担っている。つまり、ごく単純化して言えば、余裕のある家庭が支出する塾代や習い事といった出費があってはじめて、「先進国並み」の教育環境が手に入るということになる。

私立のお受験、英語教育、インターナショナル・スクール。お金や知識がある親の元で育った子供たちは、英語を身に着けたり、海外へ行ったり、バイオリンを習ったりして、貧しく育った子どもたちを引き離す。 〈あたし中卒やからね 仕事をもらわれへんのやと書いた 女の子の手紙の文字は とがりながらふるえている〉

中島みゆきの歌う「ファイト!」にあらわれる人びとは、くやしさを握りしめてもがいている。深く根付いたくやしさと絶望感を、初入閣の大臣は刺激してしまったらしい。「身の丈」という言葉が、現状に甘んじよ、分を知れというメッセージとして受け止められてしまったからだ。

ただし、ここで議論を止めてしまっては表向きのファクトを示すのにとどまる。日本に教育格差があるのならばそもそもなぜ是正されてこなかったのか。

実は、萩生田大臣発言に伴い、英語民間試験の導入に対して寄せられた様々な批判の中には異なる視点や価値観が混在している。例えば、文科省の英語入試改革に対する批判の多くは、準備不足であることと「やり方」に集中している。必ずしもグローバル基準ではない民間試験の導入でベネッセコーポレーションなどの民間業者が潤うという問題もある。新制度を導入しようとすると、そこから排除されないためのロビイング活動が活発化し、結局はそういうことになりがちだ。執行面に関する批判だけならば、政策の練度不足のなかで拙速に強行しようとした挙句の失言、というだけで物事はもっと簡単に理解できただろう。

金持ちとそうでない人との教育格差はかなり問題。留学費用なんて出せるのは一部の人だけ。自身でお金を用意する場合、事実上の借金を背負うことに。それで入社一年目に退職なんてことになったら目も当てられない。僕の周りの人にはそんな金持ちはいないのだがある時あった方は3食外食。しかもお高いものばかり食す(笑)世間とズレたこの方のSNSはキラキラしていて全く別世界の人。こういう生活ができる人は社会的強者。分断の溝を知った。

分断を無闇に恐れない

いや、それでも分断は良くない、という人は多いだろう。確かに人びとの分断は不毛なものに見えることが多い。しかし、分断とは必然的に生じるものであり、たしかに不毛な部分もあるが、完全になくすことができるわけでもない。政治的な左右の分断以前の問題として、私たち人間は分断されてしまうからである。

人間をはじめに分断するものは、属性であり立場だ。そもそも、ほとんどの人は自分の立場しか理解できない。そうした個人が社会的な接触を通じて互いに衝突を繰り返すのが人間社会である。人びとは、世代、人種、性別、収入の多寡、才能の差、美醜、習慣、職業分野や職能などで簡単に分断される。また、一般の労働者から管理職に、嫁から姑に移行可能であるように、人は立場を移ることによって言うことが一八〇度変わることもある。立場による分断には埋められない溝がある。

これとは異なるメカニズムで起きるのが、イデオロギーや価値観を用いた政治による分断である。徒党を組むことで作り出される価値観による人びとの分断は、人間同士のあくなき争いと足の引っ張り合いを政策や価値観をめぐる対立に置き直す活動であるとも言える。宗教も、政治と似た働きをすることがある。こうしたイデオロギーや価値観による分断が、人間の想像力ゆえに自然に生まれてしまうものなのか、それとも知恵として編み出されたものなのかと言えば、両方の部分があるだろう。

もちろん、イデオロギーや価値観は立場の違いによる利害から生まれる部分が大きいため、属性や立場と完全に分別することはできない。しかし、キリスト教保守、農民、商工業者などの多様な立場をそれぞれ代表する多元的な政党政治が可能なのも、少々異なる属性の人びとをある程度共通する価値観で一つの勢力にまとめ、徒党を組むという行為が介在するからである。そして、教会や組合などの中間団体が衰え、一人一人が砂粒のような個人になるほど、このイデオロギーと価値観が大きな役割を果たすようになる。

伝統的秩序が後退した多くの民主国家において、多岐にわたる価値観で人が分断されず、属性と数の論理だけで集団の運営をしたら大変なことになる。そうした場合、政治は弱肉強食か、あるいは後先を考えない革命的な政策のどちらかに流れがちである。社会における諍いのすべてを経済的対立の一点に還元すると、危険な事象が起きやすい。毛沢東やポル・ポトの例を挙げるまでもなく、階級闘争に的を絞った政治運動がどのような悲劇に終わったかを私たちはよく知っている。そのような争いの単純化を阻んでくれるのは、政治的な争点としていくつかの価値観が人びとを分断しているからである。

人間が群れを作る習性があるがゆえ分断は避けられない。皆同じぐらいの生活レベルの人と自然と付き合うし、そうでない場合もストレスでやられるので結局その集団から不利益を被ることに。分断は正しく恐れて、溝付近にいる場合はどちらが自分に相応しく快適かを考えポジションをとるべき。目指すとことは高くてもいいが能力を伴わない場合はいずれ淘汰される。

分断が進む社会でうまく立ち回るために、分断の詳細を知るのに適した書籍。分断にもさまざまな種類がありその一つひとつを具に見れば、なりたい自分と今のポジションが認識できるだろう。足りない部分を補う意味でも分断の溝の深さは知っておくべき。

※この書籍はKindle Unlimited読み放題書籍です。月額980円で和書12万冊以上、洋書120万冊以上のKindle電子書籍が読み放題になるサービスが初回30日間無料となっております。PCの方はサイドバーのリンクより、スマホの方は下の方へスクロールしていただければリンクが貼ってありますので興味のある方はどうぞ。なお一部の書籍はキャンペーンなどで無料になっていて現在は有料となっている場合もありますのでその場合はあしからず。

【サブスク】 Kindle Unlimited

Kindle Unlimitedの詳細はこちら

僕が利用している読書コミュニティサイト

【本が好き】https://www.honzuki.jp/

【シミルボン】https://shimirubon.jp/

-Book
-, , , , ,

© 2024 51Blog Powered by AFFINGER5