常識の１ミリ先を考える。 あなたの着眼点を変える１５講｜長倉 顕太｜「１ミリ」ズラすだけで、アイデアが次々に！

データを正しく分析できるようになると何かと役に立つ。株式市場だとそれがチャートになるだろう。個別株だとファンダメンタルな要因の方が多いような気もするがチャートを主な判断材料とするテクニカル分析は売買タイミングを図るのに必須。買われすぎや売られすぎといった指標を元に現在の株価が過去のものと比べてどのようなポジションか知ることで自分のスタンスを決めます。これは長期積み立て投資ではいらない技術かもしれないが知っているだけでちょっと得するスキルです。

ヒットはタイミングが10割

不思議に思うことがある。それは「確実に来る未来」が分かっているのにもかかわらず、多くの人は動かないということだ。

たとえば、電子書籍が主流になるのは 10 年前から分かっていたはずだ。だから、僕はかなり前から電子書籍に取り組んできた。

新型コロナウイルスの感染拡大によって引き起こされた変化は、５年で来るトレンドが２～３カ月で一気に来たというものだ。テレワークはかなり前から言われていたことだし、オンラインスクールをはじめとするオンラインでの学びが主流になることも以前から分かっていた。僕はかなり前からテレワークだったし、アメリカの教育に詳しかったから、オンラインでの学びについても準備をしていた。 「未来予測」と言うと難しく感じるかもしれないが、意外と「確実に来る未来」がある。

ほとんどのトレンドはアメリカから来る。ほとんどだ。だから、僕はアメリカのメディアを常にウォッチしている。そこに「確実な未来」があるからだ。

僕は２０１２年に独立したが、今思えば、その時の肩書は「コンテンツマーケター」だった。「これからは企業もメディアを持つ時代になる。だから、情報発信が重要だ」と説得し、十数社のコンサルタント契約を結ばせてもらった。当時はマスコミ以外の企業がメディアを持っていなかった。

それから８年以上が経ち、今や企業がメディアを持つのが当たり前になったわけだが、これも「アメリカで多くの企業が出版社出身者を雇ってメディアを作っている」という情報を仕入れていたからに他ならない。

独立のタイミングが間違っていたら、今の僕はない。それぐらい重要なタイミングだった。

当たり前だが、「独立する」という人生の一大事を決める時は、より確実なタイミングを選ぶべきだ。「確実に来る未来」が見えたタイミングで、一気に勝負をかけるのだ。

あなたも今日から、海外メディアの情報を入手してみてほしい。今やどのメディアもツイッターやフェイスブックをやっているので、フォローすればいいだけだ。