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誰が「働き方改革」を邪魔するのか|中村 東吾|働き方改革による労働の多様化は、なぜ浸透しないのか?

少子高齢化が進み労働力の確保が難しくなってきている日本。ダイバーシティなどの導入とともに働き方改革を推進しようと試みるもなかなか浸透しない。「長時間労働」「待機児童」「介護離職」「ぶら下がり社員」これらの問題をどう解決していくか、そのビジョンを示す。

頑張りたいのに頑張れない人たち

収益の総額を底上げしなければならない状況なら、選択肢のひとつとして残業をしなければならないケースもあることだろう。だが、ビジネスの道はひとつではない。社会に貢献しながら従業員の満足をどこに置くかを考え、残業をしない、させない経営をしている企業があった。群馬県でバネを作っている従業員 20 数名の会社である。

部品の製造ビジネスは、発注量が多ければ売上もあがり、ニーズに応えることが商売的には正しい選択と考えがちである。だが一方で、通常業務を上まわる発注を受けてしまうと、当然ながら労働力を増強しなければならないという課題を生む。それまで所定労働時間内でおさまっていた業務が、新たな仕事を受けることで、従業員に残業を強いてしまうことになるわけだ。従業員に余計な負荷をかけたくはない、とはその会社の基本姿勢である。だから、従業員に負担をかけるような追加の注文は受けないという判断を下した。

通常、受注を断れば減益リスクを抱えるものである。一般的に考えればリスクを背負いこむ選択は無謀ととられるだろうが、この会社には勝算があった。それは、自社の取引先数の多さによるものである。取引先は全国に広がっており、その数2000社近くにおよぶ。1社ごとの取引量はわずかだが、それが減益リスクを最小限におさえるクッションとして働く。自社の特性を見極めていればこそ実現した、従業員満足を組み入れた労働環境であった。

業務の無駄を削ぎ落し、捻出した余力に新たな仕事を突っ込んで業績を底上げしようとする考え方がまかりとおる現代、この企業は背伸びをせず、従業員の無理を削り落とす労働体制を優先させた。つきあい残業とは無縁のワーク・ライフ・バランスが保たれた職場環境である。

こんな理想的な企業ばかりだといいのだが現実はそうもいかない。経営トップは自社の状態をきちんと把握し、他の成功している企業との比較の上きちんとした対策を練ることが働き方改革につながる。一つのモデルケースとして頭の片隅にでも入れておけば、自社の問題に取り組む際のヒントとなりうるだろう。

よく働き、意識的に遊べ

ダイバーシティが動き始めたここ数年は、年金受給年齢が引き上げられた時期と重なっていたこともあり、必要に迫られて起業を急いだ人も多かったことだろう。政府による起業のバックアップという追い風を受けた人たちは、まさに渡りに船、絶好のチャンスをものにしたことになる。

ここで重要になってくるのは、働き方の多様性時代において〝自分の能力〟(個人の中の多様性) を見つめることである。追い風を受けた人たちは、その裏側で、限られた時間内での事業の組み立てに、苦労したことも多々あったはずである。だが、これからリタイアを迎える層は、残された会社員人生の期間によって、助走期間を長くとれる人もいる。ターニング・ポイント後も実りある人生を送るためにも、現役時代から〝個人に潜む多様性〟を個々人それぞれが主体性を持って豊かにしておくことである。企業に在籍しているさなかにも、企業を卒業したあとにも、私たちを支えてくれるオリジナリティあふれる財産を。

会社を辞めて分かったのだが、いかに自分が会社におんぶに抱っこだったかということ。組織にいる間は周りのサポートなど目に見えない補助機能が自然と働き、自分の能力以上の成果を発揮することがままある。それを自分の実力と勘違いして、僕は転職したのだがこれがいけなかった。企業風土が合わず結局その会社も辞めてしまった。仕事に遊び心をもたすことはモチベーション管理などにも役立つのでぜひ取り入れたいところ。組織を抜けた際に残るものがあなたの本当に実力です。

働き方改革がなかなか進まない理由を考えてこれからの労働環境を見直す。阻害する壁は何かが分かれば対処できるはず。

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