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仕事の結果は「はじめる前」に決まっている|大嶋 祥誉|マッキンゼーで学んだ段取りの技法

エリートと呼ばれる人々にはなぜ無駄がないのか?その答えは始める前の段取りに!外資系ビジネスエリートは日頃行っている最小限の力で最大の成果を得るミニマム思考と3つのスキルを徹底解説。

ミニマム思考

ミニマム思考は、より多くのことをやろうとしない。最も重要なことにフォーカスして、成果を生み出す考え方のことです。 自分の時間とエネルギーを最も効果的かつ最小限で配分する考え方ともいえるでしょう。

たとえば、太陽の光を想像してみてください。通常、太陽の光はあらゆるところを照らして分散しています。しかし、虫眼鏡を使って太陽の光を一点に集めると紙をも燃やすエネルギーになります。同じように、あれやこれや多くのことを抱えていると、エネルギーはあらゆる方向に分散してしまいます。しかし、ひとつの方向にフォーカスすると、その力は強力になり、速く進みます。

エネルギーを一点に集中することで、必要最小限のエネルギーを使って、最大の成果を生み出すことができるのです。

ミニマム思考ができる人は、多くの仕事を抱えません。 フォーカスすべき最も重要なことがわかっていて、それ以外を「捨てる」ことができる人。そんな人が最小限の労力で、最大限の結果を出すことができます。 まさに「究極の段取り術」ということができます。

やりたいことが多くてどれにも力や時間を割いていると中途半端な感じになってしまうことは多々ある。自分にとって今大事なのは何かをきちんと考えそれに注力することで成果に結びつける。一つのことを成し遂げてから次に移るという方法でトリアージを行っていくことが日常でも必要。

アウトプットは「3」でまとめる

プレゼンをしたり、資料をつくったりするときには、「3」という数字がポイントになります。たとえば、「ここでのポイントは3つです」「その理由は3つあります」というように、3つにまとめるのです。 「3」という数字は少なすぎず、多すぎず、相手の印象に残りやすい数字です。それ以上少ないと物足りなく感じ、それ以上多いと理解や記憶がむずかしくなります。

数字の「3」を意識して資料を作成します。たとえば「3つのポイントがあります」と言うときにも、1つのポイントにつき1枚の資料にまとめて計3枚の資料で表現します。

もちろん、3枚ですべての内容を表現できるわけではないので、それができないときは1つのポイントにつき、その要点や根拠、データなどを示すことになりますが、これらの1つのポイントについても、3つの資料に細分化していきます。さらに、この細分化した資料についても、その要点や根拠、データなどを示します。

つまり、 3つのポイントを示すときには、それぞれのポイントにつき3枚、計9枚の資料をつくることになるのです。 これを私は「3乗の法則」と呼んでいます。3枚、9枚、 27 枚、 81 枚……というように3を3乗した数字で資料を作成するのです。こうしたアウトプットのイメージをもって資料をまとめることを習慣にすると仕事の質とスピードが上がります。

コンサルタント時代に「伝えるときは3つのポイントにまとめなさい。そうすれば話は伝わりやすくなる」とよく言われました。「3」という数字にこだわった最終成果物のイメージを描き、的確に自分の考えやアイデアを伝えるのです。結果、納得を得やすくなり、成果につながる技法です。

「主張+3つの根拠」でまとめる

「空・雨・傘」のフレームワークは、提案書や企画書などをつくるときに便利なツールですが、これも3つにまとめるという意味で、「3」がキーワードといえます。「空・雨・傘」のほかにもうひとつ、おすすめしたいフレームワークがあります。

それは、「主張+3つの根拠」。自分が最も伝えたい主張と、それを裏づける理由を3つ示すのです。

たとえば、食品会社が「当社は中国市場に進出すべき」という主張を伝えるときは、3つの根拠も同時に並べます。

「当社は中国市場に進出すべき。

その理由は3つあります。

①日本での市場は飽和状態である(Company)

②中国人の所得が増えて高級志向になっている(Customer)

③ライバル企業も中国市場に進出して高級食品市場ができつつある(Competitor)」

このような感じです。

ちなみに、ここでは3Cのフレームワークにもとづいてまとめましたが、このようにモレなくダブりなく、複数の角度から主張を補強することによって説得力が増します。もちろん、根拠の土台となるデータを一緒に示すことを忘れてはいけません。

最終成果物をまとめるときには、「主張+3つの根拠」のフレームワークを使うことによって、思考の質×スピードもアップするのです。

どのようにアウトプットをまとめていいかわからないというケースでは、「主張+3つの根拠」のフレームワークを使うと、自分の考えをまとめやすくなります。

「主張+3つの根拠」これほどわかりやすいものの伝え方はない。「3」という数字は過不足なく根拠を示し、相手にも伝わりやすい最良の数字。意識してこのようなものの伝え方をすると良いだろう。アウトプットの基本として覚えておけばプレゼンなんかにも役立つことだろう。

結果を出すのに必要な心構えや取り組むための事前知識を細かく解説。知っているだけで問題解決の役にたつ多くの準備をあなたにインストール。

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