Book

人生に、上下も勝ち負けもありません 精神科医が教える老子の言葉|野村総一郎

焦りや落ち込み、不安が薄れる人生案内。精神科医が教える「老子」の言葉。つねに「上か下か」というジャッジをするのが習慣になっている人に贈る日々のモヤモヤ解消本。

2500年以上の時を超えてきた、老子の言葉

老子と聞くと「昔のすごい人? 名前くらいは知ってるけど」という方が多いのではないでしょうか。

老子は、紀元前8世紀ごろの中国の春秋戦国時代と呼ばれる動乱期に活躍したと言われる思想家。しかし、その出生も、実在したかどうかさえ謎に包まれているという、とても神秘的な存在です。  そんなふしぎな人物の言葉が、2500年以上の時を超え、国をも超えて、今なお多くの人の心に影響を与え続けている。これは、考えてみるととてもすごいことです。

それだけ各時代の人たちが「これをまとめて、後世に伝えなければ!」という強い思いを持ち、継承されてきたわけです。

ある意味「真理」である証拠とも言えるでしょう。

では、老子という人は、どのような言葉を残しているのでしょう?

たとえば、こんな一節があります。 として玉のごとく、 珞珞 として石のごときを欲せず。

これは、こういった意味の言葉です。 ダイヤモンドのような存在になったらなったで、それもいい。 石ころのような存在になったのなら、それもまたいい。 それが自然の姿なら、受け入れて、ただ生きていくだけ。

そもそも何かになりたいとかなりたくないとかではなく、自然のままでいいじゃないか。ダイヤモンドと石ころに優劣をつけて、ジャッジしたりはしないよ、というスタンスを老子は説いています。

老子に言わせれば、世の中にある物事について、いちいち「よい、悪い」「偉い、偉くない」「すごい、すごくない」というジャッジをすること自体がおかしい。

これを老子は「 無為」 という概念で説明していますが、どんな存在でも、自然のままにいれば、ただそれだけでいい、わざとらしいことをせず、自然に振る舞え、ということなのです。

これこそ「ジャッジフリー」の思想です。

世の中に蔓延る優劣は全く意味のないものと考えれば全てが悟りのように解決する。「ジャッジフリー」の思想を根底に置くと全てが楽になります。みんな違ってそれでいいの精神です。

実力のない人ほどアピールする

一つはっきりしているのは、真の実力や自信がない人ほど、自分を大きく見せようと過度なアピールをするということ。

周囲の人たちもそれなりに大人なので「すごいですね」「さすがですね」と言って合わせてはくれますが、その人の本質というのは、やっぱりどこかで見抜かれているものです。

仮に過剰なアピールが奏功して、評価につながったとしても、それも一時的なもので、遅かれ早かれメッキは剥がれてくるでしょう。

老子が言う通り「つま先立ちをずっと続けることなどできない」ということです。

過剰なアピール、自慢をしている人を見たら、「あの人はまた、つま先立ちでがんばってるなぁ……」「無理して大股で歩いているけど、いつまでも持つかなぁ……」と冷ややかな目でやりすごしておけばいいのです。

過剰にアピールしている人に出会ったら、それこそ「私はナマケモノですから……」というくらいの軽やかなスタンスで、自分のペースでやっていけばいいと思います。

マイペースな動物の代表格であるナマケモノ。このナマケモノというのは、その名の通り、活動量が極端に少ない動物だと言われています。ほとんどを木の上でゆっくりすごし、食事量もほんのわずか。葉っぱや木の芽を食べるそうですが、一日に8グラムほどしか食べなくても生きていけるそうです。

ナマケモノは、そんなふうにほとんど動かないため、目立ちません。ただそのために、天敵にも見つかりにくく、餓死することもなく、厳しい自然界を生き抜いてこられたのです。

派手に動き回って、自分の活躍をアピールしまくる人生もあれば、ナマケモノのような「ほとんど何もしないかのように生きる」という人生もある。  どちらがよくて、どちらが悪いということはありません。それこそジャッジフリーです。

過剰なアピールは真の実力のない人にありがちな背伸びかと。自分を大きく見せたい欲求は少なからず誰にでもあるものだが、それを表面に出すかどうかで痛い人とそうでない人に分かれる。

老子の言葉であなたの気分が楽になる。ジャッジフリーの精神で優劣から解放されてストレスフリーな日常を!

※この書籍はKindle Unlimited読み放題書籍です。月額980円で和書12万冊以上、洋書120万冊以上のKindle電子書籍が読み放題になるサービスが初回30日間無料となっております。PCの方はサイドバーのリンクより、スマホの方は下の方へスクロールしていただければリンクが貼ってありますので興味のある方はどうぞ。なお一部の書籍はキャンペーンなどで無料になっていて現在は有料となっている場合もありますのでその場合はあしからず。

【サブスク】 Kindle Unlimited

Kindle Unlimitedの詳細はこちら

僕が利用している読書コミュニティサイト

【本が好き】https://www.honzuki.jp/

【シミルボン】https://shimirubon.jp/

-Book
-, , , ,

© 2024 51Blog Powered by AFFINGER5