バブル期に一般職という「女の子枠」で採用されいまだに正社員として既得権益を享受し続け鎮座するバブル女に対峙するための武装本。団塊ジュニアの著者が消費、結婚・出産、キャリアのジェネレーション・ギャップを徹底取材!!
バブル女とは?
バブル世代のマーケティング・ライターの牛窪恵は「学生時代、バイト先から歩いて帰ったことなどない。必ず彼氏が車で迎えに来た」「バブルは日本で初めて女性が男性にちやほやされ自信を持てるようになった時代」と語っている(2009.7.1 ZAKZAK「バブル入社男性は会社の『お荷物』、対して女性は……」)。
人は社会で生きていくうえで、身分不相応に自信を持ったり、権利を主張するのを恥ずかしいと思うものだ。
だが、バブル女は「私たちは初めて女性がワガママを言えるようになった世代」という自負がある。
一方、同じバブル世代でも男性たちは疲弊している。優秀な後輩に昇進で追い抜かれるわ、妻は子どもを私立の小学校に入れたがるわ、と大変だ。
現在、日本の自殺者の多さが問題になっているが、その中にはバブル男も多く含まれる。テレビニュースでは「 30 代の自殺が増えている」と煽っていたが、警視庁が公開しているデータを見るかぎり、 08 年度の自殺者は約3万2000人。そのうち、7割が男性。年代は多い順に 50 代、 60 代、 40 代、 30 代となっている。
30 代はベビーブーマー世代が含まれるので人口が多い。それでも 40 代の方が自殺者が多いのだ。そこにはバブル世代の男性たちの苦悩が見て取れる。
ところが バブル女は、いまだに「気分はバブリー」 である。
先ほどの牛窪の発言が掲載されていたZAKZAKの記事の中でも、バブル男たちは会社のお荷物として虐げられているが、「一方、( 40 代)女性は今も「『何とかなる』という根拠のない自信に満ちている人が多い」と書かれる。
取材先でも、バブル世代の女性から、こんな武勇伝を聞かされた。 「ほら、私たちって大学時代はディスコに行っても帰りのタクシー代まで男の人に出してもらっていた。それでなんにも考えずに大手企業に就職して、そのままここまで来ちゃったのよね」
時代錯誤もいいところ(笑)バブル女の欲求を満たす男性はもう少数派なのにそれに気づかずいまだ恐竜のような振る舞いをするバブル女たち。結婚して退職していれば家庭を持ったことによって少しは丸くなるものなのだろうが、いまだ社内で化石化する価値観を振りかざすのは疎まれるだけ。ああ、こういうやついると納得する人も多いのでは。
女性にも経済力が求められる時代
たしかに、現在、女性は経済力がないと、結婚が難しくなってきている。
それはバブル脳が素敵だと考えているような「男女対等のカップル文化」が憧れの対象になっているからではない。
男性の需要が「稼いでくれる女性」にシフトしているからである。
「婚活」業界関係者を取材すれば、必ず「結婚できる条件は、男性は経済力、女性はいかに相手に合わせられるか」という話が出てくる。これは 20 年前も今も変わりない。
いつの世も、女性は経済力がある男性を選ぶ。
経済力がある男性は、自分に都合がよい女性を選ぶ。
そして、その「都合がよい女性」の要素として「最低限の経済力がある女性」が入ってきた のだ。
終身雇用制が崩れたから、経済力のある男性であっても、いつリストラされるかわからない。その危機感があるから、女性にも経済力を求めるようになってきた。
今も昔も男性が結婚したい職業 No 1は「看護師」であるが、その理由も変化している。
かつては「尽くしてくれそうだから」で、今は「経済的に安定しているから」だ。
大手企業の正社員の女性では、いったん仕事を辞めてしまうとその安定は崩れる。それに比べて看護師は資格職なので再就職が可能だ。出産、子育て後に復帰することもできる。それを見込んでの「看護師」人気なのだ。
看護師という仕事は常に人手が足りない。なぜ、人手が足りてないかといえば、いわゆる「3K」というイメージがあるからだ。つまり、「キツイ」「汚い」「危険」な仕事と思われているのでやりたがる人が少ないのだ。だからこそ、仕事には困らない。看護師と結婚したい男性は、妻に「3K」な仕事をさせて、家計を支えろ、というわけだ。これまたずいぶんと残酷な要望である。
看護師の職場の過酷さは今も変わらないが、金銭的な面では待遇が少し改善してきていて嫌な職場なら職場を変えればいいし復職もしやすいという点からも安定している。夜勤とかもあって仕事は過酷だが男性人気は今も高い。引く手あまたといったところか。
バブル女の特徴や行動原理を「おお、こういうやつうちの会社にもいる!」と相槌を打ちながら読めることだろう。あるある聞いて日頃の鬱憤を晴らすもよし、自分が痛いバブル女に該当しないかチェックするもよし。
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