なんでもこなすスーパーマンのイメージが強い007。実は彼名門大卒の公務員。普通の人間がどうしてあれほどまでに最強になり得たのか?人生の難局を乗り切るための名言を通して、彼の強さの秘密を探ります。
退屈を打ち壊したある思いつき
退屈を破壊するためには、よその血を入れることも有効だと思う。
ある時私は、エルメスとの提携を発案した。私はエルメスも大好きなので、どうしてもこのプロジェクトを実現したかった。私自身、パリのエルメス本社に足を運び、ねばり強く交渉して、2007年、何とか実現にこぎつけた。
エルメスといえば、革である。エルメスの社員は、うちの鞄を見て、持ち手の革の塗りがよくないと言う。技術協力していただけることになり、フランスの女性革職人が、イギリスの工場にやって来た。
そこからが大変だった。イギリスの職人たちは、エルメス側の要求をまったく受けつけなかったのである。
これには驚いた。イギリスとフランスの間には、やはり英仏海峡のような大きな溝があるのだ。私は、 慌てた。このままでは、せっかくのプロジェクトが 烏有 に 帰してしまう。とっさの思いつきでこんなことを言った。 「みんな、聞いてください。エルメスの敵はルイ・ヴィトンでしょ。我々の敵もルイ・ヴィトン。敵の敵は、味方じゃないですか。私たちは間違いなく一緒にやれるはずです」
エルメスの職人には、こう言った。 「エルメスは、スーツケースを作っていませんよね。だから、そちらにとっても面白い仕事だと思いますよ」 沈黙の中に、柔らかい空気が広がる。うちの職人たちは、 三々五々 更衣室に戻り、作業服を着て現れた。私はほっと胸をなでおろした。
結局、3年間で、1000個ほどバッグを作った。
終わった時は、フランスとイギリスの職人が抱き合って、喜んだ。私も感動し、胸が熱くなった。以来グローブ・トロッターの革の技術も、大きく向上した。
ボンドが言うように、退屈はやはり打ち壊さなければならないことを、私はしみじみと感じたのである。
いくら良い仕事でも長年同じことをやり続けるには忍耐が必要。時には新しい風を入れて換気しないと良いものは生まれない。そんなエピソードだ。日常生活でも同じようなことが言えて、新しいガジェットや洋服なんかは気分を変えてくれるので、退屈を抜け出すための良い風となる。資格を取ったりいつもは読まないジャンルの本を本屋さんで手に取ってみるのも良いだろう。
「一度王になれば常に王。だがナイトは一度きり」
勝てる時は徹底して勝ち抜く。これが、ビジネスの鉄則である 名誉・勲位は一代限りのもの 「ナイト」とは、文化・芸能・スポーツなどで功績をあげた者に授与される、イギリスの勲位である。
日本の「 紫綬褒章」のようなもので、もらったからといって貴族になれるわけではない。初代ボンドを演じたショーン・コネリーや、ミュージシャンのエルトン・ジョン、日本のファッションデザイナー三宅一生なども「ナイト」だ。
実はボンドも「ナイト」である。海軍に在籍していた時、「十字勲章」を授与されたのだ。ビクトリア十字勲章は、敵前で勇気ある行動を取った軍人だけに与えられる、非常に名誉ある武功章である。
だからボンドを正式に呼べば、「サー・ジェームズ・ボンド」になる。
しかし、勲位は一代限りのもので、貴族のように世襲はできない。
原作『ロシアから愛をこめて』の中で、赴任先の局長であるケリムがボンドに忠告するシーンがある。 「君は剣を研ぎ澄ませておかなければならないんだ。ことわざにも言うだろう、『一度王になれば常に王。だがナイトは一度きり』と」 つまり、「油断は禁物」ということである。
それはビジネスにも言える。ビジネスマンは、誰もが「ナイト」だ。勝てる時は、徹底的に勝ち抜かなければならない。結果が出ても、決して気を緩めてはならない。そこに甘んじていたら、すぐに誰かに抜かれてしまう。 「ナイト」は常に、敵の襲撃に備えて剣を研ぎ澄ませていなければならないのだ。
世襲できないものは意外と多いが教育がそれを補ってくれる。一代で財をなしても子供や孫の世代には資産も底を突くなんてことはざら。子供や孫がお金の知識を学んでいればそんなことにはならないだろうが。だから教育は唯一無二の財産となる。
ジェームス・ボンドの金言から人生における成功をもたらす様々な選択や習慣について学びます。ハイセンスな彼の爪の垢を煎じて飲みましょう。
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