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シン・営業力|天野眞也|「営業しない営業」という理想を求めて、営業で大切なことはキーエンスで学んだ

観察眼と戦略眼で営業しなくても仕事が入る営業力を身につける。AI時代の到来やそれに先駆けたネット申込の普及で営業の意味合いが変わってきている。その本質をわかりやすく解説。著者がキーエンス時代から今に至るまで実際に使っている営業ツールも紹介していく。

「営業しない営業」は、「情報」で完成する

ここまで、「営業しない営業」になるには「量」を大前提として「観察眼」と「戦略眼」を身につけること、とお話ししてきました。本章では、それを確実なものにする、ある力について解説します。

その力とは「情報力」 です。

私は、法人営業をする上では「対人折衝力」「製品・業界知識力」「情報力」の3つの能力が大切であり、 そのなかでも最も重要なのは「情報力」だと考えています。 ここでは、その3つの能力を紹介しつつ、なぜ情報力が大事なのかを解説します。

まず「対人折衝力」 は、相手に合わせて適切な言葉遣いや伝え方、立ち居振る舞いをするコミュニケーション能力・表現力などを指します。会社の看板を背負ってお客様先へ行くのですから、当然大事な能力といえます。しかし、話し上手でなくても営業はできると何度もお伝えしている通り、私はそこまで、この能力が重要だとは思っていません。

なぜなら、「対人折衝力」は、その人の人格形成期における人間関係や環境などから決まる要素が大きく、後から身につけにくい能力でもあるからです。もちろん、努力をすれば社会人になってからでも対人折衝力を高めることはある程度できます。

一般に「営業といえばコミュニケーション力が最も重要だ」という価値観がある通り、あなたも営業としてコミュニケーションやトークを上達させようと努力したことがあるのではないでしょうか?

その努力は素晴らしいことです。そしてその努力が実を結び、営業として成果が上がれば、それに越したことはありません。

しかし、伸びしろには限界があります。私は、対人折衝力が毎年アップデートされていると感じる営業を見たことがありません。実際、部下のマネジメントや、営業研修の講師の経験を通じて、若手から中堅ぐらいまでの成長をサポートしてきましたが、成長曲線は最初の3年間で一気に伸びたりしますが、それ以降はあまり変わらないという傾向がありました。

実際、「対人折衝力」はある程度高められるが、営業において、競合他社と差別化を図れるほどの大きな要素にはなりにくく、本書で掲げている「シン・営業力」のなかでの重要度はそれほど高くありません。

コミュニケーション能力でゴリ押しして商品は売れる時代はもう終わっていることに営業は気づかなくてはならない。真に魅力的な商品やサービスを見極める審美眼を持った消費者にはこうした方法はもう通用しません。通用するのは情報弱者にのみ。ある意味消費者を欺くようなやり方で成績を上げることでしか凡庸な商品サービスは売れません。自社の商品サービスに競争力がないなと感じたらそっちに力を入れるべき。

これからの時代は、お客様と一緒に生きていく

テクノロジーの進化が進む近年ですが、2020年以降は新型コロナウイルスの猛威によって、世界は大きく変わりました。パンデミックによる恐怖から世界中が混乱し、日本においても「この先どうなっていくのか」と今もなお不安を覚えながら日々を過ごしている方も多いはずです。

こうした コロナの有事によって、「大事な人と会いたい」「人とつながり合っていたい」という人間の社会的欲求も浮き彫り になりました。

人と人との信頼関係が可視化・顕在化されたとも言えます。 「全く会わなくてもいい」と思える人とは会わなくなり、「会いたい」と思う人とは会う。そんな価値観へと変わりつつあるのが今 なのではないかと思います。

これは、ビジネスの場においてもあてはまります。

コロナ禍で先行き不透明な景況が続くなか、多くの企業が生き残りや再起を図ろうと必死にもがいています。私のお客様からも「どうしたらいいか?」と相談をいただくことも少なくありません。

そういった意味でも、「人と人とのつながり」は、人生やビジネスにとってより大きな意味を持つ に違いありません。

これからDXは産業から生活領域まで加速度的に拡大していきます。最近ではインターネット上に構築された仮想空間「メタバース」の開発競争も過熱し始めており、ゲームや音楽などのエンターテインメント領域に留まらず、日常生活やビジネスの場としても「メタバース」は「未来の当たり前」になっていくのではないかと予想されます。

実際に未来の世界はどうなるのか? 私たちにどのような影響を与えるのか?

それは誰にも分かりません。

正解のない時代を、共に支え合っていきましょう。

あなたとお客様の未来は、あなたとお客様とで一緒に作っていけるのです。

メタバースのような情報空間に身を置いているとそこでの価値観に支配されがち。そこで臨界点まで消費したらその価値について考え直す時期がいずれくる。メタバースが未来の当たり前になるとそのエンターテイメント性の価値も測られるように。現実世界で同じように消費したら何が得られるかを考えてみるとメタバース空間での消費が馬鹿馬鹿しくなる時期がいずれ来るだろう。現実世界で疎外感を味わっている人たちの逃げ場という以外の存在価値を持てるかどうかが鍵。

営業という言葉が僕は嫌いだ。本当に魅力ある商品やサービスを求める消費者にとって営業は雑音でしかない。自分の意思で調べて必要なものを自身の判断で買うのが賢い消費者。口コミの一般化はその最たる例の一つだ。営業のない世界が理想でそれが本当の自由かと思います。

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