売上の7割強は売上上位3割の顧客が支えている。会社の利益に貢献する上客を見つけ出す方法やそんな顧客に育てる方法、口コミを生み出す方法などを詳しく解説、紹介していく書籍。
お客様には、2つのタイプ
お客様には、2つのタイプが存在する。 「たくさんお金を使うお客様」と「使わないお客様」だ。
仮にだ。年間100万円使うお客様と、1万円しか使わないお客様がいたとしよう。そのお客様を、あなたが同じように扱っている。同じサービス、同じ接客、同じ価格。あなたのポリシーは「全てのお客様に同じサービスを」。
そしてこれが、多くの会社の考えだ。
しかし、100万円使っているお客様からしてみると、これって何か変じゃないか? 「私は100万円ものお金を あなたの会社に支払っている。 他の客と同じ扱いにしないでくれよ!」
と思うのが、人間の心理ではないだろうか?
ここに、顧客 不満足 が発生している。
このお客様は、他のお客様と平等に扱われることに不満を感じている のだ。
顧客満足が低ければ、自然とお客様はその会社を離れていく。
年に100万円も使っているお客様が離れていくのだ。会社にとっては、大打撃だろう。
このお客様が同じ一人のお客様だろうか? そんなことはない。このお客様は、1万円しか使わないお客様の100倍の売上げを置いて帰っていく。
1万円しか使わないお客様を、100人失ったのと同じこと だ。 大事な話をしよう。
あなたの会社は、この「たくさんお金を使うお客様」で、 売上げの 75%が構成されている。
しかもその人数は、わずか全体の 30%。
数は少ないが、このお客様であなたの会社の売上げは支えられている。いや、 このお客様があなたの会社自身なのだ。
しかし、多くの経営者がこれに気づいていない。
高いレベルの接客で、全てのお客様を平等に扱えば、顧客満足は高まると思っている。
だが、現実はそうではない。接客レベルの話ではないのである。 お客様は、私だけを特別扱いしてほしいのだ。
この「特別扱い」が、口コミまで生み出す。新規客を連れてくる。
お客様を平等に扱うというのはなんとなくサービスの点からすると良い感じがするがそれを不満に思う上客の存在が問題に。たくさんお金を落としているのに他の客と同じサービスでは割が合わないですよね。なので顧客を育てると同時にビラミッド構造の上段に位置する顧客にはちょっと特別な対応が必要になる。そう「えこひいき」である。かといってそうでない客へのサービスの質を落としてはいけない。あくまで上客への対応を特別にするということ。
利用回数が多ければ、大事なお客様なのか?
「大事なお客様」とは、いったい誰だろう。
多くの場合、大事なお客様というと「常連客」を意味する。つまり、頻繁に利用しているお客様のこと。利用回数が多ければ多いほど、会社にとっては大事なお客様、ということだ。
でも、本当に? 利用回数が多ければ、大事なお客様だろうか?
あなたがスーパーを経営しているとしよう。
毎日毎日、買い物をしてくれるお客様がいる。だから店員とも顔なじみだ。このお客様はあなたにとって大事なお客様だろうか。一般的には、そう。ただし、条件がつく。
それは、普通に買い物をしてくれれば、だ。
実は、このお客様、毎日コーラを1本しか買っていかない。
なぜなら、通常120円するコーラを、あなたのお店では100円で売っている。客引き用として、意図的にコーラだけは、周りのお店より安くしているのだ。
このお客様は、あなたのお店に魅力を感じているのではない。ただ単にコーラが安いから利用しているだけ。明日からコーラを120円にしてみよう。このお客様は近くの110円でコーラを売っているお店に浮気する。ほぼ確実に。
回数だけだと年間365回。しかし、このお客様が、ありがたいお客様と言えるだろうか?
100円のコーラを365回、年間売上げ3万6500円なーり。
このお客様よりも、年に1回だけでも5万円の買い物をするお客様の方が、お店に対する貢献度は高い。
このように、利用回数が多いからといって、それだけで大事なお客様とは判断できない。
「じゃあ、回数ではなく、1回あたりの購買金額が大きいお客様が大事なんだ」
う~ん。実は、そうでもない。いくら1回あたりの購買金額が大きくても、そのお客様がそのとき1回きりのお客様だったり、(客単価にもよるが)年に1回程度のお客様であれば、やはり会社から見た場合の貢献度は低い。
では、いったい何をもって、大事なお客様と判断するのか?
もうお気づきだろう。それは、 そのお客様の、累計売上高だ。
大事なお客様とは、利用回数が多いお客様ではない。
だからといって、1回きりでその後二度と現れない、単価の高いお客様でもない。
大事なのは累計。つまり、あなたの会社に累計でたくさんお金を落として帰るお客様。
やはり商売。会社に多くのお金を払っているお客様が、会社からすると大事なお客様ではないか?
そのお客様を見つけて、「えこひいき」しなければならない。
常連と上客の違いといったら分かり易いだろうか。カフェなどでいうと、毎日くるけどコーヒーだけしか頼まない客より一緒にフードを頼んでくれる客やコーヒ豆やオリジナルのタンブラーやマグカップなどを定期的に買っていく客だと累計の消費額もかなり変わってくる。うまいなと思ったのはポイントを貯めることによってもらえる景品を作り、累計の消費額に応じてもらえるもののランクが変わるというもの。そのライン引きが絶妙で毎日コーヒーを頼むだけでは貯まらないように設定しているところ。このようなキャンペーンを定期的に行い上客と常連の線引きをきちんとして、確実に上客の心を掴むようオペレートすることが大事。
えこひいきというとなんだかよくないイメージを持たれる方もいるかとは思うが、商売をしている以上、金を落とす客にはそれなりの対応が必要。そんなお店側の立場から見た上客の取り扱いマニュアルが本書。
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