投資などの資産運用はなにもお金持ちの人たちだけのものではありません。正しいマネーリテラシーは皆が持つべきもの。目まぐるしく変わる世の中で、ライフプランに合わせた資産形成を助ける為の基礎知識。将来の不安を取り除くために必要な知識がここに。
お金は「働いたご褒美」でも「我慢料」でもない
一般的にサラリーマンはリスクの小さい職業です。自営業のように大儲けできる可能性はない代わりに大損をすることもありません。それどころか最近までは年功で賃金が決まり、会社に居続けていれば一定の昇給があるという時代が長らく続いていました。さすがに最近では時代も変わってきて、降給ということも出てきましたし、成果主義(実はこれも結構いい加減なのですが)によって賞与査定にも大きな差が付くようになり、報酬の多寡というリスク(ブレ幅)とは無縁と言えなくなりました。
私は日本が長い間取ってきた年功型賃金という体系がすべて悪いとは思いません。経営環境がはっきりしていて、戦略が明確であり、必要な人的資源を確保するのであれば、年功型賃金はとても成功するやりかたです。現に高度成長時代、日本の経済がうまくいった理由の一つと言っても良いでしょう。
ただ、現在のような変化の大きい時代になってくると、今までと同じわけにはいきません。少なくとも成果でなく年功で賃金が決まるのであれば、低リスクですから給料も高くすべきではないと思います。むしろもっと下げても良いかもしれません。
一方で高い報酬にチャレンジするリスクの高い仕事が同じ会社の中にあっても良いと思います。大事なことは誰もがリスクにチャレンジし、成功すれば高い報酬を得られること。その代わり失敗すれば降格、場合によってはクビになるかもしれない。でも仮にクビになったとしても、どこかで再チャレンジができるのであれば、それはそれでかまわないと思います。少なくとも「給料は働いたご褒美」とか「我慢料」だなどと考えている社員が多い会社が成長するのは難しいでしょう。
給料はあくまでも働いた結果に対する対価、そしてその対価の多寡はどれだけリスクがあるかによって決まるというお金の大原則は知っておいたほうが良いでしょう。
働いた対価として支払われる給料。これがあれば生活は安定するし高齢になっても働き続けることができるのであれば、心強い収入源に。毎月10万円でも働ければ年間120万円。ちょっとした旅行や外食なら無理なく行える金額かと思います。もし働けないならば、それを生み出す資産運用なども考えなければなりません。
お金に執着がある人ほど、お金を増やせない
投資をするにあたって、よく評論家やFPの人が「投資はなくなってもいいお金でやりなさい」と言います。でも「なくなってもいいお金」なんてあるわけがありませんよね。投資はあくまでも儲けようと思ってやることですが、逆に損をすることもある。だから損をしても諦められる程度の金額でやりなさい、ということを言いたいのだろうと思います。
その感覚はわからないでもないですが、どうでもいい程度の金額のお金では、所詮増えたとしてもたいしたことはありません。投資の練習のために少額で投資を始めるというのなら良いですが、本気で投資をして資産を増やそうとするのであれば、それなりにまとまった金額を投入することが必要になります。大事なのはそうやって投資で損をした時にどのように考えられるかということです。もし投資をしていて自分の買っている株が暴落し、低迷した時、あなたならどう考えるでしょうか?
①仕方ない。また働いて稼げばいいや。
②くやしい! これ以上損したくないから、もう投資はやめよう。
②と考える人は、あまり投資に向いていません。どちらかと言えばお金に対する執着の強い人です。投資はうまく行くこともあるし、そうでないこともある。だからうまくいかなくても「今回はだめだった。でもそれは仕方ないことで、また働けばいい」と考える人は長期的には成功することが多いのです。
例えば、最近で言えば、コロナ禍によって2020年3月に大きく株価が下落しました。そんな時、当然持っている株は下がって損が発生しているわけですが、「これは大きなチャンスだ」と思ってそこで投資をした人は、その後のV字回復で大きな利益を挙げました。
利益が出た時にお金に執着がある人は小さい利鞘で利益確定の売りを選択しがちです。そのまま保有していたらもっと株価が上がっていたのにという経験をした人は多いのでは?もう一つありがちなのが、株価が下がる局面で投げ売りしてしまい、その後のV字回復を指を加えて見ていたなんてことも。長期的な視野を持って積み立てを続けて日々の株価の浮き沈みには鈍感なぐらいがちょうどいいのです。このような長期で資産を作ることを若いうちからしていれば複利の効果で思うような資産形成ができることでしょう。
お金を借りるときにやってはいけないこと
特に気を付けるべきなのがこれです。借金の中には借金であることをあまり感じさせないものがあります。典型的なのが「リボ払い」です。名前からしてローンとか借金というイメージではなく、何だか払いかたの一つのバリエーションであることを強調しているので、気軽に利用しがちですが、これはまぎれもなく高利の借金です。
リボ払いの問題点は、
1.借入額が増えても毎月の返済額は変わらないため、借金しているという意識が薄れる。
2.その結果、知らず知らずのうちに借入額が増え、大きくなりがちである。
3.借入額が増えると返済期間が長くなるため、返済完了までの利息の負担が激増する。
4.返済総額がわかりにくいため、いかに多くの利息を払っているかが実感できなくなる。
といった点にあります。これは実に巧妙に人間の心理を突いた仕組みなので、実際にリボ払いがかさんで苦しんでいる人が多いのは事実です。
カードで高額な商品を買うと悪魔の囁きメールが届きます。そう「リボ払いにしませんか」というあれです。馬鹿みたいな高利でリボ払いを使うのはまじで情弱。ローンでしか変えないものは身の丈にあっていないものとしてスルーするぐらいの心構えで。今の自分にもっと投資したほうがいいと煽る人もいますが気にせずにいきましょう。
お金に対するリテラシーを身につける書籍。社会人なら知っておくべき内容でそこそこの年齢なら既知の内容ではあります。入社1年目とかの社会人に是非読んでほしいお金の基礎知識が詰まった書籍。
【サブスク】 Kindle Unlimited
僕が利用している読書コミュニティサイト
【本が好き】https://www.honzuki.jp/
【シミルボン】https://shimirubon.jp/